丹波の岡田さんに、自家製の菊芋をいただきました。
菊芋とは、菊のような花が咲き、お芋もできるから「菊芋」というそうです。
驚くことにひまわりの近縁種です。(菊芋もひまわりもキク科ヒマワリ属)
トピナンブールtopinambourという、ちょっと可愛い響きのフランス語が、菊芋です。
フランスには17世紀の頭に北米から輸入され始めたのだそう(日本へは江戸時代末期)。
戦時中にこればかり食べさせられたことで今は食べたくないという世代のフランス人もいるようですが、最近は「忘れられた野菜legumes retourves」の1つとして、何年も前からフランスの野菜売り場に回帰してきています。
スープやサラダ、グラタン、ピュレに、ソテーにと活躍します。
今回はサラダにして、料理講座でお出しすることに。
しゃきっとした食感が残るところまでだけ茹でて、ケッパーやピクルスを刻んだマヨネーズをからめます。
トピナンブールは芋類にはめずらしく澱粉質をほとんど含まないので、浅く茹でるとしゃきしゃきした食感が楽しめます。たとえて言うなら慈姑(くわい)をゆでてサラダにしたときのよう。しっかり茹でるとアーティチョークのような味もします。
独特のクセがあり、なかなかにおいしいものです。
日本でもときどき国産の菊芋を見かけることがあります。見かけも味もちょっとだけ違うように思います。
最初は飼料用として日本に入ってきた菊芋が野生化したものがあるそうで、
「土手に生えている草の根を食べるなんて!」
と、丹波では敬遠する人も多いと、岡田さんに聞きました。
少なくとも栽培されている国産の菊芋はおいしいのです。もったいない!