みなさんこんにちは!よしひろよしちゃんです。
今回は七尾線をご紹介します。
ご覧になられていない方はぜひご覧ください!
●七尾線とは
石川県の津幡駅から能登半島方面へ輪島駅までを結んでいたJR西日本の鉄道路線でした。
1898年、七尾鉄道により津幡駅〜矢田新駅(七尾駅周辺)が開業し1907年に国有化され1909年に七尾線と名付けられます。そして1925年には現在の和倉温泉駅まで開通し1928年には和倉温泉駅〜能登中島駅間、1932年に能登中島駅〜穴水駅間、1935年に穴水駅〜輪島駅間が開通し全盛期の起点は津幡駅、終点は輪島駅となりました。
なお穴水駅から支線があり蛸島駅までを結んでいた能登線がありました。この路線は特定地方交通線廃止対象線区であり1988年に廃止され国鉄から第三セクター化され石川県が主に株を所有する国鉄(JR)能登線から、のと鉄道能登線となりました。
七尾線は特定地方交通線廃止対象線区ではありませんでしたが、一部区間(和倉温泉駅〜輪島駅間)をのと鉄道への転換が議論され現在のJR七尾線(津幡駅〜和倉温泉駅間)の電化と引き換えに1991年にのと鉄道に転換されます。なお特定地方交通線以外の路線が第三セクターに転換されたのは、初めての例だったそうです。
しかし経営がうまくいかず、のと鉄道七尾線の一部区間(穴水駅〜輪島駅間)は2001年に廃止、能登線(穴水駅〜蛸島駅間)は2005年に廃止され現在、七尾線は起点が津幡駅で和倉温泉駅でJR西日本からのと鉄道が運行する路線となり終点が穴水駅となっています。
それでは旅を始めていきましょう!
今回は起点の津幡駅からスタートします。
★IRいしかわ鉄道・JR西日本津幡駅
七尾線はJRの他路線と繋がっていない路線であります。
これは、2015年3月に北陸新幹線の長野駅〜金沢駅までが開通し北陸新幹線と並行する北陸本線がJRから経営分離されたためです。
JR七尾線を走るほとんどの列車はIRいしかわ鉄道線に乗り入れて金沢駅まで走っています。
ですから、あまりJRの他路線と繋がっていないという感覚はありませんが、一部の乗車券には制約があります。例えばJR在来線の普通列車が乗り降り自由で主に長期休暇期間中に販売される青春18きっぷは、金沢駅から七尾線方面に向かう場合は、IRいしかわ鉄道線内でも通過利用時のみ使用できます。しかしIRいしかわ鉄道線内で途中下車する場合は、別運賃が必要となっています。
津幡駅を出発するとすぐにデットセクションがあり隣駅、中津幡駅までに直流電化区間となります。
なお2024年度に開通予定の北陸新幹線が開業すると金沢駅〜敦賀駅間は同区間の北陸本線は並行在来線としてJRから経営分離されるため津幡駅〜中津幡駅間がJR西日本唯一の交流区間となります。
ここでJR七尾線で活躍する車両のご紹介です。
★521系100番台(JR西日本車)
かつては国鉄型の413系・415系が活躍していましたが現在、普通列車はこれに統一されています。
227系や225系100番台などとほぼ同じ顔をしたタイプで転換クロスシートとなっています。なおJR七尾線専用車は赤色です。
★521系100番台(IRいしかわ鉄道車)
IRいしかわ鉄道線とJR七尾線は直通運転を行なっていますので同じ521系100番台でもJR西日本の保有車とIRいしかわ鉄道の保有車があり会社ロゴが違います。
鉄道事業者が他社の車両を使用し自社路線で列車を運転した際は車両を借りて運行していることになるので、車両使用料が発生します。そのため両社、車両を貸し合い他社区間の走行距離を同等に調整し相殺する形となっています。
★JR IR 七尾線用の521系100番台の連結
JR西日本所有車、IRいしかわ鉄道所有車が連結している姿もよく見かけます。共通運用になっているそうです。
★特急能登かがり火(681系.683系で運転)
北陸新幹線が開通するまで、金沢駅〜和倉温泉駅間の特急列車は
大阪駅発着のサンダーバードが4往復
越後湯沢駅発着のはくたかが1往復
名古屋駅発着のしらさぎが1往復
の計6往復が運行されていましたが、サンダーバードは大半が金沢止に、はくたかは新幹線に移管され、しらさぎは全列車金沢止となりました。これでは前回紹介しました。七尾線は他のJR路線と連絡しない離れ孤島にあること、また新幹線から影となってしまう駅にもなります。それらに考慮するために2015年のダイヤ改正から運行を開始した列車種別です。主に681系.683系のしらさぎ編成付属車両である3両編成が使用されます。
停車駅は
金沢駅 - (津幡駅)- (宇野気駅)- (高松駅)- 羽咋駅 - (良川駅)- 七尾駅 - 和倉温泉駅
()内の駅は一部列車が停車で時間帯によっては金沢駅を出発するとIRいしかわ鉄道線では1駅も停車せずJR七尾線に直通する列車もあります。ちなみに普通列車もそうですが、七尾線に直通する列車はJR西日本の乗務員が担当します。
★特急サンダーバード(681系.683系で運転)
サンダーバードも1日1往復は大阪発着和倉温泉行が2015年以降も継続運行されています。また金沢総合車両所からサンダーバードの送込・返却時には上記の能登かがり火として運行します。
★特急花嫁のれん(キハ48改造車で運転)
金沢駅から津幡駅を経由して和倉温泉駅まで土休日を中心に走る観光特急列車です。
当列車もJR路線と連絡しない離れ孤島にあること、新幹線から影となってしまうことに考慮するために2015年のダイヤ改正から運行を開始した列車種別です。列車内では伝統工芸品の展示や北陸ならでは食の提供・添乗サービスが受けられます。
北陸新幹線、金沢駅〜敦賀駅間が開通するとますます、他のJR路線と連絡しない離れ孤島路線となってしまいます。今後はどういう交通網になるのか気になるところです。
JR七尾線、残念ながら景色はあまり変わらず楽しくありませんでした。能登半島なので海が見えるかな?と思いましたが、JRの区間内では、ほぼ見れませんでした。
列車によりばらつきがありますが、だいたい1時間〜1時間半で和倉温泉駅の1つ手前、七尾駅に到着します。
ここでまた不思議なのはJR七尾線の普通列車は全列車、七尾駅止まりなのです。それではどうやって和倉温泉駅へ行けば良いのか?
実は当駅まで、のと鉄道の車両が乗り入れているのです。
★七尾駅
なおJR線とのと鉄道、敷地は同じで線路も繋がっていますが、改札口は別々のため津幡駅方面から和倉温泉駅方面へ普通列車を利用する際は一度、和倉温泉駅で出場する必要があります。
★和倉温泉駅
七尾駅から1駅進むと到着です。七尾駅には列車を留置する設備などがあり大きめの駅なんですが、和倉温泉駅は2面2線と比較的、小さな駅です。そのためJR七尾線の普通列車は七尾駅止としているのかもしれません。
ちなみに特急列車は和倉温泉駅まで乗り入れています。七尾駅で清掃員などを乗せて和倉温泉駅で掃除を行い、折り返す便と和倉温泉駅から一度、七尾駅へ回送し掃除を行い再び和倉温泉駅に戻し折り返す便があります。
現在は津幡駅から穴水駅まで乗り通せる列車の設定は残念ながらありませんね。
ここでのと鉄道七尾線で活躍する車両のご紹介です。
★NT200型 気動車
現在の主流車両であります。
のと鉄道の形式としては3代目に当たる車両です。
★NT300型 気動車
北陸新幹線(長野駅〜金沢駅間)が開通した際に導入された観光列車用気動車です。のと里山里海号の愛称がつけられています。
のと鉄道七尾線は現在、団体列車や観光列車を除き全て普通列車のみの運行となっています。
和倉温泉駅を出発してすぐに、架線が無くなり和倉温泉駅から穴水駅まで非電化路線となっています。
★オユ10 郵便車
途中の能登中島駅には、かつて七尾線などで活躍した鉄道郵便車です。
そして能登中島駅付近辺りから、ようやく海が眺められるようになります。
なかなかいい景色です!
★能登鹿島駅
ここは、海の見える駅。どこかの会社でこんな駅メロディがありました笑
ここを出発すると次は終点の穴水駅です。
●穴水駅
★穴水駅 駅舎
国鉄時代からの駅舎だそうです。
★のと鉄道 本社
この本社は旧穴水駅舎だったようです。
★穴水駅 線路
先程ご紹介した通り、穴水駅は旧能登線の起点で蛸島駅まで繋がっていたほか、七尾線も輪島駅までありこの先も線路が伸びていましたが、現在は車止めが置かれています。
★穴水駅構内
ホーム構造は2面4線となっており、のと鉄道唯一の車庫が隣接しています。
また0番ホームにはかつて、のと鉄道で活躍した車両が保存されています。
★穴水駅に保存されている車両
★NT100型 気動車
のと鉄道に移管後に初めて導入した車両です。
第三セクター鉄道会社でよく見る、富士重工業(現・SUBARU)が製造していた軽快気動車LE-Car(エルイーカー・Light Economy-Car)の標準仕様ですね。
★NT800型 気動車
能登線がJRからのと鉄道へ転換時に、急行のと恋路号用として富士重工業で製造されたパノラマ気動車です。2002年の引退まで、のと鉄道のエースとして活躍しました。
★NT800型 気動車 車内
外観も内観もJR全盛期のジョイフルトレインに似た顔つきがなかなかいいですよね。
いかがだったでしょうか?
北陸新幹線が開通し栄えていく、北陸地区ですが残念ながら能登半島に関しては、新幹線路線から離れており取り残された感があります。今後はどのようになっていくのでしょうか?末永く走り続けてほしいものです。
ご覧いただきありがとうございました。
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