イタリア人おばちゃんの切り替えの早さ | 私のイタリア時間

私のイタリア時間

イタリアに住みはじめて、20年もの月日が経ちました。
イタリアでの何気ない日々。流れる時間の中で起こる、ふとした出来事や思い。
このブログでは、そんな日常を1枚の写真と共に書き綴っています。



「もうホント、ヤンなっちゃうわよ。」


アイデンティティカードを作りに行った役所で
もうすぐ手続きが終わりそう…というところで
受付のおばちゃんが愚痴りに来た。



もちろん、私に…ではなく、
私を担当してくれたシニョーラへ、だ。

同僚に愚痴るのは、
どこの世界も一緒なのだなぁ。


「お客さんに説明してたらね、
『お前の声が大きすぎて電話の声が聞こえねぇ!』とか言うの。
こっちは、仕事しているのによ。」


ああ、分かる、分かる。
そういう人、いっぱい居る、イタリアには。


私の方が頷いている。

話しかけられたシニョーラは、
私の手続きをしているから
コンピューターに向かっていて
適当に返事しているだけだった。

「ホント、おっしゃる通りですよね。」
と私が言うと、
嬉しくなってしまったおばちゃんは、
「こう言う人ばっかりなのよ…」
と、嘆いた。


そうか、そうか。


役所の人は感じが悪いもの…と
頭から思っていた私だったけど、
感じが悪いのにも
理由がある…というわけ。

世の中は、周り回っている。

そもそも、
それぞれの対応が常識あるものであれば
案内する人だって
感じを悪くする必要もない。

目の前に作り出されている現実は
実は、
自分が作り出している…
のかもしれない。


「大変ですねぇ、いろいろ。」


そう言うと、
気が済んだのか
受付のおばちゃんは、元の場所に戻って行った。







手続きを終えて、外に出ると、
さっきのおばちゃんがシャキシャキと働いていた。


ここが、イタリア人の
感心するところ。


切り替えが、無茶苦茶、
早いって事である。




今日もありがとう!
⬇︎



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