【目から日月】月神トトによって癒されたホルスの左目(ウアジェトの目) | 筑前由紀のプチトリップ

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イラスト『いらすとや

 
 

 

地上をオシリスが治めていたが、オシリスは弟セトによって殺された。

 

オシリスの妻イシスは、オシリスの間に生まれた幼いホルスを連れて身を隠すも、セトに見つかりホルスは毒で仮死状態になる。

イシスの悲しみが、ちょうど上を通りかかった太陽の船を止めてしまう。船に同乗していたトトが降りて来て事情を知り、ホルスの毒を消す。

イシスは警備を強化することにし、ウアジェトをホルスの側に置くようになる。

 

時が経ちホルスが成長すると、イシスはホルスと共に神々の法廷へ行き、セトが今いる地位は元々オシリスのもの。オシリスの息子が成人した今、セトは、座をホルスに返すべきであると訴える。

セトもホルスも互いの権利を主張して譲らず、神々の間でも意見が分かれ決着がつかない。

 

セトとホルスは戦い、その際にホルスは左目を失うも、月神トトにより治癒され元に戻った。

 

80年にもわたる長い争いの末、最終的にホルスが勝利を収め、父の座を継いだ。(エジプト神話)

 

月は周期的に満ち欠けすることから、欠けた月が再び満ちるように「失ったものを回復させる」「完全なるもの」「修復されたもの」「再生」のシンボル。
「ホルスの目」別名「ウアジェト(ウジャト)の目」も同様の意味を持つわ。

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神話の中でウアジェトはホルスの警備についているけど、どういう神様なの?

 

下エジプトの守護女神よ。

…「ウアジェトの目」っていうと、ウアジェト自身の目に何かエピソードがありそうなものだけど、そういう話は見られないわ。

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※もし知っている人がいたら教えて下さい。

 

下エジプトはエジプトコブラが生息する場所だったからなのか、ウアジェトはコブラの姿で現されることが多いわ。

蛇の毒が体を巡ると火のように熱く感じるからか、炎の化身とも。
そこで、さらに混乱することに、太陽神ラーの保護者と言われ、ラーが生み出したセクメトと習合していたりもするのよ。

セクメトについては、次回詳しく話すわ。

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う~ん、なんだか、「ウアジェトの目」は月属性なのに、ウアジェト自身はどっちかというと太陽属性って感じね。






他にも、この左目はホルス神の下を離れ、エジプト全土を旅して知見を得た後でホルスの元に戻ったとか、ホルスが癒された目を父オシリス神に捧げたという話も。


とにかくエジプト神話はバリエーション豊富だから、気になった人は色々調べてみてね。

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≪参考≫

エジプト神話ストーリー 神々の争い1 (moonover.jp)

エジプト神話・神名リスト:ウアジェト、ワジェト (moonover.jp)

ウアジェト (うあじぇと)とは【ピクシブ百科事典】 (pixiv.net)