マルセイユ・ティモン病院留学日記 -5ページ目

おもしろフランス語

ショージ、人の名前を呼んでいるのかと思いました。実は手術らしい。
モエヤン、女性二人組のお笑い芸人を思い出しますが、なんでしょうかね、この意味?
アロ、アロ。 これを行っている時のフランス人は、なんかかわいい。
ダコ、ダコ。OKって言う意味なんですが、これもまたかわいらしい表現。

魚釣り

アメリカでは、SEEGのことをfising methods(さかなつり)って呼ばれていました。まあ、確かに大海(=脳)でする、釣り(=SEEG、深部電極)のようなものだと捉えられていました。しかし実際見ていたのは、焦点を捉えることができなかったり、あちこちが発火する多焦点であったり、難しいという印象でした。こちらにきてSEEGの真髄がだんだんとわかってきました。確かにfishing methodsはその通りだと思います、釣りと同じで、’あたる’場所があると思います。いくら大海に無鉄砲に釣り糸垂らしても引っかかるわけがありません。フランスのSEEGは当たるところに電極を留置しています。これがSEEGの真髄なのです。具体的に、脳回と脳溝をよく観察、脳回の中でも留置部位を決めています。これをするには、脳回と脳溝のパターンを熟知してないといけません。さらに脳回の機能解剖もよ~知っています。これが大事なようです。

フリウル諸島へ

快晴の日曜日、モロッコのマラケシュから勉強に来ている脳外科の研究生メディに誘われ、マルセイユから船で30分、フリウル諸島に行ってきました。マルセイユの旧港に着くと、そこはまるで魚市場。沢山の種類の魚、海老、うなぎなど、地中海でとれたての魚を販売しています。私の目に留まったのは、タツノオトシゴ、そうhippocampusです。てんかんを専門にしている私には無視できません。じ~と眺め、写真を撮ったり、これどうして調理するのかな~なんて考えてました。

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さて、まもなくメディがやってきて、いよいよ船に乗ります。船に乗ること30分、フリウル諸島に到着です。この諸島は、マルセイユでは珍しく、ありのままの自然が残されているよう、自然に手が加えられていない島のようです。この島から見えた海はとても透き通って、夏場なら最高のビーチとなると思います。

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またこの諸島近辺は非常に海流が強く、そのため以前より監獄として使われていたようです。また第二次世界大戦の時には、ドイツ軍にマルセイユが占領されたとき、ドイツ軍が地中海から攻めてくるアメリカ軍に対抗した場所のようです。そんな歴史を感じる、砲台跡や牢獄などを見ることができますが、砲台跡から見える穏やかな地中海、そして海に浮かぶクルーズを見ると平和だな~って実感してしまいます。

メディはとても歩くのが早いですし、着いたら、すぐ戻る。まあ、私以上に落ち着かないガイです。また次から次にいろいろなことを考え、話し、ユーモアがあり、脳外科医らしさを感じました。

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また明日から過酷な一週間。。風邪ぎみでしたが、外に思い切ってでて日差しと海風を感じ、元気を取り戻しました。

久々に日本人の方と

こちらにきてようやく日本人の知り合いができました。たまたま病院の食堂でお会いし、お声をかけていただいたところから連絡を取りあい、ようやく昨日金曜日の夜初めて一緒にお食事に行きました。ティモンに近接するマルセイユ大学に勉強されにきている、ふみさん。わたしと分野が近いのですが、neuroscienceの分野で御活躍している某大学の准教授の方だそうです。そんなお偉い方なのにその雰囲気も感じさせず、お互い下の名前で呼びましょうっていっていただき、活発に日本語トークを4時間楽しんじゃいました。とにかく先生から出ているエネルギーがすごい、生きてるパワーを感じられる、そんな先生で、私も思わず拝んでパワーを頂いてしまいました。
場所はnotre dame du mont cours julien、フランス家庭料理のお店でした。Entreeはビーフのパテ、plateは、鴨美味しいソースでオーブンで焼かれたもの、Legumesは、ホウレンソウのラザニア。とても雰囲気がよくreasonableなお値段でした。
Restaurant Le Temps des Mets
7 Rue Trois Rois
13006 Marseille, France

フランスパン

フランスといえば、フランスパンでしょう。こちらでは、バケットとよびます。このバケットがとても美味しいです。以前もお伝えしましたが、フランスには小さなパン屋さんがいたるところにあります。そのパン屋さんのバケットがどこも微妙に違います。基本的にスーパーのものに比べおいしいのですが、いろいろと試しました。病院に行く途中のカステラン広場からティモンに行く通りの右側にあるパン屋さんのバケットが最高に美味しい。これだけは、日本でもアメリカでも味わったことがありません。しかもお値段が一本0.7ユーロ(およそ100円弱)ですので、とてもリーズナブル。これにチーズとハムを挟むだけでも最高の食事ができあがり。ただのパンなのですが、こんなにおいしいとはおもってもいませんでした。

プロヴァンスの気候

ようやく晴れる日が出てきました。こちらから来たからというものの、雲の多い日がつづいていました。これはあまり普通ではないようです。今日は晴渡る快晴、ちなみに暖かい。春のような気候。。これぞ南仏って感じます。病院でも半そでの先生をみかけました。こういう天気が続いてくれればいいのですが。今日はオペ室からみえた山々がなんとも綺麗でした。(こちらの山は一部白い山肌がみえているんです)
そうそう、そう考えれば、人って、温かいとことに集まる傾向がありますね、考えてみれば、世界の人口ランキングトップ10のうち、6カ国が熱帯、亜熱帯でして、ほか、3カ国が温帯を有しています。温かいと気持ちも晴れやかになります。そんなんで、ここマルセイユの人々もとてもゆったりしていて、そしてとても親切。ただ夜になってもホームレスとかがあちこちにいるのがたまに怖くなりますけど。 やっぱり同じ人生すごすなら暖かいところって、感じてしまうのは私だけでしょうか?

手術に必要なこと

まだ日も出ていない早朝6時に病院に集合、いってみるとすでにインテルヌ、ナース、そして患者が待っています。私が最後でした。オペ室は一種異様な雰囲気です。レジス先生が来たと同時にフレーム付けが始まります。今日は7人のガンマナイフ治療とてんかんの電極留置の手術。レジス先生は一人私にはわからないフランス語でいろいろと話ながら進めていきます。ただ他のスタッフはほとんどはなしません。フレーム付けが終わると8時半、そこからMRIを取り、いよいよ手術の計画を立てます。これがなんとも全てのデータを出し、十分話し合う、彼は十分すぎるほど時間をかけております。1988年からSEEGをはじめ、おそらく世界のベストDrではないでしょうか?彼がいうに、十分考え、そしていつもと同じことをしながら幾つかまた変えていく、そこから新しいことがいろいろわかるんだと。その含蓄のある言葉は、手術を見ればわかりました。非常に綿密に考えられた手術。私もいろいろと定位手術をみてきましたが、迷いがない確かな腕です。しかしその中でも定位手術にとても重要なダブルチェックなどを怠らない。さすがです。手術はレクセルフレームとタライラックフレームを両方使った手術でしたが、これも彼独自のこだわりだそうです。結局手術が終わったのは夜の7時近くになっていました。術後の写真を見て、驚き、本当にぴったりと留置できています。これこそ定位手術!感動しました。

イタリアへ

マルセイユから車で2時間半、フランスとイタリアの国境を超え、サンレモというイタリアの街へ行ってきました。新年初めの一週間は言葉のせいか、もしくは 仕事がハードなのかとても疲れ切ってしまいましたが、こうしている時間がもったいないということで、行ってまいりました。
マルセイユからは快適な高速道路を一路イタリアまで突き走ります。途中、カンヌ、ニース、そしてモナコとコートダジュールを代表する街々の案内が出ており ましたが、今回は立ち寄らず、そのままイタリア国境です。この高速道路、結構標高の高いところを通っているのです。この近辺は海岸線から僅かの平地があり すぐに標高の高い山がそびえており、高速はその山々の中を走っています。頭の中では、なぜか常にメンデルスゾーンの交響曲イタリア が流れ続けていました。
いざ、国境にきましたが、もちろん入国審査もありません、ただただ看板でイタリアと示されているだけです。(なんか実感はないのです)


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さて、いよいよサンレモに着きました。この街はあまり日本からイタリアに来られる旅行者の中にはあまりなじみがないかも知れません(私も知りませんでし た、知り合いの日本人のかたから聞きました)ただ街に入ると、いたるところにイタリア語、大勢の観光客、お店、そしてジェラード屋さんなどイタリアをいっ ぱい感じることができます。ここに来ると、もちろん言葉も変わります、ボンジョルノ、グラッチェーです。不思議です。日本は島国ですので、常に外国に行く には飛行機やら船などによるいかにも移動の後、異次元に行く感覚ですが、こちらは国内旅行の延長のような感じです。

さて、賑やかなサンレモにつきましたが、目的はただ一つ、おいしいイタリア料理を食べること。
さっさと街中の一軒のイタリアのお店を見つけ、プロシュートのピッザを注文、これがなんとも美味しいこと、美味しいこと。やはりイタリアンはイタリアで食べるに限ります。下は、イタリアのエスプレッソ、フランスのものよりより濃い感じがします。
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たった3時間の滞在で、一路マルセイユに戻りました。
日帰りの海外旅行でしたが、十分満喫できました。
さて、明日はいよいよinsular epilepsyのSEEG。朝6時からフレーム付けです。また一週間がんばろっと。

フランス人の習慣

てんかんセンターの皆様と一緒にランチにいきました。こちらでは、お昼もフォーク、ナイフを使ったフランススタイルのお食事をします。そして最後はやはりカフェをするのです。色々な会話を楽しみ、それはそれでいいのですが、どうしても気になる習慣があります。’ヨーグルトのふたを舐める’ことです。そういえば先日も一緒に食事した内科のインテルヌが明けたふたについているわずかのヨーグルトを一生懸命舐めていました。その時は、個人の習慣だろうとおもってたんですが、今日は驚くことにみな、教授のショーベル先生も、他のスタッフの方も揃ってやっておりました。気になってしまい仕方がなかったのですが、こちらではみっともない習慣ではないのでしょう。

カンファレンス

今日木曜日は定例カンファレンスの日、
朝8時半より小児神経科医とのてんかん合同カンファレンス。1例、両側のOLEの症例・画像はno lesionです。両側の後頭部に強いpolyspikeが見られているケースでした。薬物、IgGを行う方針。
引き続き10時より成人てんかんのカンファレンス。一例目は、左側頭、前頭にMRI上の病変があり、前回バイオプシーを行ったらネガティブ、そのうち病変が消失したが発作が残存。MRIは何らかの炎症のような所見。脳波は、前頭側頭に棘波があるけれど、とりあえずは、薬物治療を引き続き行うこととなった。2例目は、左側頭葉てんかん。海馬委縮も目立つが、側頭葉極にもblurrな所見があった。PETも側頭葉内側外側で低代謝。脳波、症候学も一致したので、そのままATLだそう。このシンプルなケースにも1時間ディスカッション。
午後は、研究について上司のショーベル先生と話し合い。
そして4時より術前カンファレンス。神経内科のインテルヌがプレゼンしている最中、レジス先生は矢継ぎ早に次々に質問をかましてきます。これはかなりプレッシャーだなって思います。症例は、小児てんかん、前回左側頭葉てんかんと思われ、ATLを行ったけれど発作が消失せず、VNSもされていました。2007年にSEEGの評価をされています。(懐かしい日本のYS先生がプランニングされていました)島回、前頭、側頭弁蓋部を中心に8本の電極を留置し、anteiror insulectormyをしたがまだ発作が続くとのことで再手術の検討。これはなかなかエキサイトしてました。発作症候が視覚発作になりより後方を疑い今回留置計画。
一日エスプレッソ何杯飲んでことでしょうか?
気づけば、一日カンファレンス。話し好きのフランス人は理解できますが、流れるようなフランス語で何時間も何時間も聞いているのは正直つらいですね~。
ただ一つわかるのは、一症例にかける時間はすごいです。そして、術前評価といってもMRIやら、PhDがやったデータを出したりよう細かくやっております。