親は注意!自殺する受験生の食事の特徴とは?【受験専門の心療内科】 | 受験専門の心療内科 東大赤門 吉田たかよし

親は注意!自殺する受験生の食事の特徴とは?【受験専門の心療内科】

⇒「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」はこちらから!

 

受験の心療内科

【受験生の親は注意!】自殺する受験生の食事の特徴とは?

 

 

 

 

今どきの受験生はメンタルがデリケートで、些細なことでも深く悩み、傷ついて自殺を図ってしまうことがあります。

 

親御様は、普段から、しっかり見守ってあげて、受験生の心身の異変に気づき、自殺を図る前に手を差し伸べてあげていただきたいです。

 

 

そのために、ぜひ、チェックしてあげていただきたいのが、受験生の食事の様子です。

 

親御様の世代では、うつ状態に陥ると、食欲がなくなって食事の量が減ると思いこんでいる人が多いのですが、これは間違いです。

 

 

もちろん、食事の量が減るタイプもいますが、受験生の若い世代では、そうではないタイプの方が多数派です。

 

受験生の自殺の前兆とも言える食事の変化とは、どのようなものなのか?

 

どのような異変が食事にみられたら、自殺のSOSサインなのか?

 

受験生のメンタルを専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、かけがえのない受験生の命を守るために親御様は何ができるのか、わかりやすく解説します。

 

 

 

 

報道規制の陰で増加している受験生の自殺!

 

受験生の自殺は、間違いなく増加しています。

 

自殺に関しては報道の自主規制があり、個別の事例については、テレビや新聞で取り扱われることがありません。

 

そのため、普通に生活していると、自殺のことを考える機会が少なく、これが、受験生の自殺の前兆を親が見逃してしまう大きな要因になっています。

 

 

子供の世代の自殺については、2010年以降、かなりの増加傾向にあり、最近の統計では子供の自殺数が過去最多を記録しています。

 

受験生に限定した統計はありませんが、現場で診療している心療内科医の感覚としては、受験生の自殺は明らかに増加しています。

 

 

多くの親御様が見逃している自殺未遂!

 

特に、結果的には命を失うことはなかったものの、自殺を図る行為を行った自殺未遂については、表に出てこないだけで、実は大勢の受験生が経験していることなのです。

 

カウンセリングを通して受験生と信頼関係が構築できると、「実は、以前、自殺を図ったことがあるんです・・・」といった相談をよく受けます。

 

 

このような場合は、受験生本人の承諾を得た上で、再発防止のために、親御様にもお伝えします。

 

それに対し、大半の親御様は、「まさか・・・」と絶句します。

 

「自分の子供だけは大丈夫だ・・・」という思い込みは、決して持たないでいただきたいのです。

 

 

食事でわかる受験生のメンタルのSOSサイン!

 

自殺の前兆となる受験生のメンタルの SOS サインは、生活の様々な分野に出てきます。

 

ただし、その中でも、親御様が最も察知しやすいことが、食事についての異変なのです。

 

 

子供が大学受験の年齢になると、親にとって子供の生活を把握することは簡単なことではありません。

 

でも、多くのご家庭では、お母様が受験生の食事の面倒を見ています。

 

だから、毎日の生活の中で、何をどれくらい食べているのか、親御様が比較的、把握しやすいはずです。

 

メンタル面のトラブルが受験生の食生活に何らかの影響を及ぼしていないか、毎日の食事を必ずチェックするようにしていただきたいです。

 

 

食欲の暴走は受験生の自殺の前兆!

 

自殺をするような思い悩む状況では、食欲がなくなり、食事の量は減るに違いないと多くの親御様が考えています。

 

実際、親御様と同じ中高年の年代では、そのようなケースが圧倒的に多いのが事実です。

 

 

でも、そうした中高年の大人の常識を受験生の若い世代に押し付けてはいけません。

 

受験生が自殺を図る場合に、その前に食事が減るということも、もちろんあります。

 

しかし、それ以上に多いのが、食事の量が、逆に増えるということです。

 

 

特に、おやつやスイーツなどを大量に食べるということが、受験生の若い世代では、自殺を図る前に多く起こります。

 

とりわけ、女子の受験生の場合は、こういう兆候がよく見られます。

 

親御様はそのようなことが起きていないか、注意して見守るようにしてください。

 

 

脳の扁桃体と前頭前野のバランスが決め手! 

 

では、どうして自殺を図る受験生が、おやつやスイーツを暴食してしまうのでしょうか?

 

理由は、脳の前頭前野と扁桃体という二つの部分のバランスが関わっています。

 

 

扁桃体は原始的な感情を満たす中枢で、おやつやスイーツをどんどん食べたいという感覚も、この部分が大きな役割を果たす形で生み出されます。

 

一方、脳の前頭前野は理性の中枢で、こうした欲望の暴走を抑える働きをしています。

 

 

通常は、この前頭前野と扁桃体のバランスが保たれ、おやつやスイーツの食べ過ぎを防いでいます。

 

ところが、このバランスが崩れ、扁桃体が過剰に欲望を生み出し、一方で前頭前野が歯止めをかける力を失ってしまったときに、おやつやスイーツの暴食が起こるわけです。

 

 

受験ストレスで生じる脳の異変とは?

 

実は、脳の中では、これと全く同じ構図が、受験ストレスでも生じます。 

 

受験ストレスは、扁桃体を過剰に暴走させ、不安と不満の感情を作り出す性質を持っています。

 

一方で、受験ストレスによって、前頭前野の活動は正常に行われなくなります。

 

こうして扁桃体と前頭前野のバランスが病的に崩れた状態が「受験うつ」です。

 

 

つまり、扁桃体と前頭前野のバランスが崩れるということについては、おやつやスイーツの暴食と受験ストレスが、脳のレベルでは同じようなことを起こしているわけです。

 

だから、おやつやスイーツを暴食する場合に、それが自殺を図る前兆かもしれないと受け止めるべきだということです。

 

 

食事で防げる脳内のアンバランス!

 

では、こうした脳内のアンバランスを防ぐには、具体的にはどうしたらいいのでしょうか?

 

ぜひ、ご家族で取り組んでいただきたいのは、食事の取りかたを変えていただくことです。

 

 

自殺につながる脳のアンバランスが食事に強い影響を与えるわけですが、食事と取り方が脳に影響を与えるという、逆の因果関係もあるのです。

 

つまり、食事に着目することは、自殺の兆候を読み取る手段であるわけですが、同時に、自殺を予防する手段でもあるわけです。

 

もちろん、自殺を図るほどではなくても、受験ストレスによるメンタルの乱れを治すという点でも、食事を見直すことは、とても有効な対策です。

 

 

私のクリニックのホームページに掲載している、「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」のページでは、誰でも今日からすぐに実践できる、「合格するための食事の6か条」などを紹介しています。

 

もちろん、自殺を防ぐことにも役立ちます。

 

ぜひ、ご参照していただければと思いますが、まずは、以下の解説の要点だけでもご覧いただきたいです。


 

 



 このページの要点は? 

 

 

 ✓  受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)が受験生の間で女子を中心に急増中です!

 

 ✓  食欲がなくなる、逆に、とめどなく食べすぎてしまうのは、いずれも脳のSOSサインです。放置しておくと、思考力や集中力の低下を招き、入試の当日に大きな得点力ダウンにつながります!

 

 ✓  脳の中にある視床下部(hypothalamus)という部分が、食欲の中枢とストレスの中枢を兼ねているため起こる病気で、試験を解いているときに集中力の低下をもたらします!

 

 ✓  食事のときに、ちょっとしたことを心がけるだけで、食欲の異常は大幅に改善します。その方法をご紹介しています。誰でも今日から実践できる「合格するための食事の6か条」をご紹介します。
 

 ✓  食欲の異常を抱えている方が陥りやすい脳の働きの低下と、その解決策についても、わかりやすく解説しています!

   

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本郷赤門前クリニック

 
 

受験ストレスで食欲の異常をもたらす脳の視床下部(hypothalamus)


脳科学の視点で見ると、受験ストレスが食欲の異常をもたらすのは、当然のことだといえます。

受験ストレスは、脳の奥深くにある「視床下部(hypothalamus)」という部分が中心になって生み出します。

実は、食欲を管理する中枢も、まったく同じ「視床下部」にあるのです。

 

人間の巨大な脳の中で、「視床下部」は、オリーブの実と同じくらいの小さなものです。

ですから、受験ストレスと食欲の異常が連動するのは、解剖学的には必然的に起こることだといえるのです。

 

受験ストレスによって「視床下部(hypothalamus)」の機能が異常をきたすと、食欲がなくなる場合と、高まりすぎる場合と、どちらのケースも起こりうることです。

食欲が旺盛だったら健康だと思い込んでいる人が多いのですが、過食になってしまうのも脳の異常だということは、頭に入れておいてください。

 

 

合格するための食事の6か条


その1:食べ物の香りをよく嗅いでから食べる。

食事の香りが脳の視床下部に働きかけ、受験ストレスを緩和させます。

また、食べ物を飲み込む前に、胃腸の働きが整えられ、それが脳腸相関の作用で、脳機能も高めてくれます。
 

その2:食べ物をよく見てから食べる。

食べる前に食べ物をよく見たほうが、ストレス緩和作用が大きくなることも実証されています。・・・
 

 

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「受験ストレスによる食欲の異常(Exam stress Eating disorder)」

 
 
 
 

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