こんばんは、ゆえです。
名古屋一人旅その4、ヤマザキマザック美術館編です。
名古屋遠征編、最初からはこちら。ツリー式になっています↓
最初は美術館概要が続きますが、最後の方に感動した展示物について書いているので
長くなりますが最後までお付き合い頂けると嬉しいです
公式HP↓
ヤマザキマザックとは工作機械メーカー。その会社が運営しているのがこの美術館です。
新栄町駅からすぐという中心街にあるので、アクセスがしやすい。
名古屋に行かれるのならぜひ訪れることをおすすめします。
地下鉄「新栄駅」から地下直結していました。
入場料は一般1000円ですが、
一日地下鉄バス乗車券であるドニチエコきっぷ提示で100円引きになりました。
他にも提示すると割引を受けられるものがあったのでご確認ください。
HPにもあるように、この美術館、信念、方針がしっかりしています。
例えば無料オーディオガイドの貸し出し。海外では無料なことが多いのに、日本では有料のオーディオガイド貸出は少ない。
ユニバーサルの視点から無料で貸し出しを始めたそうです。
そして、館長さんの言葉に「おもてなしの心」を大切にしていると書かれていますが、
実際に職員さんの対応が素晴らしい。
ここは高級ホテルですか?と思ってしまうくらいでした。
まずチケットを買う時に割引されるものはお持ちでないですか?と聞いてくださるところ、
それから所作。
エレベーターに案内してくださるのですが、扉が閉まるまでお辞儀してくださいました。
それからオーディオガイドはどこで借りられる、とか、順路についても丁寧に説明してくださいます。
ここまで徹底された対応素晴らしいなと思っていて、
館長さんが「おもてなしの心」を大切にしているが故なのか、と腑に落ちました。
本当に素晴らしい美術館です。
この後に呪カフェを予約していて、入店締め切り時間が迫っていたせいでオーディオガイドは借りることができず
かなり駆け足の鑑賞となってしまったことを後悔しています。
美術館内部について
1階には受付とミュージアムショップがあり、
展示があるのは4階と5階です。
4階にガラス工芸品と家具調度品、5階では絵画の展示がされていました。
写真は基本可能ですがフラッシュNG。ただし撮影禁止のものは写真NGのマークが貼られています。
4階の様子。
このように当時のフランスの住宅室内で使われていた家具や食器類の展示がありました。
それから花器がたくさん展示されていました。
これはアイリスが描かれています。
これは左が雪割草、右が薔薇。
ふんわりとしたパステルの色使いがすごく好きでした
そして5階の絵画展示室。
シャンデリアに壁の色合いが素敵でした。
展示室は、壁布やシャンデリアなど往時のサロンの雰囲気を髣髴とさせる内装で、部屋を訪れたお客様が、ゆっくりと作品に向き合えるよう心がけています。
と館長さんの言葉にありました。
わあ、と思うことはこの美術館がこだわっている部分なんだな、すごい。
18-20世紀のフランス絵画が一望できる構成ということで、
私のお目当ての印象派の作品もたくさん展示されていました。
最近は印象派の絵は見ただけで誰の作品か分かるようになってきましたよ
波といえばクールベ。
このような波飛沫を描けるのはやはりクールベなんですよね。
英語タイトルは「The Wave」といたってシンプルなのに対し、
和名は「波、夕暮れにうねる海」となっていました。
うねるという表現がとても良い。
うねる海、荒々しさとは対照に夕暮れ時グラデーションに染まる空が穏やかで
嵐の前の静けさというか、海への畏怖の念を感じます。
そしてモネの作品は「アムステルダムの港」が展示されていました。
港と船のモネの絵は東京富士美術館の「海辺の船」を見ましたが、
そちらはノルマンディーの明るい空と海が描かれていました。
こちらのアムステルダムの港の空とは色使いが全く異なっています。
他にもローランサンやキスリング、ユリトロなどなど
たくさんの絵画が展示されていました。
なんといってもこの壁布、本当におしゃれなんです。
4-5階だけでさくっと回るのであれば1時間あれば十分かもしれませんが、
別世界のような空間が広がっています。
オーディオガイドも無料なので2-3時間かけてゆっくり回りたかったです。
そして、お待たせしました。
最後に…
私がとっっっっても感動したのはディスクオルゴール演奏会でした。
毎日1日1回この演奏会が行われているようですが、HPや公式Twitterに時間が明記されていなかったので
ここでは時間帯は伏せさせて頂きます。
「オルゴール演奏があるのでぜひ4階に行ってくださいね」と職員の皆様に声をかけて頂いたのですが、
オルゴールかあ…うーん…、まあせっかくだし行ってみるかの気持ちでした。
行って大正解。本当に感動しました。
こちらの真ん中にあるのが、
1910年頃、ドイツ「ポリフォン社」製造のディスクオルゴールです。
フランスの酒場やホテルロビーに置かれ使われていたそうです。
このオルゴールの演奏とレクチャーを15分ほどスタッフの方が行ってくださいました。
このディスクオルゴール、ヤマザキマザック美術館に来た時には埃がたまっていたりして
演奏ができなかったそうです。
機械メーカーであるヤマザキマザック社、全部分解し整備して組み立て直したことで
また音楽を奏でることができるようになったとのこと。
館長さんのTwitterで実際の演奏の様子動画がありましたのでどうぞ。
https://twitter.com/mazakartmuseum/status/1202726308624515072?s=46&t=V-4-1GlMblMEBFB_lpLAqg
本日12月6日は #音の日 です。
— ヤマザキマザック美術館_館長 (@MazakArtMuseum) 2019年12月5日
ヤマザキマザック美術館では、毎日14時から100年前のオルゴールの実演を行っています。12月25日までは、クリスマスソングもお楽しみいただけます。この時期だけの期間限定ですのでお聴き逃しなく。
演奏曲: バッハ「アヴェ・マリア(主旋律)」 pic.twitter.com/XQ7jAAeHUi
溶けてしまいそうなほど暑い日には、オルゴールの音色でひと時の涼を。
— ヤマザキマザック美術館_館長 (@MazakArtMuseum) August 15, 2020
曲名のモッキンバードとは、アメリカ大陸に生息するマネシツグミのこと。他の動物の鳴き声や金属音などを巧みにマネて囀ります。
演奏曲:セプティマス・ウィナー「モッキンバード」#ヤマザキマザック美術館#ディスクオルゴール pic.twitter.com/1SGAjjVOAA
ヤマザキマザック美術館の床が木であることもあり、
生で聴くととても響いて、すごいんです。心に響く。
(演奏中の動画撮影はNGでした。)
英語の動画なのですが、構造など解説を行っているものがありました。
英語やだーーって方は5:27から見てください。
オルゴールは英語だとMusic boxです、なんかイメージ違う。
オルゴールはオランダ語、ドイツ語でオルガンを意味する言葉が由来だそうです。
勝手に翻訳すると著作権侵害になってしまうのでできませんが、
簡単に構造を説明すると、
中に円盤のディスクが何枚か入っていて、ディスクにその曲のメロディーを奏でるよう穴が開いている。
コインを入れ、バーを動かして選曲する、レバーを回すことで
その曲のディスクが持ち上がりセットされ音楽が流れるという仕組みです。
このディスクを作るのは手作業だったようですが、
1枚完成したらあとは大量生産が可能となったようです。
オルゴールってこんな繊細で、豪華な音を奏でてくれるんだ、と感動しました。
ぜひ聞かれてみてください。
勝手にローゼンメイデンの世界を想像してしまいました。
絶対あったよね、ローゼンメイデンの世界にこういうの。
オルゴールには人の思いがとてもこもるものだと思っています。
年季の入ったオルゴールに触れると、そのオルゴールの夢を見ます。
今回もこのオルゴールがまた夢に出てきました。
作った人、オルゴールに魅せられた人、たくさんの人の思いに共鳴してしまうのかもしれません。
この話はまた今度。
とてもとても素晴らしい美術館です。
名古屋に行かれる時はぜひ。
素敵な時間をありがとうございました!
次はメナード美術館編です。↓