【目から日月】アマテラス・ツクヨミ、スサノオ | 筑前由紀のプチトリップ

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2024年現在、主に福岡県内をカメラ片手にうろうろ。
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お寺や神社に行ったりしています。


 

 

 

 イラスト『ラノベ古事記

 

イザナギは黄泉国から去った後、禊祓いをした。


身につけていた物を脱ぎ捨てると、そこから沢山の神々が生まれた。
水の中に入って身を洗い清めると、そこからも沢山の神々が生まれた。

そして更に、左目を洗うと天照大御神が、右目を洗うと月読命が、鼻を洗うと須佐之男命が生まれた。
イザナギは喜んで、「私は最後に三柱の貴い子を得た」と言った。

首飾りを天照大御神に授け高天原を治めるよう言い、月読命には夜の世界、須佐之男命は海原を治めるよう言った。

しかし、須佐之男命は「亡き母のところへ行きたい」と泣いてばかりで海原を治めなかったので、イザナギは須佐之男命を追放した。(古事記)

 

 

日本書紀では、アマテラス・ツクヨミ・スサノオが目や鼻から生まれた話以外に、イザナミが死ぬより前に生んでいる話や、イザナギが鏡を取った時に生まれた話があるわ。


また、それぞれが治める場所も、アマテラスが「高天原」っていうのはほぼ一致しているのだけれど、ツクヨミと一緒に天を治めるように言われていたけれど仲違いして昼と夜で別れたという話があったり、ツクヨミが海でスサノオが地上という話があったり、いろんなパターンが存在するのよ。

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スサノオが母を思って泣いているのだからイザナミから生まれたってするのが自然なのに、なんでイザナギの目や鼻から生まれたことにしたんだろう?

  

当時は、日や月が、偉大な神の目から生まれたという話が一番普及していたのかもね。

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天と地が再び閉じる心配はなくなってから、盤古は倒れた。
盤古の体に大きく変化し、その口から出る息は風と雲、その左の目は太陽、右の目は月、手足と体は地球の4極と5つの山(泰山、衡山、嵩山、崋山、恒山)となり、血液は長江と黄河、静脈は道に、筋肉は田畑の土、髪の毛は天の星、全身の産毛は草木、歯や骨や骨髄は金属や宝石、汗は雨になった。

 

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…スサノオが鼻から生まれたのは?

  

う~ん。

目から生まれたアマテラスとスサノオを同列の存在にしようとした結果、鼻になったんじゃないかしら。

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太陽と月をセットにすることと、

アマテラスとスサノオをセットにすることを合わせた結果、こうなった、と。

  

ギリシャ神話では主神ゼウスがいて、冥界をハデス、海をポセイドンが治めているし、陸海空の3セットというのは珍しくないのだけど、アマテラス・ツクヨミ・スサノオはちょっとバランス悪いわよね…。

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ちなみに、両目が太陽と月というと、中国の盤古より、エジプトのホルスの方が有名だと思うのだけど、それについては次回取り上げるわ。

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