チューリップ賞に感じる、「ダービートレーナーの勝負気配」 | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

こんにちは。
元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

馬房にて

1月6日(月)のジュニアCを快勝した、国枝栄厩舎のサクセッション(牡3歳・父キングカメハメハ)は、次走の予定が、3月22日(日)のスプリングSに決まっています。

前にも何度かこのブログで紹介していますけど、この馬を管理している国枝君は、岐阜県本巣郡の北方町出身で、近くに笠松競馬場があったことから、競馬に興味を持つようになって、地元の本巣高校に通っていた頃、「この世界で働きたい」と思ったそうです。

高校を出てからの彼は、東京農工大学農学部の獣医学科に入って、もちろん、この頃には馬術部に入っていましたし、卒業してからは、大学の2年先輩で、当時、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていて、今は調教師をやっている高橋裕君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になったんですよ。

ちなみに、山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げています。

国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。

最初の年は、使った頭数が少なかったので8勝止まりでしたが、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで、初めて重賞を勝っていて、その後も、2007年には、ピンクカメオでNHKマイルC、マツリダゴッホで有馬記念を勝っていましたし、2010年はアパパネで、一昨年はアーモンドアイで牝馬三冠を勝つなど、厩舎を開業してから先週までに、JRAで、GIを16勝、重賞を50勝もしています。

一昨年は、アーモンドアイなどの活躍で、「45勝・獲得賞金16億0611万円」という成績を残していましたし、去年は、JRAで「12億4822万円」を、海外では、アーモンドアイがドバイターフを勝って、360万ドル(約3億9600万円)を稼いでいて、合計で「約16億4422万円」と、2年続けて素晴らしい数字を残しました。

そして、今年に入ってからは、先週までに「10勝・獲得賞金1憶7572万円」という成績を残していて、調教師リーディングで1位に立っているんですよ。

もちろん、今の国枝君は、「この勢いで、賞金の高いレースをガンガン勝ちたい」と考えている筈ですから、1着賞金が5400万円のスプリングSに向けて、サクセッションをどう仕上げてくるのか、キッチリ確認して馬券に活かしたいと思っています。

そしてここからは、栗東の佐々木晶三厩舎がチューリップ賞に登録しているショウリュウハルについて、私の頼もしい仲間の一人、「元調教師のYさん」から届いた報告を紹介しておきましょう。

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佐々木晶三君は、1974年に中村武志厩舎からデビューしとって、1979年の桜花賞を、22頭立ての15番人気やったホースメンテスコで勝つなど、1982年に引退するまでに、2つの重賞を含めて全部で136勝を上げとりましたな。

乗り役を引退してからの佐々木君は、1982年から杉村一馬厩舎で、1985年から田中耕太郎厩舎で、1986年から坂口正則厩舎で、それぞれ調教助手をやっとって、1994年に調教師の試験に受かって、その年の11月に厩舎を開業しとります。

そんで、1996年には、シーキングザパールを使ったデイリー杯3歳Sで初めて重賞を勝つと、2003年には、タップダンスシチーを使ったジャパンCで初めてGIを勝っとりますし、その後も、アーネストリーを使った20011年の宝塚記念とか、キズナを使った2013年のダービーとか、今までに7つのGIを含めて重賞を46回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。

2013年の佐々木君は、キズナの活躍とかで、「24勝・獲得賞金7億1681万円」っちゅう成績を残しとりました。

けど、それからは2013年の成績を超えられとらんし、去年までの3年間も、

2017年→13勝・獲得賞金3億7024万円
2018年→22勝・獲得賞金4億7122万円
2019年→18勝・獲得賞金3億5334万円

っちゅう数字で、今年に入ってから先週までも、「4勝・獲得賞金8281万円」と、2013年のペースを大きく下回っとるんやから、今の佐々木君は、「とにかく賞金の高いレースを勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。

そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のチューリップ賞にショウリュウハルを登録してきましたんで、「勝負懸かり」とワシは見とります。

それに、佐々木君の厩舎は、一昨年、アップトゥデイトで阪神ジャンプSを勝っとりますけど、平地の重賞は、キズナで2014年の産経大阪杯を勝ってから6年近くご無沙汰しとるんで、今回は、「久々に平地の重賞を勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。

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佐々木晶三厩舎がチューリップ賞に登録しているショウリュウハルについて、「元調教師のYさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。