オーシャンSでは、「障害レースの名手」から目が離せません | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。
元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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加藤和宏君は、一昨日、3月4日(水)が64歳の誕生日でした。

皆さんもよく知っている通りで、彼は、1972年に馬事公苑の騎手課程に入って、1975年に二本柳俊夫厩舎から乗り役としてデビューしていて、馬事公苑の同期には、今は調教師をやっている、根本康弘君や、佐々木晶三君や、西園正都君や、池添兼雄君などがいるんですよ。

乗り役時代の彼は、ホウヨウボーイで勝った1980年の有馬記念と1981年の天皇賞・秋、シャダイアイバーで勝った1982年のオークス、アンバーシャダイで勝った1983年の天皇賞・春、シリウスシンボリで勝った1985年のダービー、ホクトベガで勝った1993年のエリザベス女王杯など、通算で604勝を上げていましたね。

そうそう、私は、加藤君を、ドウカンサンデーやレインボーギフトなど、自分の管理馬に乗せたことが何回もあって、もちろん今でもそのことをよく覚えていますよ。

2004年に調教師の試験に受かった加藤君は、次の年の2月に乗り役を引退して、3月に自分の厩舎を開業していて、その年は、「1勝・獲得賞金4095万円」という成績でしたけど、2年目には、「7勝・獲得賞金1億1482万円」と数字を伸ばしていました。

ハナズゴールを使ったチューリップ賞で初めて重賞を勝った加藤君は、2014年に、この馬を使ったオーストラリアのオールドエイジSで、初めてのG1勝ちを海外で飾っています。

ちなみに、2011年に乗り役を引退して、加藤君の厩舎で調教助手をやっていた長男の士津八(しづや)君は、2017年の12月に調教師の試験に受かって、一昨年の3月に自分の厩舎を開業していますし、お父さんの和宏君と同じく、士津八君も、私は、カナハラインプレスやシルキーフォルテやレジェンドなど、自分の管理馬に何度も乗せたことがあるんですよ。

そして今週、和宏君の厩舎は、

■3月7日(土)

中山1R・3歳未勝利→テイエムビーナス
中山3R・3歳未勝利→ミスターサスケとアシャカトライミー
中山12R・4歳上2勝クラス→セイレーンズベルン

■3月8日(日)

中山1R・3歳未勝利→ラブマリリン
中京6R・4歳上1勝クラス→サンハンツビル

と、全部で6頭を使いますので、きっと彼は、「勝って自分の誕生日を祝いたい」と思って、どの馬もキッチリ仕上げている筈ですから、この馬達がどんなレースを見せてくれるのか、注目したいですね。

そしてここからは、星野忍厩舎がオーシャンSに使うキングハートについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のOさん」から届いた報告を紹介しておきましょう。

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星野忍君は、マイルCSを勝ったタカラスチールや、ラジオたんぱ賞を勝ったタカラフラッシュなどを育てた坂本栄三郎さんの厩舎から、1971年に乗り役としてデビューして、1973年には、キタイシオーに乗った東京障害特別・春で初めての重賞勝ちを飾っていました。

それからも、キョウエイウオリアで1989年の中山大障害を、ワカタイショウで1990年の中山大障害・秋を勝っていますし、1989年と1990年には、2年連続で障害リーディングになっていて、引退するまでに積み重ねた「障害レース254勝」は、今でも破られていないJRAの記録です。

そして彼は、調教師の試験に受かった1997年に乗り役を引退して、次の年に自分の厩舎を開業していて、今は息子の薫君が調教助手をやっていますね。

星野君の厩舎は、8年目の2005年に、ヤマニンアラバスタを使った新潟記念で初めて重賞を勝つと、この馬でその年の府中牝馬Sも勝っていて、その他にも、ネコパンチを使った2012年の日経賞、キングハートを使った一昨年のオーシャンSと、今までに重賞を4つ勝っていますし、開業6年目の2003年に、「14勝・獲得賞金1億9438万円」という今までで一番の成績を残していました。

でも、それからは、2003年の数字を一度も超えていなくて、去年までの5年間も、

2015年→6勝・獲得賞金8233万円
2016年→4勝・獲得賞金8673万円
2017年→6勝・獲得賞金1億2691万円
2018年→9勝・獲得賞金1億4745万円
2019年→2勝・獲得賞金6646万円

と書けば分かる通り、成績が伸び悩んでいましたし、今年に入ってからも悪い流れは続いていて、先週までが「34戦0勝・獲得賞金1157万円」という状況ですから、私が星野君でしたら、「早く今年の初勝利を上げたい」、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考える筈です。

そんな中、明日は、1着賞金が4100万円のオーシャンSにキングハートを使いますので、彼が、この馬をメイチに仕上げてくると私は見ていましたし、実際にどう仕上げてきたのか、一昨日、最終追い切りの様子をじっくり確認したところ、坂路に入れられて、4Fが54秒5、終いの1Fが12秒4という時計を馬なりで出していました。

2月27日(木)、同じ坂路でビッシリ追われていたので、昨日はサッと流す程度でしたが、追い切った後の馬体に張りがあって、毛ヅヤもよく見えましたから、力を出し切れるデキに仕上がっているのでしょう。

この馬は、一昨年のオーシャンSを勝っていますが、最近は結果が出ていませんので、今回はほとんど人気を集めないのでしょうが、デキの良さを活かして馬券に絡んでくる可能性はあると私は見ています。

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星野忍厩舎がオーシャンSに使うキングハートについて、「元調教師のOさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。