アレクサンダーテクニーク教師養成講座学校で学ぶこと(26)
「心の硬さ」
〜東京アレクサンダーセンター(TAC)のトレーニングコースでAT教師になろう!〜
今回は、「心の硬さ」についてです。
【「心の硬さ」による不都合さ】
セルフフルネス(AT)の実践では、人としてバランスのとれた生き方を目指し、
「心と身体の統合機能」(Primary Control)を中心に「自分」を設定していく取り組みです。
ワークを実践する中で、「心の硬さ」は、機能の指標として大事な視点です。
「心の硬さ」(頑固さ)は、様々なレベル、視点で現れます。
思考や考えが中心になって、身体や周囲の現実と掛け離れると、色々な摩擦や不都合が生じますし、
理想や妄想に取り憑かれて、感情が入り混じると、頭が「お花畑」になってしまいます。
こうした現象は、問題になって始めて気付くことは多いですが、セルフフルネス(AT)のワークをする中で、
「硬さ」の傾向が明らかになることは多いです。
【完璧主義の社会環境】
現代社会、特にこの20〜30年ほどの特徴として、社会の求める行動をなぞる傾向が強くなり、
少子化で親の子供に対する期待値(ケアが行き届いているとも言えるけど)も高くなり、
子育ても、子供の学習も情報が蔓延する中で、
それを満たす為に子供が行動し、社会の期待に応える行動が強化される傾向にあります。
その中で、ネットの情報や周囲の期待などから「正しいこと」をすることで精一杯になり、
自分の尺度で行動をとる機会が少なくなって、
自分が本当にしたいこと、するべきことが見えない現象も出てきています。
心の硬さを代表する「完璧主義」という言葉には、
「頭が作った世界」を完結させることに心が奪われ、それを満たすことに精一杯になり、
自分を満たすことがわからなくなり、心が病む傾向が含まれています。
自己評価を高める為に、周囲の期待に応えて、やる気やモチベーションを保ち、
それが達成されると目的を失い、燃え尽き症候群になったり、
心の中で本当に大事なものを封印して、頭の作った「やるべきこと」を一生懸命にする事で疲弊し、ストレスになったり、
自分を満たさない行動に支配されると、生きる目的がなくなり、自己評価が下がり、うつ的になったり、
頭で分析したり理解できない「自然」(あるがまま)に対して心を閉じる態度が、自分を苦しめていることには流石に多くの人が気付いている筈です。
【完璧主義(頭の硬さ)の症状】
1. エネルギーの消耗
「完璧主義」は、卒なく即座に反応する事で達成感を持つこともあれば、
机上の空論を延々と頭の中でして、頭が完璧に整理されないと実行に移せないこともあります。
いずれも、「本当の自分」のプロセスに必要な時間とスペースを疎かにしたり、
的の外れた考えにエネルギーが浪費される現象です。
2. 繰り返しによる習慣の増強
無駄にエネルギーが消費されても、
思い込んだシナリオが正しいことを証明しようとする気持ちが強く働き、
繰り返し同じことを確かめるかのようにこだわりを持って打ち込みます。
そして、かすかな成功に活路を求めることに生き甲斐を感じるようになります。
偽りの「自分の証」を作ろうとする気持ちです。
農耕時代に、雨が降らないで不作の時に、奇跡を求めて雨を降らせる超能力者に祈祷をしてもらうのも、人間独特のこだわりです。
ひたすら祈ればいつかは雨が降るので、
祈りが雨を降らせたことになっちゃうみたいな構図は現代社会の常識とされているものの中にもたくさん見え隠れしています!
3. 過敏
自分の頭の中のシナリオにそぐわないものを排除する感覚が働いていると、
ちょっとした違いが凄く気になったり、受け入れられなかったりします。
また、頭では予測できない出来事がたくさん起こる感覚になる為に、
不安や恐怖、ひどい時にはフラッシュバックも起こりやすい状態になります。
4. 妄想(ファンタジー)
頭でっかちの世界では、心の硬さによる揺るぎない(窮屈な)世界を維持する為に、
逃避行動や現実逃避の妄想を膨らませることで代償しようとします。
「これでいいんだ!」
「他にやりようがなかったじゃないか!」
という気持ちの元に、ファンタジーを持つことで「自分」をなんとか維持しようとします。
5. 歪んだプライド
その上、消耗するほどのエネルギーが注いだことに対して無駄だと思いたくない為に、
虚構で固められた実績や経験に意味付けをしたくなり、歪んだプライドを持ちます。
「何年もやってきたんだから!」
「経験を積み上げてきたんだから!」
「これが無駄なわけがない!」って思いたくなります。
それが通用しないことに気付いた時、自己評価がガクーンと落ちてしまう。
6. 過剰な感情反応
「硬い心」の世界では、世の中は全て理不尽なものだらけだし、
全然自分の事情をわかってもらえていない気持ちが強いです。
だから、打開策がない為に、他人のちょっとした言動に敏感に反応して、
感情をぶつけていくしかないわけです。
それ以外は、我慢して耐えることにしかオプションがない感覚になるわけです。
以上の様な「症状」は、とても辛辣な言い方をすれば、自分の都合で世界を見ているわけです。
だから、外の世界と交れず、成長できない。
発達が障害されることになります。
実際、以上の症状は「発達障害」の主な症状でもあります。
【「心の硬さ」は改善できるのか?】
セルフフルネス(AT)の実践をしていくと、こうした「心の硬さ」が自分の性質として垣間見られることが多いです。
「心の動き」が「身体の動き」と密接に連動する機能は、どんな人にも必ずあって、
この機能が働き出すと、自分の「心の硬さ」を自覚するのと同時に、
そうした特徴が、「本当の自分」という存在の中に組み込まれていく感覚を持つ体験をします。
「心の硬さ」の根源は、もう少しポジティブにいうと、「価値を抽出する力」でもあるので、
「心と身体の統合機能」の中では、ものや抽象概念をブレないで掴み取る推進力として使われる体験をすることにもなります。
私達は、ある意味、強固に変わらない性質を備えている部分があり、
その柔軟性の欠如を否定することなく、むしろ、どの様に使われているかが大事になってきます。
私のように「発達障害」に関わる仕事をしている立場では、療育環境を調整することも実際には大事ですが、深く長い目で見る時には、特性を本人が如何に使うかというところが根源的な課題となります。
「完璧主義」は、人間独特の性質です。それは、様々な様相を呈していますが、
「頭の中で起こることが現実のどの部分で結びつくか?」
のパズルを解くには、「完璧主義」的な力が作用しています。
「完璧主義」の使い方は、「自分の使い方」に反映されています。
そして、「自分の使い方」は、周囲の期待値に惑わされないで、
それでいながら、自分の置かれている環境の中で
どんな価値を創出するかの決定権を「未知の自分」(本当の自分)に任せることの積み重ねが、
自分を生きる方向性を長い時間をかけて決めていくことになります。
【セルフフルネスの実践】
セルフフルネス(AT)の実践は、特性を自覚し、自分の機能の一部として取り込んでいく作業です。
「発達障害」というと、特性が発達を障害すると捉えがちですが、
特性が「自分の機能」として深く取り入れられていないことにあります。
特性はそれ自体、ある時期に生き残る為に必要だったものとして存在しています。(きっと!)
特性自体は、本来、良いも悪いもなく、状況によって使われる素材です。
特性を悪いものとして排除する必要もなく、
特性を良いものとして美化する必要もありません。
私達は、良い悪いによる選り好みや執着に惑わされないで、
自分の内面に潜伏する特性(素材)を淡々と使う力を備えています。
感情や是非の判断の前のもっと未分化なものから抽出する作業(プロセス)が見えている時、私達は自分を活かし、輝いた存在となっています!
しかも、そこには感情や情動に左右されない「真実」の感覚があります。
この気持ちいい状態(笑、十分感情的に聞こえるけど!)の探求は、
「自分」を何者にも置き換えたくない、今、ここに生きている「生命体体験」の連続です。
東京アレクサンダーセンター(TAC)で、生命体体験をしたい方、
もうつべこべ言わず参加するしかないです!
レッスン、クラス、ワークショップに是非ご参加ください!
スタッフ一同、お待ちしています!
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2月 休日 24 25 27
3月 2 3 4 6
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