走れるっていいね初春の女子駅伝 
 ( はしれるって いいね はつはるの じょしえきでん )
 
昨日、ここ京都で新年恒例の皇后杯第37回全国都道府県対抗女子駅伝競走大会が行われた。近くの大路を走るので、毎年見ているのだが、今年も昨年と同様に晴れて、絶好の駅伝日和だった。

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いつも思うことだが、ものすごいスピードで目の前を駆け抜けていく姿を見ると、何であんなに速く走れるんだろうと羨ましく思う。思い返せば、30歳ぐらいからほとんど走らなくなった。そして、今は走ろうと思っても走ることができない。


本日の掲句は、そんな心境を詠んだ句である。尚、駅伝は季語でないので、中七に新年の季語「初春(はつはる)」をおいた。

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因みに、同じ女子駅伝を見て、過去に以下の句を詠んでいる。*①、②は無季。 
 
【関連句】
① 都路に意地と絆の女子駅伝
② 女子駅伝「あと任せて」とたすき掛け
③ 寒晴れに走れ頑張れ女子駅伝

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①は、この時の大会スローガン「たすきをつなぎ、未来への絆をつむぐ-」から「絆」の文字を引用して詠んだ句。
②は、襷(たすき)を渡す中継地点で詠んだ句。「あとは任せて」という言葉を胸に秘め、受け取った襷をしっかり結んで走る選手を見て詠んだ。
③は、寒晴れの絶好の駅伝日和に、懸命に走る選手たちに声援を送っている情景を詠んだ。

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さて、駅伝といえば、日本発祥の長距離リレーで約90年の歴史を持つ。海外でも「Ekiden」と呼ばれるが、国際陸上競技連盟(国際陸連)では、国際名称を「Road relay」と定められている。
(以下wikipediaなどを参照し要点整理)

各走者が走る距離、総距離、区間数、性別等の組み合わせは大会によって様々であるが、国際陸連が定める国際レースの基準では男女別にフルマラソンと同じ42.195kmを6区間(5 km、10 km、5 km、10 km、5 km、7.195 km)で走る。

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名前は、江戸時代の東海道五十三次における「伝馬制」からヒントを得たと言われている。競技としての最初の駅伝は、1917年に行われた讀賣新聞社主催による「東海道五十三次駅伝競走」とされる。

関西組と関東組に分かれ京都の三条大橋を午後2時に出発し、東京の上野不忍池(しのばずのいけ)までの23区間、約508kmを走り抜き、到着したのは翌々日の午前11時34分であったそうだ。関東組のアンカーは金栗四三(かなくりしそう)。*今年のNHK大河ドラマの主人公

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距離では、毎年年初に行われる箱根駅伝(往路108.0km、復路109.9km、合計217.9km)の2倍強にもなる。

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駅伝は季語になっていないせいか詠まれた句は意外と少ない。以下には、ネットで見つけた句をいくつか参考まで掲載した。

【駅伝の参考句】
駅伝の走者寒波に護られて     (百合山羽公)
駅伝の走者に垂るる海猫の脚   (原裕)
駅伝の去り新年の遠ざかる     (渡辺美津江)
比叡おろし駅伝走者のごぼう抜き (石田修岳)
駅伝の次の走者は野火の先    (伊藤白潮)
 
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