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試験中に起こる度忘れが解消!脳医学の対策とは?【受験専門の心療内科】

試験中の度忘れが治る脳のフリーズ解除法【受験専門の心療内科】

 

 

受験の心療内科

 

試験中の度忘れが治る脳のフリーズ解除法

 

 

 

 

試験を受けているときに、「度忘れ」をしてしまうほど悔しいことはありませんね。

そんな「度忘れ」に対し、脳科学を応用した方法で、すぐに思い出せるようになる効果が生じることが分かってきました。

 

 

記憶を司る脳の器官というと、みなさん、海馬を思い浮かべる人が多いと思います。

 

でも、海馬は記憶を作り出すフェーズでは主役ですが、記憶を思い出すフェーズについては、脳の背外側前頭前野の機能が中心的な役割を担っているのです。

この部分が、脳内に蓄積された膨大な記憶情報の中から、必要な情報を検索しているわけです。

 

 

でも、試験を受けているときは、背外側前頭前野が緊張状態に置かれるため、検索機能が一時的にフリーズしてしまうことがあります。

このとき、「度忘れ」が起きてしまうわけです。

 

 

 

そんな「度忘れ」を瞬殺できる、超簡単なテクニックが、「脳のフリーズ解除法」です!

具体的には、度忘れしたとき、何を行えば、脳のフリーズが解除されて思い出せるのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに分かりやすく解説します。

 

 

 

 

悔しい度忘れが簡単に治せる!

 

私も経験がありますが、試験中のド忘れほど、受験生にとって悔しいことはありませんよね?


勉強をさぼって覚えていないことが試験に出題されて出来ないのだったら、納得できます。


でも、しっかりとがんばって勉強をして覚えているのに、試験場で度忘れをしてしまって思い出せないのは、むちゃくちゃ悔しいです。

 

「脳のフリーズ解除法」は、そんな度忘れを、誰でも試験場で簡単に実践できる方法で、瞬殺するための脳科学テクニックなんです。

 

 

度忘れを生み出す「大脳新皮質46野」

 

まず、この方法を使いこなすには、度忘れが、脳内でどのような仕組みで生じるものなのか、理解しておく必要があります。


度忘れが頻繁に生じるようになった場合、受験ストレス性記憶障害(Stress-induced Memory Impairment)として脳医学の治療の対象となり、その研究を通して、脳の中でどんなことが起こっているのか、わかってきました。

 


脳の場所によって数字がついているんですが、特に脳の表面にある大脳新皮質の「46野」という部分の影響が大きいという実験結果が出ています。

この部分は、パソコンに例えたら、記憶の検索エンジンみたいな機能に関与しているのです。

 

この部分が、緊張すると機能が低下しやすい性質を持っているわけです。

 

実際、受験ストレス性記憶障害の方の脳機能を検査すると、「46野」の機能に問題が見つかることが多いんです。

 

 

脳の検索機能のフリーズとは?

 

ですから、ド忘れをしているその瞬間に記憶が消えているわけではないわけです。

私達が勉強して、その情報が脳の「海馬」に入り、さらに夜寝ている時などに、「海馬」から「大脳新皮質」に記憶が置き換えられます。

そうすると、長期記憶になって、おじいちゃん、おばあちゃんになるまで半永久的に脳内に保存されます。


 

ところが、脳の「前頭前野」にある検索機能が低下すると、そこで情報を正しく検索できないと出てこなくなって、ど忘れの状態になるわけです。

しかも、他の機能の低下とちょっと違って、一時的に麻痺するような、脳の情報処理がフリーズするような状態になっているんですね。

 

 

脳のフリーズを解除する方法とは?

 

このような状態を脱するには、フリーズしている脳の検索機能を解凍すれば、いいわけです。

 

解凍すれば、解答が出てくる・・・。

 

 

では、どうすれば脳の検索機能を解凍できるのか?

 

その方法が、脳科学の研究で解明されました。

 

 

脳のフリーズを解除するには、何でも良いから、関連する項目を思い出せばよいということです。

 

いきなり、そのものズバリを思い出さなくても、そのことに関連することを何でもいいから思い出すと、それによって脳の検索機能にかかっていたフリーズが解除され、度忘れしていたことも、芋づる式に思い出すわけです。

 

 

脳のフリーズ解除はどうやるのか?

 

私は学生時代、当時は脳の仕組みなんてまったく知りませんでしたが、たまたま、試験会場で理想的なフリーズ解除をしていた経験があります。

 

脳の検索機能を解凍する方法の具体例としてご紹介いします。

 

 

試験に出題された問題は、「清の光緒帝が行った政治改革は?」というものでした。

答えは「戊戌の変法」です。

 

世界史をやっている人はわかりますが、超簡単な問題です。

 

でも、超簡単な問題だからこそ、落としてしまうとダメージが大きいので、より精神的なプレッシャーが増し、度忘れの悪循環に陥ってしまったるわけです。

 

 

脳のフリーズを解除する連想の効果!

 

その時、真っ先に思い出したのが、こちらは春秋戦国時代なので、まったく時代は違うけど、「しん」という国の変法・・・というつながりで、秦の「商鞅の変法」でした。

 

同じ「しん」でも、秦と清は、まったく無関係です。

 

理屈の上では、秦のことを思い出すのは無駄なことなんですが、これが私を救いました。

 

 

「そうだ!確か、こっちも変法だったぞ!答えは○○の変法だ!」

 

「確か〇〇は、その年を表す干支だったぞ!」

 

「干支といえば、甲子の年に建設された甲子園球場、壬申の年に起きた壬申の乱、戊辰の年に起きた戊辰戦争、戊戊戊戊戊・・・」

 

ということで、解答にたどり着きました。

 

 

フリーズ解除でその後はスイスイ!

 

当時の私は、連想をたどり寄せて解答にたどり着いただけだという認識しかありませんでした。

 

でも、最新の脳医学でいうと、この連想作業を通して、フリーズしていた脳の前頭前野の検索機能を解凍できていたわけです。

 

それが証拠に、戊戌の変法を思い出した後、それ以降の設問については度忘れはなく、知識がスイスイ思い出せました。

 

脳の前頭前野の検索機能を解凍すれば、度忘れ問題は解消するわけです。

 

 

脳のフリーズを解除するためには、これと同じことを手順に沿ってシステマティックに行うべきなのです。

 

 

周辺情報から記憶にアプローチ!

 

試験を受けているときにど忘れしてしまったらとき、5秒間考えて思い出せなければ、それ以上、考え込んではいけません。

 

脳のフリーズがより強まるだけです。

 

方針をフリーズ解除法に切り替え、一緒に覚えたことや関連したことを思い出すことに、意識を切り替えてください。

 

そして、周辺情報や関連情報を思い出し、ど忘れした知識を周辺から取り囲むようにして肝心の記憶にアプローチしていくのです。

 

そうすれば、驚くほどあっさりと記憶が蘇ってきます。

 

 

受験ストレス性記憶障害に注意!

 

ただし、注意していただきたいのは、こうした方法でも度忘れが解消できない場合、あるいは、度忘れが頻繁に生じる場合、度忘れが増えてきた場合には、受験ストレス性記憶障害(Stress-induced Memory Impairment)に陥っている危険性があります。

 

この場合は、脳の前頭前野の検索機能が、一時的にフリーズしているのではなく、根本的な機能低下をおこしているのです。

 

そうした状況になっている脳には、その部分に磁気のパルスを当てるなど、回復させるには専門の医学的な処置が必要です。

 

受験生は、「自分だけは大丈夫だ」という根拠のない思い込みで、気づくのに遅れる例がすごく多いんです。


この場合は、合格を勝ち取るためには、脳医学による専門の治療が必要です。

 

今なら、目前に迫った入試にギリギリ間に合います。
 

ぜひ、試験中の度忘れを含め、受験ストレス性記憶障害に関する以下の解説文もお読みいただき、確実な対処をとることをおすすめします!

 

 



 

 このページの要点は? 

 

 ✓  勉強しても記憶に残らない、暗記しても数日で忘れてしまうという方は、「受験ストレス性記憶障害」の危険性があります。

 

 ✓  「ストレス性記憶障害(Stress-induced Memory Impairment)」とは、脳内の海馬や前頭前野が精神的なストレスにで障害を受け、記憶力が著しく低下する症状を指します。

 

 ✓  受験勉強のストレスでコルチゾールというストレスホルモンが増加し、海馬の神経細胞にダメージを与えるため、記憶を作り出す「記銘(Memorization)」ができなくなってしまいます。

 

 ✓  精神的なストレスが高まると前頭前野の機能が抑制され、記憶を思い出す想起(Retrieval)ができなくなってしまいます。

 

 ✓  受験ストレス性記憶障害は、入試が近づくとストレスが増すため症状が悪化し、入試の当日に症状が極大化します。

 

 ✓  最新の治療方法により、受験ストレス性記憶障害から回復し、志望校に合格される方が多数でています。

  

東京大学本郷キャンパス赤門正面 本郷赤門前クリニック

 
 


頑張って勉強しているのに、ちっとも記憶に残らない・・・。

せっかく暗記しても、数日でほとんど忘れてしまう・・・。

昨日、何を勉強したのかも思い出せないこともある・・・。

もし、このような症状が起きていたら、あなたの脳は、「受験ストレス性記憶障害」に陥っている危険性があります。

 

 

「ストレス性記憶障害(Stress-induced Memory Impairment)」とは、脳内で記憶を作り出している海馬や、思い出すために重要な前頭前野などが、精神的なストレスによって障害を受け、記憶力が著しく低下する症状を指します。

 

特に受験勉強によるストレスは、ストレスホルモンのコルチゾールなどが増加しやすく、こうした症状を引き起こしやすい特徴を持っているのです。

このために生じるのが「受験ストレス性記憶障害」です。

 

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⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ「認知のゆがみ(受験ストレス)Cognitive distortion」

 

https://www.akamon-clinic.com/認知のゆがみ(受験ストレス)Cognitive distortion/

 

 
 
 
 

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志望校を夜決めると合格率が下がる?驚きの脳医学法則!【受験の心療内科】

 
 

 

受験の心療内科

 

志望校を夜に決めると入試に失敗する?自己愛の暴走で無気力を招く脳の法則

 

 

 

 

受験生の方は、この時期にご家族と話し合って受験する大学や中学を決める方も多いと思います。

実はそこに、ひとつ、大きな落とし穴があります。

 

志望校を決める時間帯が悪いと、入試に落ちてしまうという、脳医学の研究から導き出される法則があるのです。

 
 
 
残念ながら、多くのご家庭で間違った決め方をしてしまい、それがもとで学力が低下し、せっかく決めた志望校に落ちるというケースが多いのです。
 
その過ちの最たるものが、志望校を夜に決めてしまうということなのです。
 
 
志望校を夜に決めると、脳にどのような弊害が出てしまうのか?
 
親御様は志望校について、どのようなことに気を配ってお子様を導けばよいのか?
 
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすくご説明します。

 

 

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志望校を夜に決めると落ちる脳医学の法則とは?

 

志望校を夜に決めると、なぜ、入試に落ちてしまうのか?
 
この脳医学の法則を理解していただくには、夜、志望校を決めるときに、脳は、どうなってしまっているのか、知っておく必要があります。
 

本郷赤門前クリニックで私が受験生にカウンセリングをする中でうかがうと、志望校をどこにするかについて考える時間帯は、圧倒的に夜が多いです。
 
受験生ご本人は、「なんとなく夜に決めた・・・」と話しますが、脳を扱う医者から見ると、これには脳の働きによる必然性があるのです。


午前中は脳の前頭前野が生み出す論理的な思考力が高まるから、数学など思考力が求められる勉強がはかどります。
 
午後も、午前中ほどではないですが、前頭前野は一定以上の機能で働くため、やっぱり受験勉強がそこそこはかどります。
 
ところが、夜になると、脳の前頭前野の機能が低下してくるので、まあ、志望校でも考えようかな・・・といった感じになるわけです。


「これって、脳の機能を上手に使っている・・・」と感じた方も多いと思いますが、そこには大きな落とし穴があります。
 

 

夜は脳の前頭前野の機能が低下し自己愛が暴走!


時間による脳機能の変化を分析したサーカディアンリズム研究で、夜は、誰でも他人や世間から自分自身が認めてもらいたいという承認欲求や自己愛が過剰に膨張し、ナルシストになる傾向があるということが解明されています。

実際、私のクリニックには自己愛性パーソナリティ障害の受験生も多いのですが、やはり夜のほうが症状が重くなります。

 
これには、論理的思考力を生み出す前頭前野の機能が、夜になると低下するという性質が、大きく関わっているのです。


そんな夜に志望校を決めてしまうと、大きなしっぺ返しが後から出てくることになります。
 

問題の一つは、夜になると脳は、自分の実力にあった志望校を描きにくくなるということです。

とりわけ、自己愛によって高すぎる志望校に決めてしまい、しかも、自分はそこに受かって当たり前の存在だと思い込んでしまうということが起きやすいのです。

 

 

正しい自己認識で2ランク上の志望校を目指せ!

 

でも、誤解してほしくないのですが、偏差値の高い志望校にチャレンジすることが、悪いことだといっているわけではありません。

 

キャリアアップのためにはもちろん、精神面での成長においても、あこがれの学校に合格したいと思うのは、悪いどころが、とっても大事なことです。

 

実際、私のクリニックでは、2ランク上の大学を目指すことをおすすめしており、脳に磁気のパルスを当てるなど、ありとあらゆる最新の脳医学を駆使し、憧れの高い偏差値の大学への合格を実現しています。

 

 

高い偏差値の大学に受かるためには、まず、受験生ご本人が目指さなければ、何も始まりません。

自己向上欲を持ち続ける意味からも、現状の成績よりかなり高い偏差値の大学を志望校に決めるということは、駄目なことどころか、とても大切なことなのです。

 

 

でも、問題は、それが適切な自己認識に基づくチャレンジだと、しっかりと受け止められているかどうかということです。

 

現状の自分の学力を正しく見定めた上で、なおかつ、健全な自己向上欲に基づいてチャレンジ精神を発揮し、その上で2ランク上の大学を目指すというのが合格のための必須の条件です。

 

 

前頭前野の機能低下でチャレンジ精神が生まれない!

 

ところが、夜遅く志望校を決めると、脳内で自己愛が暴走してしまい、自分はその大学に受かって当たり前なんだという、ある意味、おごり高ぶった観念が脳内で生じてしまうのです。

 

その結果、志望校は高いけど、それに見合った努力できなくなってしまうわけです。

 

適切な勉強法を取り入れることもなければ、脳医学を活用したりといった努力もしない…。

 

合格が自動的に転がってくるんじゃないか…という、根拠のない空虚な自信によってダラダラと過ごしてしまいます。

 

 

さらに、入試が迫ってくると、そこで初めて、このままでは合格が厳しいと言う現実を突きつけられ、今度は一転して悲観的になり、無気力になっていくわけです。

 
中には、そのまま重度の「受験無気力症候群」に陥ってしまう人もいます。
 
こうした経過をたどることが多いため、たとえ結論が同じ2ランク上の志望校に決めることになるとしても、夜に決めるのは危険だということです。
 

 

志望校がないという受験無気力症候群にも注意!

 

また、この時期、もう一つ注意していただきたいのは、努力して合格したいという意欲がわく志望校がない、あるいは、そもそも受験自体に意欲がわかないという人が増加してくることです。
 
この場合は、すでに「受験無気力症候群」に陥っていることが多いのです。
 

特に、本来は頭の良い受験生なのにも関わらず入試に落ちてしまう要因として、「受験無気力症候群」はとても多く、その場合は、早急に対策が必要です。

 

第一志望の合格を勝ち取るために、以下に掲載した、「受験無気力症候群」の説明も、ぜひ、ご一読ください。

 

 

 

受験生の無気力症候群【吉田たかよし】
 

 このページの要点は?

 

「受験無気力症候群・セルフチェック」を掲載しています!

    勉強を続ける気力がなくなってきた受験生は、こちらで簡単に自己診断ができます。 

 

 コロナ禍の影響で「受験無気力症候群(Exam Apathy Syndrome)」が急増しています。これが、本来は学力があるはずなのに入試に落ちてしまう重大な要因になっています!

 

 勉強のヤル気が急に出なくなった場合は、単なるサボリではなく、脳の前帯状回(Anterior cingulate cortex)など、何らかの脳の働きに起因する場合が多いので注意が必要です!

 勉強はできないのに、ゲームやスマホなら熱心に取り組めるというのが、受験無気力症候群の最近の特徴です!

 

 ご自宅で誰でも簡単に実践できる「受験無気力症候群(Exam Apathy Syndrome)」の予防法をご紹介しています。

 

 受験に特化した「光トポグラフィー検査」のデータを、最新の脳科学の研究成果を元に分析することで、最短の時間で受験無気力症候群から脱却し、志望校に合格できる脳に変えることができます

 
 
 
 

 


急増する「受験無気力症候群」(Exam Apathy Syndrome)とは?


勉強に対するヤル気が、ある時期を境に極端に低下してしまう・・・。

 

もちろん、本人の明確な意思で勉強をサボることを選ぶのなら、病気ではありません。

しかし、そうではないケースが、今、受験生の間で急増しているのです。

これが、「受験無気力症候群」(Exam Apathy Syndrome)です。

 

従来からある「大うつ病性障害(major depressive disorder)」という心の病気に陥ると、大半の患者さんが、何事に対しても極度の無気力状態に陥ります。

私のクリニックでも、受験生を診察して、この病気が見つかる場合も少なくありません。

ただし、最近の受験生に増えている無気力は、明らかにこれとも異なるのです。

 

特徴は、勉強にはヤル気が出ないにもかかわらず、ゲームやスマホは活発に取り組めるということです。

そのため、多くの親は、「うちの子どもは、ただサボっているだけじゃないか・・・」と誤解してしまいます。

 

また、受験生本人も、内心、「私、甘えているだけなのかな・・・」と悩んでしまいがちです。

こうして、多くの場合、「受験無気力症候群」(Exam Apathy Syndrome)は、見落とされてしまっているのです。

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

「受験無気力症候群(Exam Apathy Syndrome)」

https://www.akamon-clinic.com/受験無気力/

 

 

 
 
 
 

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親は注意!自殺する受験生の食事の特徴とは?【受験専門の心療内科】

⇒「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」はこちらから!

 

受験の心療内科

【受験生の親は注意!】自殺する受験生の食事の特徴とは?

 

 

 

 

今どきの受験生はメンタルがデリケートで、些細なことでも深く悩み、傷ついて自殺を図ってしまうことがあります。

 

親御様は、普段から、しっかり見守ってあげて、受験生の心身の異変に気づき、自殺を図る前に手を差し伸べてあげていただきたいです。

 

 

そのために、ぜひ、チェックしてあげていただきたいのが、受験生の食事の様子です。

 

親御様の世代では、うつ状態に陥ると、食欲がなくなって食事の量が減ると思いこんでいる人が多いのですが、これは間違いです。

 

 

もちろん、食事の量が減るタイプもいますが、受験生の若い世代では、そうではないタイプの方が多数派です。

 

受験生の自殺の前兆とも言える食事の変化とは、どのようなものなのか?

 

どのような異変が食事にみられたら、自殺のSOSサインなのか?

 

受験生のメンタルを専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、かけがえのない受験生の命を守るために親御様は何ができるのか、わかりやすく解説します。

 

 

 

 

報道規制の陰で増加している受験生の自殺!

 

受験生の自殺は、間違いなく増加しています。

 

自殺に関しては報道の自主規制があり、個別の事例については、テレビや新聞で取り扱われることがありません。

 

そのため、普通に生活していると、自殺のことを考える機会が少なく、これが、受験生の自殺の前兆を親が見逃してしまう大きな要因になっています。

 

 

子供の世代の自殺については、2010年以降、かなりの増加傾向にあり、最近の統計では子供の自殺数が過去最多を記録しています。

 

受験生に限定した統計はありませんが、現場で診療している心療内科医の感覚としては、受験生の自殺は明らかに増加しています。

 

 

多くの親御様が見逃している自殺未遂!

 

特に、結果的には命を失うことはなかったものの、自殺を図る行為を行った自殺未遂については、表に出てこないだけで、実は大勢の受験生が経験していることなのです。

 

カウンセリングを通して受験生と信頼関係が構築できると、「実は、以前、自殺を図ったことがあるんです・・・」といった相談をよく受けます。

 

 

このような場合は、受験生本人の承諾を得た上で、再発防止のために、親御様にもお伝えします。

 

それに対し、大半の親御様は、「まさか・・・」と絶句します。

 

「自分の子供だけは大丈夫だ・・・」という思い込みは、決して持たないでいただきたいのです。

 

 

食事でわかる受験生のメンタルのSOSサイン!

 

自殺の前兆となる受験生のメンタルの SOS サインは、生活の様々な分野に出てきます。

 

ただし、その中でも、親御様が最も察知しやすいことが、食事についての異変なのです。

 

 

子供が大学受験の年齢になると、親にとって子供の生活を把握することは簡単なことではありません。

 

でも、多くのご家庭では、お母様が受験生の食事の面倒を見ています。

 

だから、毎日の生活の中で、何をどれくらい食べているのか、親御様が比較的、把握しやすいはずです。

 

メンタル面のトラブルが受験生の食生活に何らかの影響を及ぼしていないか、毎日の食事を必ずチェックするようにしていただきたいです。

 

 

食欲の暴走は受験生の自殺の前兆!

 

自殺をするような思い悩む状況では、食欲がなくなり、食事の量は減るに違いないと多くの親御様が考えています。

 

実際、親御様と同じ中高年の年代では、そのようなケースが圧倒的に多いのが事実です。

 

 

でも、そうした中高年の大人の常識を受験生の若い世代に押し付けてはいけません。

 

受験生が自殺を図る場合に、その前に食事が減るということも、もちろんあります。

 

しかし、それ以上に多いのが、食事の量が、逆に増えるということです。

 

 

特に、おやつやスイーツなどを大量に食べるということが、受験生の若い世代では、自殺を図る前に多く起こります。

 

とりわけ、女子の受験生の場合は、こういう兆候がよく見られます。

 

親御様はそのようなことが起きていないか、注意して見守るようにしてください。

 

 

脳の扁桃体と前頭前野のバランスが決め手! 

 

では、どうして自殺を図る受験生が、おやつやスイーツを暴食してしまうのでしょうか?

 

理由は、脳の前頭前野と扁桃体という二つの部分のバランスが関わっています。

 

 

扁桃体は原始的な感情を満たす中枢で、おやつやスイーツをどんどん食べたいという感覚も、この部分が大きな役割を果たす形で生み出されます。

 

一方、脳の前頭前野は理性の中枢で、こうした欲望の暴走を抑える働きをしています。

 

 

通常は、この前頭前野と扁桃体のバランスが保たれ、おやつやスイーツの食べ過ぎを防いでいます。

 

ところが、このバランスが崩れ、扁桃体が過剰に欲望を生み出し、一方で前頭前野が歯止めをかける力を失ってしまったときに、おやつやスイーツの暴食が起こるわけです。

 

 

受験ストレスで生じる脳の異変とは?

 

実は、脳の中では、これと全く同じ構図が、受験ストレスでも生じます。 

 

受験ストレスは、扁桃体を過剰に暴走させ、不安と不満の感情を作り出す性質を持っています。

 

一方で、受験ストレスによって、前頭前野の活動は正常に行われなくなります。

 

こうして扁桃体と前頭前野のバランスが病的に崩れた状態が「受験うつ」です。

 

 

つまり、扁桃体と前頭前野のバランスが崩れるということについては、おやつやスイーツの暴食と受験ストレスが、脳のレベルでは同じようなことを起こしているわけです。

 

だから、おやつやスイーツを暴食する場合に、それが自殺を図る前兆かもしれないと受け止めるべきだということです。

 

 

食事で防げる脳内のアンバランス!

 

では、こうした脳内のアンバランスを防ぐには、具体的にはどうしたらいいのでしょうか?

 

ぜひ、ご家族で取り組んでいただきたいのは、食事の取りかたを変えていただくことです。

 

 

自殺につながる脳のアンバランスが食事に強い影響を与えるわけですが、食事と取り方が脳に影響を与えるという、逆の因果関係もあるのです。

 

つまり、食事に着目することは、自殺の兆候を読み取る手段であるわけですが、同時に、自殺を予防する手段でもあるわけです。

 

もちろん、自殺を図るほどではなくても、受験ストレスによるメンタルの乱れを治すという点でも、食事を見直すことは、とても有効な対策です。

 

 

私のクリニックのホームページに掲載している、「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」のページでは、誰でも今日からすぐに実践できる、「合格するための食事の6か条」などを紹介しています。

 

もちろん、自殺を防ぐことにも役立ちます。

 

ぜひ、ご参照していただければと思いますが、まずは、以下の解説の要点だけでもご覧いただきたいです。


 

 



 このページの要点は? 

 

 

 ✓  受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)が受験生の間で女子を中心に急増中です!

 

 ✓  食欲がなくなる、逆に、とめどなく食べすぎてしまうのは、いずれも脳のSOSサインです。放置しておくと、思考力や集中力の低下を招き、入試の当日に大きな得点力ダウンにつながります!

 

 ✓  脳の中にある視床下部(hypothalamus)という部分が、食欲の中枢とストレスの中枢を兼ねているため起こる病気で、試験を解いているときに集中力の低下をもたらします!

 

 ✓  食事のときに、ちょっとしたことを心がけるだけで、食欲の異常は大幅に改善します。その方法をご紹介しています。誰でも今日から実践できる「合格するための食事の6か条」をご紹介します。
 

 ✓  食欲の異常を抱えている方が陥りやすい脳の働きの低下と、その解決策についても、わかりやすく解説しています!

   

 東京大学本郷キャンパス赤門正面

本郷赤門前クリニック

 
 

受験ストレスで食欲の異常をもたらす脳の視床下部(hypothalamus)


脳科学の視点で見ると、受験ストレスが食欲の異常をもたらすのは、当然のことだといえます。

受験ストレスは、脳の奥深くにある「視床下部(hypothalamus)」という部分が中心になって生み出します。

実は、食欲を管理する中枢も、まったく同じ「視床下部」にあるのです。

 

人間の巨大な脳の中で、「視床下部」は、オリーブの実と同じくらいの小さなものです。

ですから、受験ストレスと食欲の異常が連動するのは、解剖学的には必然的に起こることだといえるのです。

 

受験ストレスによって「視床下部(hypothalamus)」の機能が異常をきたすと、食欲がなくなる場合と、高まりすぎる場合と、どちらのケースも起こりうることです。

食欲が旺盛だったら健康だと思い込んでいる人が多いのですが、過食になってしまうのも脳の異常だということは、頭に入れておいてください。

 

 

合格するための食事の6か条


その1:食べ物の香りをよく嗅いでから食べる。

食事の香りが脳の視床下部に働きかけ、受験ストレスを緩和させます。

また、食べ物を飲み込む前に、胃腸の働きが整えられ、それが脳腸相関の作用で、脳機能も高めてくれます。
 

その2:食べ物をよく見てから食べる。

食べる前に食べ物をよく見たほうが、ストレス緩和作用が大きくなることも実証されています。・・・
 

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」

 
 
 
 

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読解力の低下が回復する脳科学の裏技とは?【受験の心療内科】

 

 

 

受験の心療内科

 

読解力の低下が回復脳医学の裏技テクニック

 

 

 

 

心身ともに過酷な受験勉強を続けていると、多くの受験生が、ストレス性の脳の不調に悩まされるようになります。

 

その中でも多いのが、長文の読解力が劇的に低下してしまうことなのです。

 

 

脳は、受験ストレスが一定限度を超えると、一行一行の意味は認識できても、文章全体の要旨を大づかみに認識するという能力が、集中的にに低下する性質を持っています。

 

逆に言えば、受験生自身がその性質を理解した上で、脳が大意を認識できる手助けを、ちょっとした工夫を実践することで行えば、低下した読解力は飛躍的に回復するわけです。

 

 

読解力を回復させるには、受験生は、具体的には、どんな一工夫をすればいいのか?

 

そのときに、どんなことに注意すれば、志望校への合格を実現できるのか?

 

受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに分かりやすく解説します。

 

 

受験うつ~どう克服し、合格をつかむか~ (光文社新書)(電子版)

 

ストレスが増える受験期に、突然うつ症状を発症する人が急増している。うつで人生を狂わさないために、受験生本人や家族ができることは何か。受験生専門外来のがストレス管理や効率の良い勉強法を解説する。

 

 

 

ストレス性の読解力低下が激増!


受験勉強によるストレス性の脳機能の低下に陥った受験生が、英語や国語の長文を読もうとすると、

一行一行は理解できる・・・。

でも、急いで読むと、全体の意味が分からなくなる・・・。


あなたは、今、そんな徴候が出ていませんか?

受験生の脳機能を専門に診療している私の心療内科クリニックでも、受験ストレスを抱えた脳に生じる、とても多い症状なのです。

 

 

読解力の低下が入試の致命傷に!


英語も国語も、昔は、難しい文章をパズルを解くように理解して答える問題が、多く出題されていました。

でも、ここ数年、このようなタイプの問題は、ドンドン少なくなっています。


その代わりに、急増しているのが、全体の論旨を理解できているかどうかを問う出題です。

社会に出ると、こういう能力のほうが、はるかに重要度が高いので、この出題傾向は大いに支持したいです。
 

このような出題傾向にあるため、長文がスピーディーに読み取れないと合格できないというのが、最近の入試の特徴です。

 

でも、受験ストレスが脳に作用すると、脳内でワーキングメモリーと呼ばれる機能が低下し、このタイプの問題がとりわけ解けなくなる傾向があるのです。

 

 

読解力が回復する脳科学的テクとは?


そんな方にやっていただきたい脳科学を応用した対策が、一段落ごとに一言でまとめるクセをつけるということ。

初めは、練習として、一段落分の文章を読むごとに一言でまとめて、それを上や横の余白に書いておきましょう。

読み終わると、段落ごとの一言が、余白にずらりと並ぶ形になります。

それを眺めると、脳は、文章全体の構造が視覚的によく認知できるというわけです。
 

 

読解力回復のコツは意外なあのポーズ!

 

このとき、コツは、問題用紙から目を離して、ほんの少し遠くから眺めること。

お年寄りが老眼のためにやるようなポーズ。

そうすると、課題文の全体が一覧でき、内容を俯瞰的に把握できます。



試験中にそんなことをやる時間がないと思った方が多いかもしれませんが、ご心配なく!

 

こういう訓練を積んでおくと、やがて、わざわざ余白に書かなくても、頭の中で、一連の作業ができるようになることが脳科学の研究で実証されています。

 

 

脳科学で解明された読解力の謎!


実は、読解力のある人の脳機能を調べると、無意識のうちに、同じようなことを頭の中でやっていることがわかってるのです。

つまり、こうしたトレーニングは、奇をてらった裏技といったものではないということです。

 

意外かもしれませんが、脳の働き方の観点で言うと、読解力を高める方法として、王道中の王道だといえるのです。


読解問題で点数が取れない人は、ぜひ、やってみる値打ちがあります!

 

 

視野が脳に及ぼす効果とは?

 

また、視野が全体を見通すような範囲に広がると、脳は俯瞰的大局的に情報を把握しようとする性質があることもわかってきました。

 

つまり、問題文から目を遠ざけるのは、その姿勢の変化自体も、文章の全体の論旨を読み取るのに役立つわけです。

 

これについては、入試の本番でも、ぜひ、実践したいことです。

 

 

ワーキングメモリの低下がもたらす悲劇!

 

ただし、段落ごとに要約しても、全体の意味が把握できない受験生もいます。

 

また、段落ごとの要約自体もできない場合もあります。

 

 

この場合は、脳の中で思考力の基礎となるワーキングメモリーと呼ばれる機能が極端に

低下し、受験うつに陥っている場合が多いのです。

 

実際、長文を読み取るのが苦手になったと感じ場合、検査をすると、大なり小なり、「受験うつ」の兆候が見つかります。

 

 

この場合、とにかく頑張ることで、不調を乗り越えようという精神論は、とっても危険です。

 

多くの場合、脳機能の悪化は、それによってさらに深まるからです。

 

 

合格を勝ち取るのは、「受験うつ」から脳を回復させることが必要です。

 

必心当たりのある方は、以下の「読解力を低下させる受験うつ」の解説記事をぜひ、ご一読ください。

 

 

 



 

 

 このページの要点は? 

 英語や国語など、文章の読み取りが困難になった場合、「受験うつ」などの脳機能の低下が起きている危険があります。(Reading Comprehension Skills)

 

   脳科学で「心の黒板」と呼ばれているワーキングメモリー(Working memory)の機能が脳内で悪化すると、文章を読み取って理解する能力が低下します。

 

   うつ症状により、脳内の扁桃体(Amygdala)が過剰に刺激を受けると、その悪影響でワーキングメモリーの機能が低下します。

 

  チェックポイントは、「スラスラと読めない」、「同じ部分を何度も読み返す」、「読むスピードが低下する」、「読み終えても内容が頭に残っていない」という症状です。

 

   決して学力そのものが低下したわけではないので、ワーキングメモリーを回復させることで、再びスラスラと読み取れるようになります。

  

東京大学本郷キャンパス赤門正面 本郷赤門前クリニック

 

 

文章の読み取りが下手になる原因は受験うつ!

 

それまでスラスラ読めていた英語の文章が、急に読み取れなくなってしてしまう・・・。

 

もし、そんな症状が起きたら、受験うつを中心とした脳機能の障害が原因になっている可能性が高いので注意してください。

 

 

もちろん、英語だけでなく、現代文や古文漢文など、文章の読み取りが苦手になるというのは、国語で起こる場合もあります。

 

中には、問題文の文章量が多い化学や生物といった理系科目で生じることもあります。

 

 

私達は普段、意識することはありませんが、長い文章を読み取るとき、ワーキングメモリー(Working memory)など、脳の高度な機能を活用しています。

 

続きを読む ⇒ 本郷赤門前クリニックホームページ

 

「読解力を低下させる受験うつ」

 

 
 
 
 

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不安感で脳の活動を高め入試に合格する方法!【受験専門の心療内科】

 

 

受験の心療内科

 

不安感で脳の活動が高まる?メンタル医学で合格を勝ち取る方法

 

 

 

 

入試は合格する人と不合格になる人と、はっきりと結果に差が出るという厳しいものですので、多くの受験生が不安を感じて苦しい気分になってしまいます。

 

ただし、脳医学の上からは、合格を勝ち取る上で、不安が一概に悪い感情だとはいえません。

 

実は、認知機能を一時的に高める、つまり頭をよくするようなホルモンの状態になっている「良い不安」もあるのです。

 

 

その一方で、認知機能を低下させる、つまり頭を悪くするようなホルモンの状態になっている「悪い不安」ももちろんあります。

 

当然、志望校への合格を勝ち取るための対策も、この2種類のどちらであるのかで異なってきます。

 

受験生が合格を勝ち取るためには、ご自分が抱えている精神状態が、「良い不安」なのか「悪い不安」なのかを医学的に正しく見極めることが大事なのです。

 

 

入試に受かる「良い不安」と、入試に落ちる「悪い不安」は、具体的には何が違うのか?

 

それぞれ、志望校に合格するには、受験生は何を行えばいいのか?

 

受験生を志望校へ合格させることを専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりますく解説します!

 


 

不安で低下する脳の5つの能力とは?

 

受験勉強を続ける中で、ほぼすべての受験生が、心の中で不安感と戦っていることでしょう。

 

不安感が一定限度に抑えられていればいいのですが、「不安で頭がいっぱい・・・」という受験生は、脳がとっても危険な状態です。

 

脳内で不安感が高まると、それに連動して、

 

①記銘力(新しいことを覚える力)

②想起力(記憶を思い出す力)

③論理的思考力

④創造力

⑤想像力

 

以上の5つの能力が低下することが、脳医学の研究で解明されているのです。

 

これらは、すべて入試を突破するのに不可欠な能力ですよね。

 

つまり、本当は合格するだけの学力がある受験生であっても、落ちるかもしれないという不安感が大きくなりすぎると、それによって本当に落ちるという現実を生み出してしまうということです。

 

これが、入試に落ちる「悪い不安」です。

 

 

不安で脳の働きが高まる不思議なホルモン!

 

もちろん、不安な受験生が、みんな落ちるわけではありません。

 

メンタル医学の上で大事なのは、「単なる心理的な不安」と、問題を解くための脳の機能が低下した状態で起こる「入試に落ちてしまう危険な受験不安」とをしっかりと区別することです。

 

合格を勝ち取るには、ぜひ、この違いを踏まえた上で、ご自分のメンタルの状態をチェックしていただきたいのです。

 

 

「単なる心理的な不安」は、本人にとっては辛いものですが、緊張感が脳を刺激し、情報処理のスピードが速くなるという側面もあります。  

 

そのため、試験で点数を稼ぐには、メリットとデメリットが、けっこう微妙です。

 

少なくとも、不安感を自分でコントロールできている場合、具体的にいうと、「不安だからもっと頑張ろう」というポジティブなメンタルへの昇華ができている場合は、脳内で、デヒドロエピアンドロステロンといった脳の認知機能を高める物質が出てくれます。

 

そのため、不安感なしに、単なる穏やかな心理で受験する場合より、試験の点数はアップするわけです。

 

これが、むしろ入試に有利に働く「良い不安」なのです。

 

 

入試に落ちてしまう危険な受験不安とは?

 

注意していただきたいのは、「入試に落ちてしまう危険な受験不安」です。

 

こちらは、コルチゾールなどストレス系の悪影響を脳や身体に及ぼすホルモンが増加します。

 

その影響もあり、脳内で理性を生み出す前頭前野の機能が低下してしまうために、大脳辺縁系が生み出す本能的な感情をコントロールできなくなって、入試に対する不安感が暴走する状態です。

 

不安感だけでも嫌なものですが、本当に怖いのは、前頭前野の機能が悪化しているため、先ほどご紹介した脳の5つの能力、つまり、①記銘力(新しいことを覚える力)、②想起力(記憶を思い出す力)、③論理的思考力、④創造力、⑤想像力が低下してしまうことです。

 

実際、模擬試験でこのような現象が生じ、思うように点数が取れなかった受験生も多かったはずです。

 

特に、応用問題は、②想起力(記憶を思い出す力)、③論理的思考力、④創造力を高度に使って、粘り強くじっくり考えて解かないと正解を出せないため、致命的な得点ダウンになってしまいます。

 

また、ケアレスミスを見つけだすのも前頭前野の機能を使いますので、本人はできたつもりでも、実はケアレスミスを連発していて、不合格になることも多いのです。

 

 

良い不安と悪い不安を見極めるポイントとは?

 

合格を勝ち取るには、「単なる心理的な不安」と「入試に落ちてしまう危険な受験不安」のどちらであるかを見極める必要があります。

 

私のクリニックのホームページの中で、「受験の不安」のページで、ご自分でセルフチェックができるように、くわしく症状を解説しています。

 

ぜひ、ご覧ください。

 

例のごとく、ページの冒頭だけ、こちらのブログでもご紹介しておきます。

 

興味のある方はホームページを見てください!

https://www.akamon-clinic.com/受験の不安/

 

 


受験不安症

Exam anxiety disorder


 
 
 

 このページの要点は? 

 

 ✓   「受験不安症(Exam anxiety disorder)」とは、入試や勉強に対する不安感が高まり、自分の理性でコントロールができなくなる精神障害です。

 

 ✓   受験に対する精神的ストレスと勉強による脳疲労が脳内で化学反応を起こす結果、「受験不安症」が生じます。

 

 ✓   「受験不安症」を発症すると、脳内で原始的な感情を作り出す扁桃体が過剰に刺激を受けるため、不安感の膨張だけにとどまらず、集中力、ヤル気、思考力など勉強をするための脳の認知機能の低下も生じます。

 

 ✓   一般的な単なる受験や勉強の不安と、対処が必要な「受験不安症」の見極めが重要で、どなたもセルフチェックができる一覧表を掲載しています。

 

 ✓   「受験不安症」の場合は、成績悪化が学力の低下によるものではないので、きちんと治療すれば、短期間のうちに成績が大幅に回復し、志望校への合格に直結します。

 

 ✓   志望校への合格を勝ち取るため、ご自分でできる対策も解説します。

 

 

 

「受験不安症(Exam anxiety disorder)」とは


「受験不安症(Exam anxiety disorder)」とは、受験生が入試や試験に臨む際に過剰な不安や緊張を感じ、それを自分の理性で制御できなくなることが特徴の精神障害です。

 

受験生自身は集中力を高めて勉強に取り組みたいという意欲を持っているにも関わらず、その意志とは裏腹に、暴走する不安感のために勉強が進まず、それに対する焦燥感から、さらに症状が悪化する傾向があります。

 

 

また、「受験不安症」は試験が近づくにつれて悪化し、試験当日には身体的な症状やパニック症状が現れることが一般的です。

 

試験前には、頭痛、吐き気、嘔吐、めまい、動悸、息切れ、手足の震え、過剰な汗などの身体的な症状が現れることがあります。

 

また、パニック症状として、不安感や恐怖感、現実感喪失、過呼吸、胸痛、動悸、手足のしびれ感、発汗、吐き気、嘔吐などがあらわれることがあります。

 

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https://www.akamon-clinic.com/受験の不安/

 

 
 
 
 

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