私が、今日のメインレースで注目しているのは… | 元JRA調教師・山田要一のブログ

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厩舎OBという立場から、パーフェクトホースマンズの一員としてファンの皆様と違う視点で競馬のことを掘り下げたいと思います。

おはようございます。
元JRA調教師で、今は、「パーフェクトホースマンズ」の「調教師情報部」に所属している山田要一です。

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美浦トレセンに厩舎を構えている大江原哲(さとし)君は、今週の木曜日、2月13日が67歳の誕生日だったんですよ。

1970年に騎手候補生となった彼は、トーヨーアサヒ、サンエイソロン、スダホークなどを管理していた古山良司厩舎から、次の年に乗り役としてデビューしました。

騎手だった頃、平地より障害に多く乗っていた大江原君は、1992年にシンボリクリエンスで春と秋の中山大障害を連覇するなど、6つの重賞勝ちを含めて、全部で194勝を上げています。

ちなみに私は、大江原君を、ライバコウハクやミヤシロスズオーやミヤシロファミリーやフジノサンロードなど、自分の管理馬に乗せたことが何回もあって、今でもそのことをよく覚えていますね。

調教師の試験に受かった1996年に騎手を引退した大江原君は、次の年に自分の厩舎を開業しました。

2009年にタケミカヅチを使ったダービー卿CTで初めて重賞を勝つと、2014年にはミュゼスルタンで新潟2歳Sを勝っていて、他も入れたら、先週までにJRA通算で265勝を上げています。

そして今週、大江原君の厩舎は、

■15日(土)

東京11R・クイーンC→メルテッドハニー
小倉4R・3歳未勝利→ナイトコマンダー

■16日(日)

東京2R・3歳未勝利→グレートコート
小倉1R・3歳未勝利→ディーバダンス
小倉4R・3歳未勝利→スターズウィッシュ
小倉9R・4歳上1勝クラス→ラバストーン

と、全部で6頭を使いますので、きっと彼は、「勝って自分の誕生日を祝いたい」と思って、どの馬もキッチリ仕上げている筈ですから、この馬達がどんなレースを見せてくれるのか、注目したいですね。

さて、ここからは、加藤和宏厩舎が紫川特別に使う、浅川皓司(こうじ)オーナーの持ち馬ヒロイックアゲンについて、私の頼もしい仲間の一人、「馬主秘書のIさん」から届いた報告を紹介しておきましょう。

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浅川皓司オーナーの本業は、東京都中央区の日本橋に本社を構え、研究開発用試薬や医薬品といった製品原料の製造・販売などを手掛けている、「東京化成工業株式会社」の代表取締役会長です。

同社は、1894年(明治27年)に創業し、和漢薬の卸を手掛けていた「カクコウ浅川商店」が起源でして、1897年から医薬品全般を取り扱うようになり、大正時代には、日本橋で十指に入るほどの問屋に成長しておりました。

昭和に入ってからも成長を続けていた同社は、1940年に「日本油薬製造株式会社」や「松本製薬所」を買収し、更に規模を拡大しておりましたが、1944年、第二次世界大戦中の疎開命令により、日本橋の浅川商店は解散となったそうです。

しかし、戦火を免れた「松本製薬所」の社名を、1946年、現在の「東京化成工業株式会社」に変更し、再スタートを切った同社は、この頃から試薬の製造販売を専業としており、その後は、1963年に販売部門を分離し、「東京化成販売株式会社」を設立し、1966年に深谷工場の操業を開始するなど、再び事業が軌道に乗り、1968年、浅川オーナーが代表取締役社長に就任しました。

そして、代表取締役社長に就任してから、浅川オーナーは、

1970年→香港に現地法人を設立
1971年→台湾のMetacom社を買収
1984年→アメリカ・ロサンゼルスに駐在員事務所を開設
1985年→アメリカ・ポートランドに現地法人を設立
1997年→アメリカ・ニューヨークに営業所を開設
1998年→「ケミカルボトリング株式会社」を設立
2000年→現在地に本社を移転
2002年→中国・上海に現地法人を設立
2006年→ドイツ・フランクフルトに現地法人を設立
2007年→イギリス・オックスフォードに現地法人を設立
2008年→インド・チェンナイに現地法人を設立

といった形で順調に「東京化成工業株式会社」を成長させており、2010年、浅川誠一郎氏に社長の座を譲り、代表取締役会長に就任しております。

その後も、同社は浅川オーナーの経営方針を継承し、

2011年→中国・北京に営業所を開設
2012年→アメリカ・フィラデルフィアに物流センターを開設
2014年→東京化成化学財団を設立
2017年→「GMP治験用原薬・中間体・原薬新工場」の稼働開始

といった形で事業を拡大しており、現在は、国内外を合わせて1400名以上の従業員を雇用しておりますので、同社の礎を築いた浅川オーナーが、「優秀な経営者」であるのは言うまでもありません。

馬主としての浅川オーナーは、1966年頃からJRAで馬を走らせており、既にキャリアが60年近い大ベテランでして、以前は「東京馬主協会」の常務理事を務めており、現在は相談役を務めております。

また、浅川オーナーはこれまでに150頭以上を所有しており、一昨年は3勝を上げ、過去最高となる「4568万円」の賞金を獲得しておりました。

しかし昨年は、「1勝・獲得賞金3608万円」という成績に留まっていたため、今年のオーナーは、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。

また、浅川オーナーは、「競走馬セール」に参加する機会が多く、昨年までの3年間は、

2017年→「HBAセレクションセール」と「HBAサマーセール」と「HBAオータムセール」で4頭を3132万円で落札
2018年→「HBAセレクションセール」で2頭を2268万円で落札
2019年→「HBAセレクションセール」で2頭を2160万円で落札

と、計8頭を総額7560万円で落札しておりました(落札価格は全て税込表記)。

もちろん、これまでの状況を踏まえますと、今年も「競走馬セール」に参加する可能性が高く、現在のオーナーは、「落札資金を潤沢にしておきたい」とも考えている筈です。

そういった中、本日は、1着賞金1500万円(馬主の取り分は8割の1200万円)の紫川特別にヒロイックアゲンを出走させますので、私が浅川オーナーであれば、この馬を預けている加藤和宏先生に対して、迷わずメイチの勝負仕上げを依頼するでしょう。

実際、元調教師の方から届いている最終追い切りの報告が、

「12日(水)、小倉のダートコースに入れられて、4Fが59秒5、終いの1Fが12秒8という時計を馬なりで出していました。雨の影響で馬場がかなり渋っていたので、時計は平凡なものでしたけど、力強いフットワークで走れていましたよ。今回は中3週ですが前走の疲れはすっかり抜けたようで、カイ食いが良く馬体をふっくら見せていますから、いい状態に仕上がったのでしょう」

というものでしたから、好レースが期待できると私は見ております。

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加藤和宏厩舎が紫川特別に使うヒロイックアゲンについて、「馬主秘書のIさん」から届いた報告は以上です。

さて、話は変わりますが、私が所属している「パーフェクトホースマンズ」では、ホームページや、いくつかのブログの中で、「馬券に欠かせない情報」を包み隠さずに公開していますので、「正確な情報を知って、馬券に活かしたい」と考えている方には、こまめに確認することをお勧めしておきますよ。

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今日は、ここまでにしておきます。

それではまた。