いよいよ再開する、
『スサノオと瀬織津姫を巡る旅』。
最近ブログ読者になって下さった方のために、
これまでの瀬織津姫の物語の、
あらすじはこちら。
□■□■□
この夏の『スサノオと日本の神を巡る旅』を終えて、
僕らが招かれるように向かった場所は、
関西有数のパワースポットと呼ばれる、
『玉置神社』。
そこで封印されし女神、
『瀬織津姫』の存在を知る。
しかしその存在の正体は、
雲を掴むような物語の連続で、
一行に前に進めない。
現在までに分かったことは、
大きくこの3つ。
・瀬織津姫とは縄文時代の遥か昔から、全国的に圧倒的な祀られる数を誇っていた、『水の女神』であったということ。
・瀬織津姫にはかつて、愛した『ニギハヤヒ』という神がいたこと。
・瀬織津姫が封印を『された』ということは、何らかの理由で、封印を『した』者がいるということ。一体何のために?
かすかな手がかりを胸に、
僕らの『伝説の女神』を巡る旅は、
続いていく…。
□■□■□
※これまで既に掲載済みの、
瀬織津姫の物語はこちらのリンクから。
1話目,『歴史の闇に葬られた女神』
2話目,『新たなる伝説の始まり』
3話目,『瀬織津姫が封印された時』
4話目,『瀬織津姫が愛した神』
5話目,『ニギハヤヒとは何者か?』
6話目,『瀬織津姫…が…現れた…?』
7話目,『瀬織津姫信仰の始まり』
8話目,『イワナガ姫の登場と新たなる謎』
9話目,『神話の裏側を見るということ』
…。
……。
………。
…………。
2018年。
新たなる年を迎えた。
親交のある宮司さんに呼んで頂いたこともあり、
奈良県は天河大辨財天社のお祭り、
『松囃神事』に参列していた。
湯立神楽の幻想的な光景は美しく、
立ち上る煙の姿に、
どこか龍神の祖とも言われている、
瀬織津姫の姿を重ね合わせていた。
お祭りを終えて、
境内を散策する中、
雪景色は美しく、
スサノオさんが僕に話し掛ける。
天川(※地名表記は天河ではなく、天川)やったとはな。
やはりお前のこの旅は、
神に祝福されている」
あ「どういう意味ですか?」
ス「この場所 天川が、
一説では何て言われているか、
知っているか?」
あ「呼ばれないと、来れない場所?」
ス「そうや。
まぁかつて玉置神社で、
クニノトコタチノカミがお前に言ってくれたみたいに、
『呼ばれないと来れない』というのは、
決して人の魂や人間性の優劣の話ではなく、
ただの縁の話やから。
全国どこの神社も、
そうと言えばそうやねんけど。
お前がこのタイミングで、
この場所 天川に呼ばれて来たことに意味がある」
あ「まだ何を仰っているのか、
よくわからないです」
ス「この天川の地は、
お前がこれから進めていく、
瀬織津姫の旅に於いて、
いつか必ず重要な地となる」
あ「…そうなんですか…?
もうちょっとハッキリ言ってくれた方が…」
ス「何度も言わすな。
俺たち神はお前にヒントは与えるけど、
答えは与えん。
この旅も含めてすべては、
お前の成長のためにあるものであり、
そのためのサポートは惜しみなくする。
それが神教ではない、
道なき神の道を求めていく、
『神道』や」
あ「…この地…天川が、
瀬織津姫に繋がる重要な地…ですか…。
今はまだサッパリわからないんですけど…」
ス「お前が今この地にいる意味、
そしてお前が今ある知識、
これから学んでいくこと、
これまで出会ってきた神々、
そして一つ一つの手掛かりを総動員して、
お前だけの答えを導き出していけ。
それが『神の道』に即したものでないならば、
多くの人の共感を得ることは出来ないし、
それが『神の道』に即したものであれば、
これからお前が歩む道のりは、
自然と多くの人々に支持され、
たくさんの共感を生んでいくやろう。
そしてそれが後の未来で、
謎多き『神』という存在の、
一つの答えとなる」
あ「はい…わかりました…」
ス「だからしっかり勉強せぃ。
多くの人に見られているという自覚と責任感を忘れず、
それでも行動の根源となる、
好奇心と希望をいつまでも忘れず、
自分の足で、
自分の心で、
自分の軸で、
これから感じていくものを大切にな」
あ「…今日の最後に…、
スサノオさんに聞きたいのですが…」
ス「なんや?」
あ「スサノオさんは…、
瀬織津姫さんの正体…、
と言えば変なのですが、
その存在やこれまでの出来事を、
知っているのですか…?」
ス「………。
…あぁ、もちろん全部知っている。
その始まりも、
その身に何が起きたのかも…、
そしてこれまでの歴史の積み重ねも…。
悲しき歴史の性よ…」
あ「………」
…。
……。
………。
…………。
『スサノオと瀬織津姫を巡る旅』は、
凛として、
静けさに包まれた、
空気と、
同時にどこからともなく聴こえてきた
笛の音とともに、
この雪に包まれた天川の地に、
再開の音色を、
響かせる。
―――――――――――――