こんにちは。川村義之です。
居着かない移動法ができると、介護の歩行介助が、ラクになります。
手歩き歩行介助では、利用者さまに無理をかけずに、一緒に歩けます。
寄り添い歩行介助では、自分より重い利用者さまでも、スムーズに誘導できます。
浮き身が上達すると、居着かない移動が、できるようになります。
介護職をされているNさまの、中級第1回目のようすをご紹介します。
居着かない移動法のために、最初にお伝えしたのは、股関節の脱力法です。
股関節まわりが力んでいると、重心は、脚を通して、ダイレクトに床や、地面にかかります。
股関節まわりを脱力することで、重心が、床や地面に、自由落下する状態を作れます。
このとき、両足裏からは、荷重が抜け、浮き身になっているんですね。
相手の肩に手をかけ、股関節から脱力するだけで、相手を座り込ませることが、できました。
この、脱力の感覚を使って、歩くことも、できるようになりました。
「これなら、歩く時間は、全て練習にできますね!」
ここからは、「重心先行」の、最新バージョンを、お伝えしました。
以前のものより、さらに簡単に、さらに早く、浮き身による移動を、身につけることができます。
足を肩幅に開いて立ち、素早く、股関節まわりを脱力します。
浮き身になるのと同時に、胸郭から上の、重量バランスを崩します。
足で移動しない、両足同時に、滑らせて前進する、「重心先行」ができました。
どちらの片足も軸にせず、足で床や地面を一切蹴らず、押さず、跳ばないで、前進できたんですね。
この、「重心先行」を、足を前後に開いた、半身の構えからやると、浮き身の寄り足になります。
相手が差し出している手に、自分の手をそっと乗せるだけで、相手を座り込ませることができました。
寄り足から、両足で滑りつつ、片足を軸にしないで、足の前後を入れ換えると、浮き身の歩み足になります。
普通に歩くより、はるかに力が抜けているのに、前から押さえている相手を、弾き飛ばすことができました。
居着かない移動法ができると、筋力を超えた力が、使えるようになるというのは、こういうことなんですね。
当然、自分の体を壊すことも、少なくなっていくわけです。
あとは、相手を崩したり、弾き飛ばしたりという力を、ボリュームダウンしていけば、介護の仕事に、役立てられるというわけです。
「これを、結果だけ見せられて、やれって言われても、不可能ですね(笑)」
「四六時中できる練習なのが、助かりますよね~」
「本当に、丁寧に教えてくださって、ありがとうございます!」
普通の歩き方は、左右交互に、片足を軸にして、歩くので、必要以上に筋力が必要になり、転倒の危険性も、高いです。
浮き身ができると、軸をつくらないで歩けるようになるので、疲れが減り、転倒の危険性も、下がります。
普段の歩きに、浮き身の要素を採り入れることは、介護の仕事も、達人の方向に導いてくれるんですね。
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