お留守番スサノオで~す
ガチャリ。
ス「お帰り~~~~」
スサノオはテレビを見ながら、僕に背を向けたまま言う。
あ「ただいま~~。
いやぁ江ノ島は暑かった、暑かった~~。
ってなに、この洗い物?タコ焼きパーティーでもしたの?」
ス「うん。
道真と塩ジイと、宗像三女神と」
あ「男女3対3って、合コンか(笑)
そして、勝手に人の家でやるんじゃない(笑)」
傍でカバンや服を片付ける僕を、
ようやくチラリと見てスサノオが言う。
ス「まぁええがな。
神々が寄り付く家というのは幸運もやってくるもんや……
って、うぉい!」
あ「?」
ス「お、お前!!何連れて帰って来てんねん!!!!」
あ「何が?」
ス「お前、肩見てみぃ!!肩!!!!」
あ「え?」
あ「うぉ!!なんじゃこれは!?!?」
ス「お前、今日どこ行ったんやったっけ…?」
あ「え、江ノ島…」
ス「それや!!!!
お前あそこがどういう場所か知ってんのか!?」
あ「いや、そりゃ多少は…」
ス「龍の巣やぞ!!
龍神の巣!!!!
あそこに龍が何億万匹おると思ってんねん!!!!」
あ「いやいや!『おると思ってんねん』って、言われても知らんて!!
『何億万匹』って単位は何じゃ!!お前は小学生か!!笑
ていうか俺、別に何もしてないもん!!」
ス「何もしてないのについてくる訳あるか!!
何やこの龍は!!お前にそっくりやないか!!」
あ「ちょっ!ほんまに知らんって!!」
そんな僕らの喧騒を横に、
小さなこの龍は、プカプカと僕の部屋の壁際を漂っていた。
ス「…ちょ、ちょっと一回落ち着こか」
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あ「そ、そうっすね…。
ちょっと冷たいカフェオレでも飲みましょか。淹れますわ」
…そして一服。
プカプカ浮かぶ、小さな龍を眺めながら話す。
ス「まぁ今更やけど、
お前、江ノ島の起源と由来は知ってるよな?」
あ「『龍神が弁財天に恋をした』ってやつよね。
何かディズニーにありそうな物語」
ス「そうそう。五頭龍な。
江ノ島があった場所はかつては、『深沢』という湖やった。
そこを住み処としていた5つの頭を持つ龍、『五頭龍』は、
子分たちを引き連れて悪事に悪事を重ねまくった。
洪水や山崩れ、人の子や女の子を喰いまくったり」
あ「ヤマタノオロチみたいな奴っすね」
ス「せやな(笑)
言われてみたら、よぅ似てるわ(笑)
そんなある日、
その湖の上空に南の海から大量の雲が沸き起こり、
大地が鳴動し、
空から大量の岩石の落下と、
地面からの砂の盛り上がりによって出来た島。
それが『江ノ島』よ」
あ「ほ~~~~う。
だからここは『龍神の巣』と言われているのか」
ス「そこに天女(弁財天)が舞い降りて、
その美しさに、五頭龍は恋をした」
あ「正しくディズニー」
ス「ただ天女はこれまでの五頭龍の悪行を咎めて、拒否。
それに反省した五頭龍は以来悪行を止め、
逆に人々を災害から守る神となった。
そして、二神は結ばれたって話」
あ「ディズニー」
ス「まぁそれ以来、
弁財天は江ノ島の『江ノ島神社』に。
五頭龍は対岸の『龍口明神社』に祀られるようになったんやけど」
あ「あ、そこも今日ツアーの前に行ったね。
龍口明神社」
ス「お前、そこで何かした?」
あ「ゴミ拾った」
ス「それや!!!!」
あ「声がでかい(笑)
どれや?(笑)」
ス「きっとそこの場所が、
この龍の住み処やったんやろう。
で、そこに落ちてたゴミをお前が拾った。
嬉しくてついてきてもうたんやな」
あ「マジか(笑)
なついたってこと?」
ス「まぁ要はそういうことやろな。
基本的に龍神も人間が大好きやから。
常に傍にいて楽しい人間、
成長をともに見守っていける人間を探してはいる。
そこに引っ掛かったんかもせーへんけど…」
あ&ス「う、う~ん……」
ス「まぁ何かお前らしい龍と言えば、そうやけど…(笑)」
あ「ていうか、こんな感じでまったく喋らない龍神もいてるの?」
ス「いや、ていうか、むしろ喋らない龍神の方が多いよ(笑)
あのどっかの三河弁のあいつみたいに、喋り過ぎな龍の方が珍しい(笑)」
※『どっかの三河弁のあいつ』
あ「ていうか、これ多分まだ龍の赤ちゃんだよね?」
ス「そうやな」
あ「『成長する龍神』っていうのもいるのかな?」
ス「う~ん…。
もしかしたら、お前の魂の成長と連動していくのかもせーへんけど…。
俺は完全に成長し切った状態の龍しか、見たことないからなぁ…。
俺の眷属たちやけど」
あ「ちなみに、スサノオさんの眷属の龍ってどんなの?」
ス「見せたろか?
今すぐに呼べるやつは…あいつか。
ちょっと窓から空見ててみ。
お~い!」
あ「?」
そして、
窓の向こうに一瞬の稲光とともに現れる龍。
あ「マジ!?すげぇ!!双頭やん!!」
ス「まぁこれも俺の眷属の内の一柱よ。
俺についている数自体は、もっといっぱいおる。
全員が、天地を引っくり返すぐらいの物凄い力持っとるよ」
そして、部屋を振り返る。
あ&ス「う、う~~~ん…」
ス「まぁとりあえず、
今度一回、龍神ガガちゃんに聞いてみよか」
あ「そうっすね(笑)
『こんな龍神もいてるのか』、『これはどう扱ったらいいんや?』とかね(笑)
とりあえず、
今日の、ブログ読者の皆さんとの江ノ島パワースポットツアーも楽しかったよ(笑)」
ス「それは良かったやん。
8月のツアーも募集開始1分で定員終了やろ。
ほんまに有り難い話やで」
あ「本当にm(_ _)m
今回参加に漏れてしまった方はすみません。
また月に一回、これからもツアーは行っていきますので、次回またよろしくお願い致します(>_<)」
ス「それはそれとして、
ていうかお前、この子に名前付けたらどうや?」
あ「確かに。
名前付けた方が愛着湧くって言うしね」
ス「そうそう」
あ「う~~ん…。
『小春』でどう?」
ス「こはるぅ?
どないしたん?お前にしては悪くない名前やん(笑)」
あ「何となく、本当に何となくね(笑)
まだ男の子か女の子かも分からないけど(笑)」
小春は、
変わらずプカプカと僕の部屋の壁際を漂っていた。
思いもがけず、うちにも龍が付きまして…(笑)
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