頼もしい仲間から届いた、「宝塚記念の注目馬情報」 | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。
元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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中舘英二君は、調教師として、「節目のJRA通算100勝」まで「あと2つ」に迫っています。

皆さんもよく知っている通りで、中舘君は、1984年の3月に、加藤修甫厩舎(1990年のダービーを勝ったアイネスフウジンや、1998年の天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップなどを管理)から乗り役としてデビューしました。

ブランドアートに乗った1992年のフラワーCで初めて重賞を勝った中舘君は、その後も、ツインターボに乗った1993年のオールカマーや、ヒシアマゾンに乗った1993年の阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)と1994年のエリザベス女王杯や、アストンマーチャンに乗った2007年のスプリンターズSなどを勝っていますし、他も入れたら、2014年の12月に調教師の試験に受かって、2015年の2月に引退するまで、重賞を30勝、通算で1823勝という素晴らしい実績を残していたんですよ。

ちなみに私は、ベルエアーなど、自分の管理馬に彼を乗せたことが何度もあります。

乗り役を引退してからの中舘君は、2015年の3月に自分の厩舎を開業していて、ビービーバーレルを使った2016年のフェアリーS、コウソクストレートを使った2017年のファルコンSと、今までにJRAの重賞を2勝していますし、ハービンマオを使った一昨年の関東オークスで、初めて地方交流重賞を勝ちました。

そして今週、彼の厩舎は、

■6月26日(土)

東京7R・3歳上1勝クラス→サンチャップリン
函館8R・3歳上1勝クラス→シャルロッテミノル

■6月27日(日)

東京2R・3歳未勝利→プルークファーレン
東京5R・2歳新馬→コウソクカレン
東京12R・3歳上1勝クラス→コウソクスピード
函館4R・3歳未勝利→マイネルパイオニア

と、全部で6頭を使いますので、きっと中舘君は、「早く節目の勝利を達成したい」と思って、どの馬もキッチリ仕上げている筈ですから、この馬達がどんなレースを見せてくれるのか、注目したいところです。

そしてここからは、栗東の中竹和也厩舎が宝塚記念に使う、前田幸治オーナーの持ち馬カデナについて、私の頼もしい仲間の一人、「馬主のOさん」から届いた報告を紹介しておきましょう。

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前田幸治オーナーは、大阪市北区の梅田に本社を構え、上下水道の管理や、高速道路の管理・管制、保守点検などを手掛けている「アイテック株式会社」の代表取締役会長を務めております。

1977年に設立された同社は、上下水道設備の運転管理や、高速道路の巡回パトロールや管制室の運用・保守といった道路管理や、ゴミ焼却施設の運転維持管理といった、生活インフラに関わる専門技術業務を非常に多く官公庁から受託しており、私が確認したところ、「2019年3月期」の売上高は「170億円」という、素晴らしい数字となっておりました。

そして現在は、本社の他にも、東京都千代田区内幸町の「東京支店」や、愛知県名古屋市西区の「名古屋支店」や、宮城県仙台市青葉区の「東北支店」など、全国各地に25の支店を構えており、2000名を超える従業員を擁しているのですから、同社のトップである前田オーナーは、「誰もが認める優秀な経営者」と言えるでしょう。

また、前田オーナーは、新冠にある生産牧場「ノースヒルズ」の代表も務めており、同牧場は敷地面積が120ヘクタール(120万平方メートルで、東京ドーム25個分以上)もあり、800mの坂路コースなどを有している上、同牧場の関連施設として、本格的な育成を行える「大山ヒルズ」(鳥取県西伯郡伯耆町)も運営しております。

なお、2017年には、「大山ヒルズ」の近郊に、「アイテック株式会社」の社員研修所であり保養所でもある「悠翠郷」(ゆうすいのさと)を開設し、同年の5月15日(月)に催された完成披露会には、武豊騎手、福永祐一騎手、ミルコ・デムーロ騎手、クリストフ・ルメール騎手など、多くの競馬関係者も参加しておりました。

そして馬主としての前田オーナーは、確か1983年からJRAで馬を走らせており、代表的な存在としては、2010年と2011年のジャパンCダートを連覇するなど、GIを4勝したトランセンドや、2011年の宝塚記念を制したアーネストリーや、2012年の天皇賞・春を制したビートブラックや、2016年のJBCクラシックを制したアウォーディーなどが挙げられるでしょう。

前田オーナーが過去最高の成績を残したのは2011年であり、この年は、アーネストリーが宝塚記念とオールカマーを制し、トランセンドがフェブラリーSとジャパンCダートを制するなど、「42勝・獲得賞金13億3806万円」という数字を記録しております。

しかし、その後は一度も2011年の数字を超えられていない上、昨年までの3年間も、

2017年→18勝・獲得賞金6億0804万円
2018年→24勝・獲得賞金5億5115万円
2019年→17勝・獲得賞金4億8128万円

と記せば分かる通り、勝ち星と賞金のどちらも物足りない数字に留まっておりました。

そして、今年は先週までに10勝を上げているものの、獲得賞金が「3億4242万円」と、まだ2011年の3割ほどであるため、現在のオーナーは、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。

また、前田オーナーは、「ノースヒルズ」の生産馬だけで十分な頭数を確保できる規模のオーナーブリーダーでありながら、毎年のように、自身の名義と「ノースヒルズ」の名義で国内外の「競走馬セール」に参加しており、私が確認したところ、昨年は、

■国内
7月16日(火)の「HBAセレクションセール」→2頭を5292万円(税込)で落札
8月19日(月)~22日(木)の「HBAサマーセール」→5頭を6458万円(税込)で落札
9月17日(火)~18日(水)の「HBAセプテンバーセール」→1頭を2063万円(税込)で落札

■海外
3月12日(火)~13日(水)の「OBSマーチセール」→1頭を24万ドル(約2664万円)で落札
9月9日(月)~21日(土)の「キーンランド・セプテンバーセール」→2頭を138万5千ドル(約1億4820万円)で落札
10月8(火)~10日(木)「タタソールズ・オクトーバー・イヤリングセール」→1頭を8万ギニー(約1100万円)で落札

と、計12頭を約3億2397万円で落札しておりました。

更に今年も、私が確認しているだけで、3月17日(火)~18日(水)の「OBSマーチセール」に於いて、1頭を27万5千ドル(約2943万円)で落札しております。

もちろん、これまでの経緯を踏まえれば、今後の「競走馬セール」に於いても、多くの馬を落札する筈であり、現在は、「セール資金を少しでも潤沢にしておきたい」とも考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金1億5000万円(馬主の取り分は8割の1億2000万円)の宝塚記念にカデナを出走させますので、私が前田オーナーであれば、同馬を預けている中竹先生に対して、迷わず渾身の勝負仕上げを指示します。

実際、私の元に届いている最終追い切りについての報告が、

「一昨日の朝、坂路で一杯に追われて、4Fが53秒1、終いの1Fが12秒6っちゅう時計を出しとりました。17日(水)に、同じ坂路でやった一週前追い切りでビッシリ追われとったし、2週続けて十分に負荷を掛けるメニューをこなしとりますから、力を出せるデキに仕上がったと見てエエでしょうな」

と、デキの良さを感じさせるものでした。

という訳で、この馬が上位に食い込んでくれることを期待しております。

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中竹和也厩舎が宝塚記念に使うカデナについて、「馬主のOさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。