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障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

障がいのある人たちの豊かな生活を支援していくために、「性」について学びましょう

4月16日(土)13:00~ 4月のゆいの会がありました。参加者は8名でした。

今回のレポーターは前川ちよのさん。「セクシュアリティー No.43」の「キーワードで綴る障害児・者の性と生 任海園子」をもとに、ご自身の体験も盛り込み報告をしてくださいました。


障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

①からだっていいな

身体は個人差があるもの、一人一人違っていい。

生まれたことを喜び、いくつになっても自立を目指していくこと。

安心感の中で心地よいタッチングをたっぷりとること。

②性器いじり・自慰

性的なものなのか、ただの暇つぶしか、「心の杖」としてのことなのか。

大人の男性も、性器を触ることで気持ちが落ち着くと言う。

「ダメ」と言われることが、かえって意識させることになる。

気持ちを切り替えられる言葉掛け。「かゆいのなら、薬塗ろうか?」とか・・・。

自慰の確立は、男の子の自立に必要なこと。

自分で気持ちの収め方が分からない。支援者が見守り教えていくことが必要。

③性と生の主人公として

障害があろうがなかろうが、性を生きる根っこは同じ。


(事例検討)

○性器いじりが気になる

18歳頃になりようやく身体と性器がしっかりフィットする。それまでは、性器をいじることはよくあること。

「トイレに行ってみたら。」と声を掛けてみる。

行動観察をよくすること。単なる性器いじりなら、そのまま様子を見ていく。


○施設で女性に性的ないたずらをする男性への対応

職員が監視をしていても何も生まれない。

女性への過度な興味は、男性の心の寂しさを埋めるための行為と認識し、まず男性の心の傷を理解し癒すことに取り組む。自分が受け入れてもらえてると感じることで、心が豊かになる。

握手、頭をなでられる。マッサージを受ける。ありがとうと言われる。ねぎらわれ、認められ、褒められること。

男性の良い面を見つけて、積極的に声かけをしていく。

女性に対して、心地よい感覚を味わうことで、不快なことに対して拒絶することができる。イヤと声を出すことの大切さを教えていく。

男性、女性、双方の親への関わりが必要になる。

障害がある人はよく性犯罪の加害者になるという言われたりする。しかし、きちんと性教育を受けることができたなら、加害者にも被害者にもなることはない。

学校での性教育が必要。保護者や施設から、性教育をして欲しいと声を上げて欲しい。


(参加者の感想)

「子どもは中1になり、今までとは環境がガレッと変わり大変かなと思いますが、自己肯定感で乗り切っていってほしいです。ゆいの会に参加できて、私も今まで折りは少しはどーんと構えていれるようになったのではと思います。ありがとうございます。」


「初めて参加させて頂きましたが、関わりの基本と同じと感じました。性は別でないと気づかされました。今まで虐待を受けた利用者様に対して愛情で接しなければと思ってましたが、ずっと施設生活でないからと将来を見越した接し方をしていたと反省しました。スタッフにも今回のこと、学んだことを広めたいと思いました。」


参加してくださいました皆さんありがとうございました。

次回は6月11日(土)です。

次回の参加もお待ちしています。キラキラ





入学式が終わって、ようやく桜が満開となりました花

遅れはしましたが、春は必ず訪れるものです。


大震災発生から1ヶ月、被災地では大きな余震もあり過酷な状況が続いています。

原発銀座を持つ福井県民としては、とても人ごととは思えない原発の2次災害の行方に日々目が離せません。

自分は何をどうすれば良いのか、なかなか答えはでませんが、

松川は、この4月からしばらく離れていたJRC活動に再び関わることを決めました。


さてさて、2ヶ月ぶりのゆいの会です。

前回、松川はインフルエンザのため欠席しましたが、新しい方も来ていただきとても盛況だったようです。

次回、ゆいの会は、


日時 4月16日(土)13:00~

場所 福井県教育センター

四つ葉参加された皆さんからの事例をもとに、学習会を進めて行きたいと思います。


4月のゆいの会にも、みなさん是非足をお運び下さいハート

2011年度第1回ゆいの会が、212日(土)13:00~15:00に開催されましたキラキラ

大雪も一段落したこともあり、たくさんの方が参加してくださいました。

障がい児を持つお母さん3名と特別支援学級教師など、総勢11名となりました。


障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》

まず、東さんサザエさんから、「しょうがいのある子どもの性のかかわり方」という題で、1時間ほど講義をしていただきました。その子のからだはその子のもの生活の中で「ちょっと触っていい?」「ちょっと見せてね」などの人権感覚が大切。入浴や着替えの時に「大きくなっていくあなたはすごい!」というメッセージを子どもに送ることで、自己肯定感がはぐくまれる。性器いじりは叱らない。自慰は禁止するものではなく、プライベートな行為として身につけさせるものである等々。基本的な内容をしっかり押さえた素晴らしい講義でした。      

後半は、性器いじりや人との距離感がつかめないお子さんを持つお母さんの悩みを、参加者全員で解決するという形式で進めました。性器いじりに対しては、本人は触ることで精神的安定を得ているのではないか。緊張を強いられる前にその行為があるなら、子どもの気持ちに共感していくことが大切。親が気にしないこと等の意見が出されました。距離感のつかめないお子さんに対しては、ロールプレーが大変有効であること。後藤さんからは、しいのみ学園でのロールプレーの実践も報告されました。

今回は、お母さん方が参加しておられたことで、大変中身の濃い有意義な会となりました。盛り上がった勢いで、6月には「子どもと保護者を対象にした模擬授業をしよう!」ということまで決まりました(*^_^*)6月が楽しみです音符


~参加者の感想より~

   ありがとうございました。性のことは、人間、愛情、子育て、いのちのこと等々、本当に大切なことなのですね。言葉かけ、なでなで、どんどんやっていきたいです。頑張ります。


   女性が多い中で、男性は自分一人で恥ずかしかったですが、大変勉強になりました。人にはそれぞれいろんな悩みはありますが、これからはゆいの会になるべく関わりを持って一緒に解決していったらうれしいです。


   初めて参加しました。小学校で様々な学年、障がいの子の指導にあたっていますが、その中で一斉の学習は難しいと感じていました。でも、子どもたちの様子が分かってきて、もうすぐ迎える思春期のことを想像すると心配な子も出てきました。やはり、少しずつでもやっていかないといけないと改めて感じました。来年度はぜひ教育課程に入れていきたいと思いました


   久しぶりに参加しましたが、保護者の方がたくさん来られていて、ゆいの会の拡がりに驚きました。男性の方の参加は貴重だなと感じました。


どうやって接すれば良いのかと考えることは、指導する中でよくあるんですが、改めて自己肯定感は大切だと思いました。問題そのものを解決する方法ではなく、その問題をとりまく根元を教えることが大切…ということは難しいなあと思いました。これからも参加して勉強させていただきたいと思いました。


性のことは恥ずかしいと思い、相談することもなかなかできなかったけれど、いろいろな方のお話を聞いているだけで「なんだあ、みんな一緒だ。」と安心している自分がいました。いろいろな話を聞いているだけで、サニータイムの参考になることがたくさんありました。ありがとうございました。これからも宜しくお願いします。



四つ葉レポート:杉川さん四つ葉




1週間前のいきなりの大雪で、福井は豪雪地帯だと思い出させてもらいました雪

雪かきと交通渋滞、いやはや大変な一週間でしたね。

福井のみなさんお疲れ様でしたかお


さて2011年度の第1回目のゆいの会を行います。


コスモス日時:2月12日(土)13:00~15:00コスモス

コスモス場所:福井県教育センターコスモス


かたつむり学習:「SEXUALITY」第49号 ー若者と性ー

    特集記事をもとに、討論をします。

    *:「SEXUALITY」第49号をお持ちの方はご持参ください

かたつむり実践報告:学校や施設での性教育実践について報告します。


家庭での性に関わる悩みをお持ちの保護者の皆様、

経験豊富なサークルのメンバーがアドバイスをします。

お気軽に「ゆいの会」に参加して下さい。

   

今年度から開始時間が30分はやくなりました。

路上の雪はまだまだ多いです。

皆さん気をつけて参加してくださいねべーっだ!



12月18日(土曜日)、今年度最後のゆいの会を行いましたキラキラ

師走の多忙な時期、参加者は5人と少なかったですが、その分それぞれの思いをじっくり語り合う会となりました。とても有意義な時間となりました。


まず、東さんから、大阪全障研の学習会で報告のあった豊里学園のレポートを報告していただきました。豊里学園の性教育は2006年から性的トラブルを回避する目的で取り組み始めましたが、職員が学び合う中で、子ども達が主体となる性教育に発展してきました。職員が子どもの立場に立ってみるロールプレイ方式、子ども達みんなでみんなでルールをつくる「ハッピーサークル」や、心に傷をもつ小学高学年の子ども達を対象とした「おくるみ抱っこ」などの実践を積み重ねています。

この実践から学んだこととして以下の4点をあげて下さいました。

①禁止、監視からは何も生まれてこない。「問題行動」だけを捉えるのではなく、彼ら自身を受け止めること。

②正しい情報を伝えることが大切。そこから職員と子ども達の間で初めて本音の話し合いができる。

③「おくるみ抱っこ」の実践から、「人間の快」は自己肯定に繋がる根っことなる。

④相手の人権を大事にする性教育をすることが、なにより大事なこと


(事例検討)

自閉症高学年男子が休憩時間に性器を触っていることについて

身体の成長とともに性器に関心が行くことは、なんら問題がない。禁止をすることはない。。自分だけの空間で休憩時間に自分の好きなことをするのはいい。ただいつでもどこでも四六時中というような状態であれば、同性の職員がマスターベーションの仕方を教えなくてはならない。まず親の了解をとり、子どもの状態に応じて指導をする時期や方法を検討することが必要。

ゆいの会では、個別の事例についても検討をしています。

日々、ちょっと困っている性に関わるいろんな出来事について、みんなで良いアイディアを出し合います。ぜひどんどん事例をお寄せ下さいWハート


あっという間の師走です。

暖かな日、長雨、嵐とめまぐるしく気候が変わっています。

クリスマスシーズンらしい気候になるのはいつ頃でしょうか。


さて、来年度のゆいの会の日程が決まりましたキラきゅんっ

会場は、福井県教育センターです。

☆2月12日(土)13:00~15:00

☆4月16日(土)13:00~15:00

☆6月11日(土)13:00~15:00

☆8月20日(土)13:00~15:00

☆10月8日(土)13:00~15:00

☆12月17日(土)13:00~15:00

開始時間が13:00になりました。ご注意をひよざえもん ラブラブ


これまで、性教協ふくいサークルからの補助で運営してきましたが、

ゆいの会の活動も3年目に入り、軌道にのってきましたので、

来年度より年会費1000円を集めさせていただくことになりましたm(_ _ )m

会費を納めていただいた方には会報や、お知らせを送らせていただきます。

ゆいの会に参加された時に、お支払い下さい。


今年度最後のゆいの会は

12月18日(土)13:30~15:30です。

全国障害者問題研究会の大阪大会プレ企画 

障害児・者「せいかつをゆたかに」性教育セミナーの参加報告です。

たくさんの参加をお待ちしていますケアベア ピンク




虫の声が響き、ススキの穂が揺れようやく秋らしくなってきましたドコモダケ

日中はまだまだ暑いと感じるときもありますが・・・。


次回のゆいの会は、12月18日(土)13:30~15:30です。

全国障害者問題研究会の大阪大会プレ企画 障害児・者「せいかつをゆたかに」性教育セミナーの参加報告と

次年度の活動計画を話し合います。

皆さんの参加をお待ちしていますシャボン玉


障害児・者「せいかつをゆたかに」性教育セミナー(障害者問題研究会)

期 日:10月31日(日)9:30~16:00

会 場:堺市総合福祉会館 大阪府堺市境区南瓦町2-2-1

分科会:1 小中高~性教育の授業をつくる  

      2 小中高~学校・寄宿舎・家庭での生活の中で 

3 青年・成人期~障害者本人と家族・支援者のために

シンポジウム:障がいのある人の恋愛や結婚の支援について

参加費:会員1500円 一般2000円 学生・家族当事者1000円

申し込み:「しんしょうれん」 http//www.shinshoren.or.jp/inquiry_seminar/

問い合わせ:「しんしょうれん」 メルアドseminae@shinshoren.or.jp


東さんが参加され、ゆいの会で報告をして下さいます。

10月ゆいの会で話題になった、「豊里学園」の報告もあるそうです。

興味のある方は、ぜひ参加をして下さいWハート


 



10月9日(土)、「ゆいの会」でした。参加者は7名でした。音符

初参加の方もおられ、少人数ながら中身の濃い学習会となりました。


まず、8月に行われた全障研大会の分科会で報告された「大阪 豊里学園」の実践レポートをもとに話し合いをしました。知的障害児の児童施設である豊里学園では、これまで子どもたちを性被害から守るために「禁止」や「制限」の指導を行っていましたが、職員が学習することで子どもたちの気持ちをくみ取り、ロールプレイをして子どもと考える実践にを行うようになりました。その結果、子どもたちの「自治力」は育ち、自分たちでルール作りができるようになってきたという、この実践レポートから

・性的欲求は、自然なもの。みんなが当たり前にもつものであること。

・思春期、青年期は「失敗」してもいい時期。「失敗」から学んでいく。

・「禁止」からは何もうまれない。

・子どもの思いはどんなに小さなことでも吸い上げ、実現させる。

・自分の力で変えられる実感が持てると、「自治力」が育っていく。

・自分の行動を振り返る時に、ロールプレイは有効。

・その時々で子どもの理解力は変化していく、繰り返しの働きかけが必要である。

これらのことがあげられました。


今回初めて参加された障害者施設の職員の方マスオから、入所している知的障害をもつ男性が複数の女性の身体を触ってしまうという事例を出していただきました。

事例について質疑応答をしたあと、これからすべきことについて話し合いました。

この男性そして触られてしまう女性についても、成育歴や親子関係を明確にすること。きちんと愛情が注がれないまま育った場合、性的接触が代償行為となっていることがあるので、何を求めているのかきちんと把握したうえで、すべきこととして次の3点が考えられました。

①毎日の生活の中で「あなたは大切な存在である」と伝わるように関わっていく

②フォークダンスやハンドマッサージなど、みんなで身体接触ができる活動を取り入れていく

③性教育を月1回でよいので実施していく


知的障害児の学童保育の指導員の方ワカメからは、トイレ以外でお漏らしをしてしまう女の子の事例が出されました。

親にうまく関わってもらってない様子も見られ、親の注目を引きたい気持ちの表れではないか、月経が始まり、身体の変化に心がついていけないからかもしれないなどの意見が出され、職員であたたかい目で支えていくことが必要なのではないかと話し合われました。


来年度の計画も話し合いましたが、時間切れとなり次回のゆいの会でさらに煮詰めて行きたい思います。

きらきらみなさんからのご意見をお待ちしています。きらきら

10月に入り、ようやく秋の気配を感じることが出来るようになりました。

それでも日中はまだまだ暑いですね。ほんとに今年はどうなっているのでしょう。


キラキラ次回のゆいの会キラキラ

10月9日(土)13:30~ 教育センターです。

来年度の「ゆいの会」の計画を話し合います。

ご要望のある方はお知らせ下さい。

皆さんの参加をお待ちしています。


「ゆいの会」の東さんが、香港に性教育学会に参加されました。

8月ゆいの会でも、その時の様子をレポートしてくださいました。いろんな刺激を受けられたようで、とても羨ましい限りです。お土産には性教育教材(香港家族計画指導会)のお人形を買って来られました。日本円で2200円らしいです。きちんとしたつくりで、これはお買い得。


障がい児・者の「性」を学ぶ会 《ゆいの会》


では東さんのレポートをじっくりお読み下さい。


8月の11日から16日まで「第4回アジア性教育学術会議」に参加してきました。

アジア各国から300名余りが参加、香港教育大学のキャンパスで3日間にわたり、びっしりと研修(通訳を通しているので、理解できたかというと定かでありません)を受けました。何と全体会の講義が14回,分科会は5回設定されていて全部で25の発表がありました。25の分科会の内、日本の方が発表したのは3レポートありました。そのうち1つが障害者の性で障がい児サークルの伊藤さんです。驚くことに障害者のレポートはこれ一つだったと言うことです。障がい児・者にまで性教育が行き届いていないようで、私たちの活動は先進的で意義が深いと言うことでしょうか。また、他の日本の方々も性教育バッシングで滞っている日本の現状を話されていたので、フロアから「日本の先生は立ち上がって抵抗すべき、がんばれ!!」というエールも聞かれました。アメリカからの報告で、インターネットを介した性が、かなり進んでいて「スカイプセックス」というらしいのですが、大変になっている状況が話され、それと同じような現象が、オーストラリアでも・・・どこの国も同じ現象というのは、やはり、インターネットの影響でしょうか。

最後に閉会式の時、若者たち(10代後半、20代前半)からの呼びかけがあり、《包括的性教育の実施、拡大を様々な角度で求めた後、最後に言った言葉が「Nothing about us, without us!」という言葉。そう、障害者権利条約の審議過程で、障害当事者たちが用いた「私たちのこと抜きに私たちのことを決めないで!」というフレーズです。若者の性教育のことを考えるのに若者と一緒に考えないでどうすんだという強いメッセージと受け止めました。》 伊藤なおきさんの報告参照