
夫が趣味の自転車に乗り始めたのは、だいたい2年前。
友人からお古のロードバイクを譲ってもらったのがきっかけだ。
そこからみるみるうちに、彼は自転車へのめり込んでいった。
お古を譲ってくれた友人に妻の私が謝罪されたほどだ。
「時間もお金もかかる趣味に引きずり込んでごめん……」みたいなことを言われたのだが、妻としては、夫のこの趣味は好ましく感じている。
たしかにお金はかかっているが、自転車やパーツなど「モノ」への投資は、実はさほどでもない。
その世界ではむしろ、お金はかけていない方だと思う。
(※あくまで他のバイカーと比べればの話。)
それよりも食事や、体作りや、知識の習得など、「コト」への投資が主である。
家族みんなが夫につられて健康的になり、生活習慣も改善の一途を辿っている。
夫が自転車を始めて良かったと心から思っている。
当初はお金がかかるばかりかと思われたこの自転車趣味だが、実は趣味が始まってから、支出が減ったジャンルもあった。
①酒代
②薬代
③家族の自転車修理代
この3つだ。
夫は若い頃から毎日晩酌をし、飲み会でもフラフラになるまで飲む男だった。
それが自転車を始めてからは、パフォーマンスが下がるからと、ほとんど飲まなくなった。
ビールの大量買い置きが必要なくなったのだ。
また、激しめの運動により体質が変わったのか、若い頃からの偏頭痛がほぼ消えた。
痛み止めの消費ペースが落ち、市販薬をこまめに買い足すこともなくなったのである。
さらには花粉症まで軽くなった。昨年から、突然に。
長年ひどい花粉症で夜も眠れないほどだったのが、点鼻薬や飲み薬をほとんど使わなくなった。
ちょっと信じられないレベルで変わった。
もしかしたら幻かもしれないので、今年の花粉にどう反応するか気になっている。
そして大変ありがたいのが、③自転車修理代が節約できるようになったこと。
息子の自転車も、私の自転車も、以前は不調があれば自転車ショップに持ち込むしか無かったが、今は夫がある程度修理をしてくれる。
購入から15年が経つ私の愛車、限界を越えてとうとう空気が入らなくなったチューブも、劣化で割れていたタイヤも、ホームセンタで部品を調達し、夫がすべて交換しくれた。
息子のブレーキ不具合も、夫が整備して、安全に乗れるようにしてくれた。
いつもお願いしている自転車ショップでは、引取配送含めて一万円近くかかりそうなところを、夫のおかげで半額以下の、必要最小限の出費で済んだのである。ありがたい話だ。
出勤前、私の錆びた自転車と早朝から格闘していた夫。
ネジが固くて回らないらしい。
もうショップに頼もうかと提案したが、夫は「自分でやる」と言う。
なぜそんなに自分でやろうとするのか?
聞くと、「やればできるから」と返事があった。
夫はよくこれを言う。
「やれば、できる」。
逆に言うと、「できないのは、やらないから」ということになるだろう。
その通りだ。
なんでも必死にやってみたら大体のことはできる。
本当にできないことも中にはあるが、たいていは、
「できる前に途中で投げ出しているだけ」……
できる人とできない人との一番の違いは、多分ここだ。
知識や能力の違いというより、単純に「途中で投げ出すか投げ出さないか」の違いなんだと思う。
こういうときに、とことんまで投げ出さない夫はすごい。
自分もそうなれればいいなとは思うが、投げ出してもどうにかしてくれる人(=夫)が家に居てくれるうちは今のまま、のらりくらりと任せてしまおう。
※壊れたライトだけはどうにもならなかったので、USB充電のこういう後付けライト買いました。便利!
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