毎年流行するであろうワクチンの型は

国立感染症研究所が決定します。

過去(2017年)の話題ですが、
インフルエンザワクチンの型合わせ、
製造が難しいという記事が
あったので、リライトします。
 

2017年は、最終的に以下の型となりました。

○2017/2018冬シーズン

A/Singapore(シンガポール)

 /GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09

A/Hong Kong(香港)

 /4801/2014(X-263)(H3N2)

B/Phuket(プーケット)

 /3073/2013(山形系統)

B/Texas(テキサス)

 /2/2013(ビクトリア系統)

 

当初は、A(埼玉)というワクチン株が選ばれました

が、ワクチン製造過程で、株の増殖が悪いため、

生産量が足りなくなってしまう・・・という理由で

、急遽A(香港)に切り替えられました。

 

厚生労働省の報告書では、

株を途中で変えたから、H3N2型の効果は?だけど、

他のAやB型の株は流行予測の株で効果は期待

できるから、たくさんの人が接種する方が大切。

株は変更したけど、

最終的には埼玉型より香港型の方がメリットが大

・・・・・・・・ということでした。

 

私にとって、始めの流行予測株って、

一体どうやってやるの?ですが、

インフルエンザワクチンの株の決定・製造

って本当に難しい!ってことです。

 

合わせて、分かりやすくインフルワクチンの添付

文書の解説↓をしていますので、参考にしてください!

 

【インフルエンザワクチンの添付文書を説明します】

 製造方法、添加物、注意すること

 重大な副反応

 副反応、臨床成績、効果

感染症予防の要 どんな感染症でも予防する方法

今回の記事、ワクチン株の変更について

詳しく読みたい方は、以下をどうぞ。

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厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会

研究開発及び生産・流通部会の資料

 

今年6月になって、A/埼玉/103/2014(CEXP-002)株の

増殖効率が想定より著しく悪いことが判明した。

A/埼玉/103/2014(CEXP-002)を選定した時点では、

昨年度比で「約84%のタンパク収量」だったものが、

実際の製造過程において約33%程度と大幅に低下

していた。

 

このまま製造を進めると、ワクチン総生産量自体が

低下し、昨年度比で約71%程度にとどまるという

リスクが浮上した。


生産量を確保できなければ希望してもワクチンが

接種できない人が相当数発生すると見込まれ、

社会的な混乱を生じる可能性がある。

このため急きょ、

A/香港/4801/2014(X-263)株に切り替えられた。

・・・・・・・・・・・・・・・・省略

H3N2の亜型以外のインフルエンザワクチンの

効果を考慮すれば、ワクチン接種する機会を

幅広く確保することが非常に重要である。

 

予想される製造量を考慮するとH3N2亜型単独

で考えた場合でも、疫学的観点からA/香港型

にした方がメリットが大きい。

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ワクチンについて聞きたい方、

是非当院へいらして下さいね!

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