ベルガモットを堪能した冬 1月の製菓連続講座にて(続き) | 塚本有紀のおいしいもの大好き!

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フランス料理とお菓子の教室を開いています。おいしいものにまつわる話し、教室での出来事など、たくさんお届けします。
 

先日来の続きですが、ベルガモットをコンフィにして、チョコがけを作りました。

 

ベルガモットのエギュイエット aiguillettes de bergamottes

エギュイエットとは料理なら細長薄切りのことですが、コンフィの場合、針状の細いものというような感じでしょうか。

ベルガモットはそれはそれは苦くて酸っぱいので、通常のコンフィの太さにするとたぶん苦すぎて食べられない・・と思ったので、細く切り、コンフィにしました。

 

何回も何回も茹でこぼして、シロップに何度も浸け、コンフィに。

ぴかぴかと透明感がでて、きれいです。

これにミルクチョコのキャラメリアを絡めました。

苦みはあるのですが、おいしくて気に入っています。

 

そういえば昔、パリのショコラティエ、クリスチャン・コンスタンChiristian Constant

http://www.christianconstant.fr/accueil/3196620

 

で「オレンジのエギュイエットaiguillettes d'oranges」なるものを買いました。細くて、中のオレンジがほろ苦くて、とてもおいしかったのを覚えています。

 

オランジェットも輪切りのオレンジのチョコがけも、苦みが足りないものは私には物足りなく、がっかりすることがあるのですが、このお店のそれは苦みが立っていて、わあ、おいしい!と思いました。でも次に行った時にはもうありませんでした。

今から思えば、あれはビターオレンジ(だいだい)によるコンフィのチョコがけだったのかも。

「なぜオランジェットでなくて、エギュイエットなのかな?」とその時思ったのを今も覚えていますが、オランジェットの太さだと苦すぎるのでエギュイエットにしたのではないか、と思うのです。今にして謎が解けたような気が(勝手に)しています。

というわけで、苦いベルガモットはやはり細切りで、エギュイエットにしてみました。

ただしチョコがけ作業は手間がかかって大変でした。

 

さて生のベルガモットで、生アールグレイにしてお出ししました。

皮には強い芳香があって、ちょっと中毒性があるかと思うくらに、魅惑的。

「先生。この皮を持って帰っていいですか?」なんて生徒さんがいたり、私が話している間中、臭いを嗅いでいる人も。

 

最後にアイスは「酒粕のアイスクリームに、ベルガモットのマーマレードを添えて」

 富山のご実家が作り酒屋の生徒さんが酒粕を下さったので、アイスに仕立ててみました。単体ではおいしいけれどぼんやりするので、ベルガモットのマーマレードは必須でした!