念願の一人暮らし
こんな日が来るとは思わなかった。大学入学で上京、最初の2年間は寮に入ってたけど、その後アパートを借りて結婚するまで一人暮らしだった。最高だった。学生のときは風呂無しの、35,000円のアパート。就職してからは、毎日終電で銭湯に間に合わなかったので58,000の風呂付きアパートに。お金は無かったけど、楽しかった。その後結婚が決まったとき、「ああこれでもう一人暮らしできないのか」と思ったのを強烈に覚えてる。それが今。京都の大学へ行った息子が就職し、上京。空き部屋となった京都のアパートで、今、私は一人きりの時間を謳歌している。必要最低限の家具しかない部屋。だけど、一人暮らしに必要ないものは何もない部屋。ここで、何をするわけでもなく、でも時々仕事をしながら気分転換に散歩に行ったり、フラリと喫茶店に行ったり、映画を観に行ったり。京都はコンパクトシティで、バスや自転車でどこにでも行ける。まさか、この歳になって、こんな時間が過ごせるとは思わなかった。念願の一人暮らし。いつまで続けられるかわからない。もうすぐそこまで、「親の介護」という現実が近づいてる気もする。だからこそ、今しかできない「一人暮らし」を謳歌する。