もう半年以上前のことになるが、園芸好きの夫が庭の砂利をどかし、土を掘り返したところ、こんなものが出てきた。
 

 

黒く透き通っていて、表面は機械で整えられたかのようにツルッツル。

 

これは絶対なんかすごいやつだ!

と思って石の図鑑で探ったところ、一番近いのが水晶だった。

 

でもなあ、こんなところにこんなもの出てくるかなあ…といまいち信じられず、とりあえず息子の宝箱に眠らせていた。

 

 

 

 

 

そしてこの夏休み、地域の博物館に行く予定があったので、この水晶を持って行ってみた。

 

博物館は展示物を眺めるだけの場では無い。

 

そこで扱われているものの種類にもよるが、植物や、昆虫や、岩石などなど、自分が採集して名前がわからない物があったら、博物館の学芸員さんに教えてもらうことができる。

その中から時々大発見があったりして、全国ニュースになったりするわけだ。

 

 

といっても流石に、どうでも良いものを持っていっては失礼だろうという気持ちがあってなかなか持ち込む勇気が出なかった。

 

一世一代の気持ちでこの夏休みに、思い切って持参してみたのだ。

 

 

受付で事情を話すと、岩石専門の学芸員さんを内線で呼んでくれた。

 

登場したのはザ・研究中みたいな男性。

私と息子が持ち込んだこの石を見るなり…

 

 

「これは、黒水晶ですね。」

 

 

おおおお!本当に水晶だったあああ!!!!

 

気持ちがうわずってまともにメモを取れなかったが、「花こう岩の隙間にできることがあって、時間をかけて洗われる内に外へ出てくることがあるんですよ」みたいな説明を受けた。

 

「大事にすると良いですよ」

 

と言ってもらえた!

 

ガラスじゃなかった!

大事にしますうううう!!

 

 

 

 

手のひらにズシっとくるくらいに大きな黒水晶、サイズは高さが6cmほど。

 

これは…博物館に寄贈すべきレベルなんちゃう?

みたいな浮かれた話を息子としていたら、その日博物館の岩石コーナーに展示されていたものを見てギョッとした。

 

私たちが見つけた黒水晶の、30倍くらいはあろうかという巨大な黒水晶が、既にそこにあったからだ。

 

30cm定規で測るレベルの巨大水晶だった。

 

博物館レベルって、こういうことなんだねえ…と息子と眺めたのは、とても良い思い出になった。

 

 

 

 

 

 

その棚にその巨大黒水晶はもうずっと前から置かれていたはずで、この博物館に私たちが来たのももう何度目か分からないから、これまでにも目にしていたはず。

 

だけど、博物館の黒水晶をこんなに真剣に見たのは、今回が初めてな気がする。

「自分ごと」とはこういうことか。

 

 

私が小学生の頃、グラウンドに座り先生の話を聞くような時には、すぐ下を向いて水晶を探していた。

 

爪の先ほどの小さな水晶で興奮していたけど、大人になってこんな大きなものに巡り合うとは思わなかった。

 

 

人に聞かれても「多分、黒水晶」としか言えなかったうちの石が、「間違いなく、黒水晶!」と言えるようになった。

 

自分で図鑑を見るだけでは、ずっと確信が持てなかったろうから、パッと見て、パッと答える専門家と気軽にお話しできる、地域の博物館の存在って本当にありがたい。

 

これはもう、ふるさと納税、他の市町村へできないな…

 

いやするんだけどさ、

上限いっぱいに納税できなかったー!って場合でも悔しい気持ちにはならなくて、そのぶん地域の博物館や図書館へもお金がいくかなと思うと、まあふるさと納税はしてもしなくてもどっちでも良いかなというおおらかな気持ちになる。

 

なんと、うちの黒水晶が私の心を清めましたか…?

 

 

 

 

 

 

 

 

※ちょっと小さいものも庭から見つかっております。これも黒水晶だそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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