雨が降った後の夕空。


なんだか燃えているような
不思議な空に
思わずシャッターを切る。






「明日、一度お越しいただけますか?」



言われるがまま、翌日お店を訪れると

そこに、おやびんが居た。

無茶苦茶、早口で

「明日、朝7時!」

そう言い放たれ、

うんともすんとも言えないうちに

そういう事になった。


イタリア語なんて、今より全然慣れていない。

そんな頃の私は、

ただただ圧倒されるがままで、

だから

朝早く、頑張って起きて

何がなんだか分からないまま

1日を終え、

分かったのは、

接客向きでない自分と

どうにも気が合わないだろうと確信した、

おやびんのこと。


1ヶ月だけ。


そんな変な区切りを勝手に設けて

そそくさと辞めようと思っていたら、

先に今まで居た日本人の方が辞めてしまった。


急にぽっかり穴が開いてしまったものだから、

おやびんは私を食い止める。

それでも、おやびんのことは苦手であった。


「挨拶して、日本人客をゲットしろ!」


そうされたら嫌であろう事を

おやびんは指示をする。

困ったもんだと思った。

次の人が来たら、今度は私が辞めよう!

そう決意していた。


ところが、

ところがだ。


その次にやってきた日本人で、

今となっては友人との、出会いがそこにあった。


「あの人って、やっぱおかしいよね。」


おやびんの事をそういう友人に

あぁ、私がおかしいんじゃないんだ…と

安心させられた。


ワインの旨さも知らなかった私たちが、

試飲ができるとあらば、そこに出かけてゆき、

お互いに得た食材の知識を教えあい、

そうした中で

販売していくことの面白さや

商品の並びを変えることによって

物が売れていく楽しさなんかを

経験していく。


おやびんも、

その奥さんも

一筋縄でいかないその性格に

それだけに執着してたら

やってられない状況であっても、

友人との仕事は充実していて

その時、


仕事って、基本、変わんないなぁ…


という事を学んだ気がする。


何より、

絶対、接客向きではない!

そう自覚していた自分の

接客もまた、面白い…という

新たな一面をも

発見することとなった訳である。


相変わらず、

おやびんたちの事は

苦手であったけれど。




⬇︎今日もありがとう!






最後までお付き合い、どうもありがとうございます。