リアル彼氏 第2章 迷い (6)
《リアル彼氏》 第2章 迷い
今日からハルトの店でバイト。
朝からかなりテンションが上がっていた。
「おっはよーーーミカー!」
「やだ!メイ、テンション上がりまくりジャン!」
その通り。
だって、好きな人と同じ職場なんて夢みたいだもん!
「いつでもケーキ食べに来てね!私たちのラブが出迎えるよ!」
「・・・・・・。」
んん・・・?
ミカの様子が変。
いつもなら
‘はいはい!わかりましたー’とか言ってふざけ合うのに・・・
「どぉか・・・した?」
「あのさぁ・・・
今更で悪いんだけど、私・・・」
ついに、私が恐れていた言葉が出てきそうだった
ミカはいつも正直。
言いたいことはなんでも言う。
そんなところが私、好きだったりもする。
でも松本さんの時とかみたいに、恋のことになると・・・
嘘をつく。
「わかってる。」
言わせたくない。
その気持ちが前にでていた。
「え・・・?」
私にはわかっていた。ミカが今から何を言おうとしてたか・・・
私はずっと気づいてた。
私より先に、ハルトとメアド交換してて、私に秘密でショッピングに行ったことも。
そして、ミカは遥斗が‘好き’ってことも・・・
「ミカ、遥斗のこと好きなんでしょ?」
「うん・・・。
ホントにゴメン。 でもね、奪うつもりなんかないんだよ?・・・」
はぁ? 私が遥斗のこと好きって知ってんのに好きになるとか、奪う気まんまんじゃん。
「ミカもさぁ、松本さんと一緒だよね・・・。」
「松本さんよりひどいか。ミカは私の親友なのに、親友の好きな人を自分まですきになるなんてね」
私何言ってるんだろ。
止められない。
人が誰を好きになっても別にいい。恋にルールなんてないよ。
私って最低だ・・・。
「メイ・・・。選んでよね」
「私か、ハルくんか・・・」
「どーゆー意味?」
「メイが、私を選んでくれたら、私、ハルのこと嫌いになる。」
「でも、メイがハルを選んだら・・・」
選んだら何よ?
ミカ・・・せこいよね?そのやり方・・・。
「───・・・私ハルに告白する・・・。」
「勝手にしなよ!私はミカを捨てる!ミカは友達なんかじゃない!」
「遥斗が好き。だから私は遥斗を選ぶ・・・。」
言ってしまった。
でも仕方ないよね・・・?
ミカは私に選ばせた。選ばせる方が最低だもん。
「あっそう、ぢゃぁ今日でサヨナラね。」
「ということでバイバイ。私は今からハルの所に行ってくるから。」
普通の女はここで遥斗にメールするんだ。‘私の家まで来て’とか
‘ケーキ屋をはなれて!’とか。
でも私はしなかった。
きっと、迷ってたんだ。
ミカと絶交したこと。
遥斗を選んだこと。
ホントにこのまま、遥斗をすきになっていいのかな・・・
親友まですてて・・・
これがいい恋なのかな・・・・・・・?
なに迷ってるんだろ・・・私・・・。
初めて訪れたくもり空。
ますます怪しくなってゆく。
もうすぐで学校が始まる。
どおしよ・・・・・・
遥斗の所に行くべき?
もういいや!
私は学校とは反対の方向に向かった。
猛スピードでチャリをこいだらミカを抜かせるかも。
急げ!
私は必死にチャリをこいだ。
ん?・・・・・?
痛い。痛い!・・・
なに!?なに!?
痛い!いたいよ!
「───っー・・・・」
「だいじょうぶですか!?」
「おい!誰か早く救急車呼べよ!」
「もうすぐ・・・────」
プツッ
そして意識が途絶えた。
つづく