HSS型HSPの解説14~HSS型HSPは大器晩成

 

  

  前回は、

  情動と付き合い型を

  学ぶことにより

  情動に振り回されなくなり、

  自信を持って

  新しい挑戦を

  しやすくなるといったことを

  お話ししました。

  

 

   HSS型HSPの解説13~HSS型HSPと情動との付き合い方

  

 

 

 「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」

   ~フォレスト出版

   トレイシー・クーパー著

     (カリフォルニア

     統合学研究所の統合学哲学博士。

     HSPのアーロン博士の

     ドキュメンタリー映画にも

     出演、自信もHSS型HSPと公表)

   時田ひさ子監訳

    (HSS型HSP専門心理カウンセラー)

   長沼睦雄監修

    (精神科医)

 

  

  今回は、

  HSS型HSPは大器晩成について、

  「傷つきやすいのに刺激を求める人たち」の

  中から、

  時田解説を中心に

  お話しします。

 

 

  クーパー博士によると、

  HSPは、

  自分の気持に

  気付くのが苦手であるため、

  人生の半ば近くになるまで

  自分のことが

  分からない傾向にあるそうです。

 

  そして、

  非HSPの人が到達する

  内面世界の域に

  かなりおくれて

  到達するとのことです。

 

  時田解説によると、  

  HSPは

  通常20代で終わるといわれる

  モラトリアム期、

  自己探求・自己模索期が

  なんと

  30代まで長引くと

  されているそうです。

  

  「わくわくが大好き!

   退屈は嫌い!」な

  HSS型HSPの特性である

  好奇心と刺激追求性ですが、

  好奇心は枯れないものの

  刺激追求性は  

  年齢を追うごとに

  おさまる傾向があります。  

 

  要は

  若い頃はやんちゃんでも

  年齢を重ねれば落ち着く、

  ということです。

 

  

  そして、

  ユングによると

  人は人生の後半を

  精神性の探究に

  捧げるそうです。

 

  このため、

  HSS型HSPは、

  遅咲きといえます。

 

  これは、

  HSS型HSPが

  社会にうまくなじもうと、

  常に本当の自分を否定したり、

  心の奥底にしまい込み、

  本当の自分に気付くまでに

  人生の早い段階に

  かなりの時間と努力とを

  費やしてきたことによります。


  クーパー博士自身も

  中高年になって初めて

  個人の本当の自由を

  手に入れたと言われ、

  遅咲きであることを認めています。

 

  つまり、

  20代、30代では

  自分のことがわからず

  その中でもがき

  押し込めていた

  本当の自分に向き合わざるを

  得なくなる経験を経て、

  初めて

  「長い間押し殺していた

   本当の望み」が

  出てくるそうです。

 

  そこからが、

  本当に自分を否定せず

  受け入れ、

  自分の人生を楽しみ、

  歩んで行くことができるのだ

  ということです。

  

  

 

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  この本の終盤に書いてある

  HSS型HSPは

  遅咲きであるということは、

  ものすごく腑に落ちました。

 

  私自身が

  まさにそうだからです。

 

  確かにまだ

  「咲いて」はいませんが、

  20代で自分の進路や

  考え方に悩み、

  30代では

  キャリア形成過程で

  対人関係に悩み、

  孔子によると不惑のはずの40代で

  人生の危機とも言えるほど

  悩みました。

  これまでの人生・価値感を

  全て見直し、

  ぶち壊し、

  本当の自分に向き合わざるを

  得なくなりました。

 

  そういう意味で、

  本当に

  本書のとおりの人生を

  歩んでいると思います。

 

  この本を読むまでは、

  中高年になっても

  落ち着かない、

  しかも

  この年になって

  人生をやり直すハメになるのかと

  思わなくもありませんでした。

 

  世間一般常識では、

  50代に近くなる今、

  安定した仕事を卒業するというのは

  愚かなことでしか

  ないと思われるからです。

 

  ですが、

  自分の本当の望む人生が

  公務員のままでは

  歩めないと

  気付いた今、

  私もこれから

  「咲く」のかなと

  思っております。

 

  そして、

  エニアグラム診断を受け、

  もう一度よく

  考えてみた中、

  やはり、

  私は人のためになること

  役に立つことが

  好きだし、

  この思いを大切にしたいのだと

  思いました。

 

  自分にしかできない

  人の役に立つことを

  どんな形であれ

  ライフワークとして

  追求していきたいのだと

  ようやく気が付くことができました。

 

  この本を読んで

  今まで悩んだこと、

  だめな自分、

  ありのままの自分に

  向き合い認めることの

  大切さを

  知識・理論として

  理解できました。

 

  また、

  この本の中で語られる

  中高年になって

  好奇心は衰えないが、

  刺激追求性が衰え、

  中高年からは

  内省面が深まるという点ですが、

  最近知り合った方に

  まさに当てはまるので

  驚きました。

 

  その方は、

  現在は会社役員として

  活躍されているけれど、

  若い頃は

  かなりやんちゃ。

  無茶な運転をしたり、

  アグレッシブに

  遊んだりしたそうです。

 

  私も

  お話しを伺いながら 

  あまりの現在とのギャップに

  絶句しました。

 

  というのも、

  その方は

  40代を経て、

  知的好奇心を覚え

  色々な勉強をして

  色々な資格を取って

  そちら面でも

  活躍されているからです。

 

  本当に

  人の成長を

  年齢で区切るのは早計。

  遅咲き万歳だなと

  思いました。

 

  一般常識に

  惑わされず、

  正しく知ることは、

  本当に大切だなと

  改めて思いました。

 

 

     

  明日で

  この本の解説は最後になります。  

 

   

   

 

 

 

  

 

   に続きます。