「片頭痛の正しい知識」 あとがき その1 | 頭痛 あれこれ

頭痛 あれこれ

 「慢性頭痛」は私達の日常生活を送る際の問題点に対する”危険信号”です。
 このなかで「片頭痛」は、どのようにして引き起こされるのでしょうか。
 慢性頭痛改善は、「姿勢」と「食生活」の改善がすべてであり、「健康と美容」のための第一歩です。

 これまで、「片頭痛の正しい知識」を身につけて頂くことを目的として、以下のようなシリーズを企画し、掲載してきました。


  「片頭痛の正しい知識」とは
     
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12294609138.html


 このシリーズの最中には、sinkoumam さんから暖かい励ましのお言葉を頂戴致しました。 私のブログを愛読して頂いているミントさんも片頭痛で苦しまれておられるようです。
 sinkoumam さんは、これまで可成り酷い頭痛地獄の辛酸を舐めて来られたようです。
 先日のsinkoumam さんのコメントでは、分子化学療法研究所の後藤 日出夫先生の「3つの約束」である、健康万能ジュース、ラブレクラウドを始めて約8ヶ月。sinkoumam さんは、日常生活に支障のないほどに、改善されたとのことです。
   このような 「健康万能ジュース、ラブレクラウド」を提唱される分子化学療法研究所の後藤 日出夫先生は、健康ジャーナル社から「お医者さんにも読ませたい 片頭痛の治し方」を出版され、自ら全国を行脚され、この普及活動を行われ、先生自身が、「真面目に取り組まれる方で今のところ一人としてよくならなかった方はおられませんでした」と言われる程絶大な片頭痛の改善効果が示されています。


 後藤 日出夫先生の提唱される「3つの約束」に類した考え方は、これまで鳥取大学の神経内科の時代の下村 登規夫先生のMBT療法がありました。このことは、これまで以下の


          片頭痛体質改善のための「3つの約束」
           
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12293738074.html


 このなかでも、紹介致しました。


 1990年代に鳥取大学医学部・神経内科の下村登規夫先生は、片頭痛患者においてミトコンドリア機能の低下,脳内マグネシウムの低下とマグネシウムの発作抑制作用,脳内セロトニン減少の可能性,血小板内ラジカルスカベンジャー(SOD)の低下などの臨床的根拠(エビデンス)があることから、頭痛に関してはdietary approach to stop chronic headache (DASCH)(別名、MBT療法)と呼ぶ,食生活を中心とする生活習慣を見直すことで片頭痛治療を提唱されていました.
  最低でも3ヶ月、なるべく半年以上続けることによって、およそ9割の片頭痛が改善するとされてきました。


 このように、歴然とした臨床的根拠(エビデンス)に基づいて導きだされたものであり、単なる思いつきの治療法ではなかったはずです。
 ところが日本にトリプタン製剤が導入されたことによって、学会が創設され、さらに片頭痛の治療指針とされる「慢性頭痛診療のガイドライン」が作成されたことによって、このようなMBT療法の考え方は一切排除され、わずか「ミトコンドリア説」といった馬鹿げた考え方から、マグネシウムの補充とビタミンB2の摂取がまさに楊枝のツマのごとく記載されるにすぎませんでした。本来であれば、マグネシウムの補充とビタミンB2の摂取こそが「本命」であったはずです。


 このように日本にトリプタン製剤が導入されなければ、片頭痛の本態解明は現在すでになされていたはずのものです。


 これが訳の分からない専門家たちによって、すべてが歪められた形に変質してしまい、こうした訳の分からない専門家の好き勝手な論理が罷り通ることになり、ここに「正しい片頭痛の知識」が一般人には理解できなくなってしまいました。


 このように日本にトリプタン製剤が導入されたことによって、片頭痛は、本来、未病の段階にありながら、「病気」と祭り上げられることになったわけです。
 「片頭痛は病気です。片頭痛は病気ですから、医療機関を受診して、トリプタン製剤を服用して、片頭痛(病気)を治しましょう」と啓蒙活動が展開されました。
 本来、片頭痛は”未病の段階”にあり、この未病は生活習慣の問題から起きるものです。ですから、この生活習慣の問題を是正することが、片頭痛治療の最も大切な部分のはずです。

 ところが、医療機関を受診された片頭痛患者さんはトリプタン製剤を処方されるだけで、このような片頭痛治療の最も大切な部分のはずの「生活習慣の問題を是正する」ことは一切されることはありません。

 その結果が、どのようになったかは片頭痛患者さんが、最も知っていることです。にも関わらず、このような片頭痛が慢性化していく理由は一切不明とか、一般開業医が片頭痛患者さんにトリプタン製剤を処方しないため、といった信じられないようなことを申される専門家もでてくる始末です。


    トリプタン製剤による「薬剤乱用頭痛」がなぜ増加したのでしょうか
       
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12264045857.html


 専門家にとっては、トリプタン製剤がすべてです。頭痛研究も片頭痛しか眼中にはありません。


       片頭痛中心の頭痛医療・・混迷を深める頭痛医療
         
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12263430814.html


 このため、緊張型頭痛はまったく問題にされず、ハナクソとでも思っているようです。


 実は、このシリーズを作成中に緊張型頭痛の患者さんにメール相談をお受けしました。
 この方は、30歳の時に交通事故をされ、この3ヶ月後に頭痛が出現し、都内の頭痛専門医をドクターショッピングされたようです。ということは、よくならないために ドクターショッピングされたということです。このなかでは「体の歪み(ストレートネック)」を指摘された専門医もおられたようですが、頭痛とは関係なしとされ、筋弛緩剤を処方されただけだったそうです。以後、20年間の間に頭痛は益々増悪し、この間、薬だけが増え、鎮痛薬、抗てんかん薬、抗うつ薬等々、ありとあらゆる薬剤が処方されたようです。
 なかには、緊張型頭痛では普通の医者なら処方しないような強烈な鎮痛薬まで処方されており、本人は、このままでは薬漬けにされるばかりであり、にも関わらず、頭痛は年々激しさを増すばかりであるといった悲壮感から、藁でもつかむ思いで相談されたようでした。

 これが、現実の頭痛専門医の行っていることです。

 緊張型頭痛はあたかも、薬さえ処方しておればよいといった、極めて安易な考え方しかされません。
 このように、頭痛患者さんは、片頭痛の患者さんだけのようです。緊張型頭痛の患者さんは、どうでもよく、「薬を飲んでいなさい」ということです。ここに、現在の頭痛診療のすべてが凝縮されているようです。

 
 このように緊張型頭痛も馬鹿にしておれば、片頭痛と同様の難治性の頭痛へと移行していく典型例です。この患者さんには片頭痛の遺伝素因がなかっただけのことであり、このため片頭痛まで至らなかったわけですが、片頭痛と同じように難治性のものになってきたということは、片頭痛の発生機序とまったく同じ物と考えなくてはならないはずです。
 患者さん自身がどのような状況にあろうとも、ただ薬剤だけしか処方されないようです。これが専門家のしてきたことです。


 このようにしてみますと、専門家とは一体何なんでしょうか?


        なぜ、頭痛研究は進展しないのでしょうか
         
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12264310387.html


 以上のような基本的な考え方の相違があることを忘れてはなりません。


 さらに、このことは西洋医学そのものの限界なのかもしれません。


        西洋医学は、頭痛診療に役立つのか
         
http://ameblo.jp/yoyamono/entry-12284254397.html


  このように西洋医学の本質的な部分があることを忘れてはなりません。


   そして、病気の90%は活性酸素が関与・・「後天性ミトコンドリア病」であるということ現在では一般常識とまでなっています。

 

 以後、続きます。