「ナリタブライアンの生産牧場で働いていた調教師が、エプソムCなどに込めている筈の思惑」とは | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

おはようございます。

元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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今日は、エプソムCと函館スプリントSについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のNさん」から届いた報告を紹介しますね。

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福島県出身の宗像義忠君は、実家が農家で、馬の生産もやっていて、小さい頃、お父さんに何度か福島競馬場に連れて行ってもらったことがきっかけで、競馬に興味を持ったそうですね。

高校に入る時は、「実家を継いで農業をやろう」と考えていたそうで、農業科のある高校に進学したんですが、その頃、実家にいた繁殖牝馬が病気で死んでしまって、「獣医になって、馬を守れるようになりたい」と思ったそうです。

実際、その後は、北里大学に受かって、獣医学部のある青森県に引っ越して、馬術部に入っていて、「調教師になりたい」と考え始めたのはその頃だという話を聞いています。

大学を卒業してからは、馬術部の先輩に勧められて、ナリタブライアンを生産したことでよく知られている、北海道の新冠にあった早田牧場の支場で1年半くらい働いて、1980年から、オークス馬のダイナカールを管理していたことでよく知られている高橋英夫さんの厩舎で調教助手をやって、そこで12年ほど経験を積んで、1992年、調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しました。

最初の年は、使った頭数が少なかったので6勝止まりでしたけど、その後は、2年目に14勝、3年目に21勝と、順調に数字を伸ばしていて、2011年には、開業してから一番多い34勝を上げていたんですよ。

それに、バランスオブゲームを使った2001年の新潟2歳Sで初めて重賞を勝つと、その他にも、ウインブレイズを使った2003年の鳴尾記念や、フェイムゲームを使った2018年のダイヤモンドSなど、今までに重賞を23回も勝っています。

こういう風に、いい結果を残せているのは、高橋さんの厩舎で調教助手をやっていた時に、さっき名前を挙げたダイナカールや、1988年のテレビ東京賞3歳牝馬S(現在のフェアリーS)と1989年のクイーンCを勝ったカッティングエッジなど、走る馬を間近で見ていた経験をしっかり活かせているからなのでしょう。

2009年の宗像君は、東京新聞杯と富士Sを勝ったアブソリュートの活躍などで、32勝を上げて、「5億7281万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。

それから、2021年までの5年間は、

2017年→20勝・獲得賞金3億7984万円
2018年→18勝・獲得賞金3億6460万円
2019年→15勝・獲得賞金2億9888万円
2020年→26勝・獲得賞金3億7060万円
2021年→14勝・獲得賞金4億3862万円

という物足りない数字が続いていましたけど、一昨年は、ナランフレグを使った高松宮記念で初めてGIを勝つなど、15勝を上げて、稼いだ賞金が「5億5818万円」と、2009年の次にいい数字だったんですよ。

そして去年は、全部で15勝を上げましたけど、中山金杯を勝ったラーグルフ以外の馬がイマイチだったこともあって、稼いだ賞金が「3億9013万円」と、一昨年を下回ってしまいました。

それに、今年も悪い流れが続いていて、先週までに6勝しかできていませんし、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「1億2092万円」と、去年の同じ時期(6月4日【日】まで)の「1億8300万円」を大きく下回っていますから、もちろん、今の宗像君は「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が4300万円のエプソムCにルージュリナージュ、1着賞金が4100万円の函館スプリントSにシナモンスティックを登録していますので、私が宗像君でしたら、どちらも全力で仕上げますね。

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エプソムCと函館スプリントSについて、「元調教師のNさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、万馬券を取りたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

「パーフェクトホースマンズ」のホームページ
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【 こ ち ら 】

元JRA馬主で、一口馬主クラブの代表も務めていた小栗範恭さんのブログ
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【 こ ち ら 】

今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。