溜め込め系主婦の私。

ミニマリストにはなれないが、ミニマリストの方の生活を見るのが好きだ。

 

自分の家がちょっと荒れてきたなというときに、スッキリしたお部屋の写真なんかを見ると、よーし私も片付けるぞー!とやる気スイッチが入る。

 

ミニマリストやシンプリストの方の本を読むのも大好きだ。自分の頭の中までスッキリしたような気がするから。

 

 

 

今ではすっかり溜め込み型の暮らしをしているが、10年近く前に一度、断捨離をしたことがある。

 

ワンオペ育児の私と幼子を置いて飲み歩く夫に嫌気がさし、

なにもかも 捨てたる。夫すらもな!!

という勢いで物を捨てまくったのだ。

 

 

そしたら、夫への怒りよりも部屋が片付く気持ち良さの方が勝り、断捨離を進める内にイライラも落ち着いた、という経験をした。

 

だから、「捨てる」ことは今あまり好きではないけれど、「減らす」ということ自体にはとてもメリットを感じている。

 

 

 

断捨離していたその昔に購入したのがこちらの本だ。

 

ちゃくまさんの「簡単に暮らせ」。

 

 

 

かつての断捨離にも生き残った貴重な本だったが、気付けばもう5年はページを開いていなかった。

潮時かなと思って、古書に出すことにした。

 

 

それで、手放す前にと数年ぶりにペラペラと中を見たのだが、やっぱりこの本、おもしろいのだ。

 

書いてあることは多分、もう他のミニマリストさんたちによっても言い尽くされたことばかりだとは思う。

が、ちゃくまさんの文章だとそれでもなんとなく読んでしまう。

 

文字フォントと、途中に挟まれる色味が私好みという事情もあるかもしれない。

 

 

 

 

 

今回読み直して、ハッとしたのが次の一節だった。

 

「喜びの沸点を低くして暮らす」

 

 

ちゃくまさんによれば、幸せそうに暮らしている人には共通点があるという。

 

それは、「 一見退屈で何の変化もないように見える小さなことに、喜びを見出せる能力が非常に高い」という点だ。

 

そして、その小さな喜びを感じられるために重要な要素が「知識を持つこと」であると。

 

 

例として、さかなくんのお名前が挙げられていた。

 

水族館で水槽を眺めた時、普通の人は「なんとなく癒されるな」程度で終わる。つまり、じきに退堀が訪れる。

 

しかし、さかなくんならどうだろうか。

 

彼には魚の知識があるから、水槽を見ているだけでも、知識のない私たちの何倍も楽しめるに違いない。退屈なんてものもやってこないだろう。

 

日々の生活も、つまりそれと同じだというのだ。

 

 

知識のストックのおかげで、何気ない日常の中にも、大きな喜びや楽しみを見出せるようになる。

物やお金に頼らなくても、退屈知らずの豊かな生活ができる。

 

 

 

 

 

 

この章を私は前にも絶対読んでいるが、 忙しかったワーママ時代とちがい、専業主婦の今読むとあらためて深く分かる話だった。

 

 

つい先日のことだが、我が家の洗たくバサミが割れた。

赤と青とがあったが、赤色のものが、2つ割れた。

 

それで、あれっ?と思った。

 

「紫外線に弱い色だから、赤から割れているのではないか?」

 

 

 

 

そこからしばらく、私は物干しのたびに観察していたのだ。

次に割れるのは何色だろうかと。

 

結果的にはその後、赤ばかりがたて続けに、更に4つも割れた。

 

青は無傷である。

 

 

 

 

 

これはもう、間違いなく赤が弱い!

仮説は立証された!

 

と、4つ目の赤い洗濯バサミが割れた瞬間なんかは私も中臣鎌足…じゃなくて喜びのかたまりだった。

 

 

家事を蔑ろにしていたワーママ時代には気付かなかったが、家事って科学知識の集合体である。

 

たんぱく質は熱でかたまる、冷めるときに味が染みる、汚れにはアルカリ性と酸性とがあり、効く洗剤が違う。

 

どれもこれも科学で、知識があればあるほど家事は面白く、退屈な日常を楽しめるようになる。

 

 

洗たくバサミが割れただけでその日一日上機嫌だなんて、「喜びの沸点が低い」ことこの上ない。

そういう生活だと何かを消費して楽しむ必要性も少なくて、たしかに簡単に暮らせるのだ。

 

 

 

そういう実体験が最近あったもんだから、ちゃくまさんの本を読みながら、いや〜分かるわ〜の連発であった。

 

そして結局本も手放せなくなり、古書に出すのはやめた。

 

本棚はいまだ片付かない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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