寒波で灯油ストーブを焚いてもガレージの中は氷点下。
まずはアイススパイカーを履いたLAND GEARでお散歩。
転ぶ気がしない。
今まではフロントタイヤの舵角やバンク角に注意を払いながら、スリップダウンしない様に走らせていました。
まあ楽ちん。
雪の走行抵抗はそれなりにありますが、走るのが楽しいので問題なし。
風を切って走ると外気温のせいで、耳が千切れそうですが。
30分ほどのお散歩でギブアップ。
ガレージに戻り、テキトーにカンチブレーキ性能評価試験装置1号機を組み上げます。
ブレーキレバーをカンチブレーキ用レバー比のDIA-COMPE 284に交換。
チドリはいちいち調整するのが面倒ですから、4連装。
アホっぽい見た目になりました。
ロープロファイルカンチだけでは無く、ワイドプロファイルカンチも実験です。
正規の表現?を使っている訳ではないので、一応説明図をテキトーにフリーハンドで書く。
寒さに震えながら書いた図や字が汚いのは笑って許してください。
尚、まだ精度が出ているとは言い難い計測機(笑)ですので参考程度に見てください。
そもそも、ブレーキの効きが良いとは何なのか?
絶対的制動力を言うなら当然ですがタイヤのグリップ以上の制動力は絶対に出ないので、早く軽くロック域まで持ち込めるだけでいいブレーキ?
コントロール性ならばシュータッチの後にじわっとレバーを引き込みながらコントロール出来るブレーキが好みの人もいれば、パツパツなタッチで硬く握力で制動力を調整するブレーキが好みの人もいる。
握力の差でも必要な制動力のコントロール域まで持ち込めるかどうかが分かれる、2フィンガーでロック域まで行ける物も有れば4フィンガーで操作が適している物もある。
何が言いたいかと言うと、悪いブレーキと言うものは存在するが、良いブレーキと言うのは使用者と走行状況によって変わると言う事です。
この性能評価試験は私の好みのブレーキにセッティングする為に行なっているもので、ブレーキに優劣をつけたり誰かのセッティング理論がおかしくて私のセッティング理論が正しいとかを証明したいものでは決してありません。
悪いブレーキはその使用者が安全に止まれないブレーキ。
良いブレーキはその使用者が安全に止まれるブレーキ。
それだけです。
私が狙っているのは「私が好みのブレーキ」です(笑)
最高のブレーキ?でも無ければ最強の制動力でもありません。
ですから犠牲にしている事もとても多く、雨天時には爆音だったり、リム清掃やシューの面出しとアルミ片除去の頻度が普通の人には耐えられない頻度だと思います・・・。
まあ、制動力とコントロール性を高次元でバランスさせているのがディスクブレーキであるのは間違いありません、私の興味がそこに無いだけで。
世界には数多くの乗り物があり多種多様なブレーキシステムが存在しますが、ここまで簡単にセッティングのみでブレーキ特性(見た目を含め)を自分の好みに変更出来る物はカンチブレーキくらいではないかと。
それを踏まえて目安程度のデータとしてテキトーに見てください。
使用語句及び位置関係図
寒い中、黙々と仕様の変更と調整をしながら記録。
なんでこんな修行みたいな事してるんでしょうね・・・。
ロープロファイルカンチブレーキの性能変化
しかし汚ったない字だなあ。
寒さとAmazonでひとつ800円の吊り下げ秤で測定値のブレが大きく心が折れそうになりながらも、ワイドプロファイルカンチブレーキのデータも収集。
ワイドプロファイルカンチブレーキの性能変化
マジで汚い字。
ワイドプロファイルカンチは上向きアームと下向きアーム(台座間距離が狭い時のマファックぽい位置関係)の配置も試験実施。
下向きアームでちょっと悩ましい結果が出ちゃったんですが、コレについては試験機側や試験方法に問題があるのか、普通にこの様な特性なのかはもう少し試験機の改良や別なカンチブレーキでの追加試験が必要だと思われるので参考程度に見といてください。
私もワイドプロファイルカンチに関してはそれほど多くの経験を積んでいる訳ではありませんので・・・。
補足資料、参考資料
公開後に他のブレーキでも試してみたくなったので寒いけど頑張った。
でもVブレーキの数値が怪しい(笑)
キチンとコレだけV仕様のレバーを使ったがワイヤーが古く、ブレーキ本体もポンコツだったのでちょいとレバーが渋かったのが影響してるかもしれない。
Vブレーキ
シングルピボットキャリパーブレーキ
デュアルピボットキャリパーブレーキ
センタープルブレーキ
コレらの多様なブレーキの計測もしたので何かの参考になる日が来るかもしれないし、来ないかもしれない。
総括的なもの
ロープロファイルカンチブレーキに関しては、基本的な特性として
- チドリを下げれば下げる程、効きが向上する。
- アームを開けば開く程、効きが向上する。
- メカニカルアドバンテージはワイドプロファイルよりも大きくする事が出来る。
しかし、増幅率を上げ過ぎるとストローク不足やレバーの柔らかさ、ギロチンシューの出代が増えて剛性感が減少などのネガティブな要素が出てくるので、アーム左右幅とチドリ位置で好みの位置と見た目を探る必要がある。
まあ、このネガティブな部分と言うのはカンチブレーキの形状に依存しない共通した部分ではありますが。
ワイドプロファイルカンチブレーキ(上向きアーム)に関しては、基本的な特性はロープロファイルと同じで
- チドリを下げれば下げる程、効きが向上する。
- アームを開けば開く程、効きが向上する。
- メカニカルアドバンテージはロープロファイルよりも小さい。
ワイドプロファイルカンチブレーキ(下向きアーム)に関しては人によっては上向きアームとは逆で、チドリを上げれば上げるほど効きが良くなるとのご意見を持つ方もいらっしゃるんですが、普通に上向きアームと変わらない結果が出ました。
上の方で青字で記載した様に、どんな使用者と状況、機材の組み合わせ使用状況でのブレーキ性能が向上したと言う話なのか不明ですし、何を以て性能が向上したと定義するのは個人の価値観に依存する所が多いので、もっと多種多様な状況と機材で経験値を貯める事が必要ですね。
私のワイドプロファイルカンチでの少ない経験から推測すると上向きアームと変わらない動きかとは思うんですが。(増幅率とその変化量のカーブには違いがあるでしょう)
ワイドプロファイルカンチは見た目が美しく、チドリの極端な上下は美観を損ねる?のでそもそもあまり動かしたくないのです(笑)
- 手持ちにワイドプロファイルカンチが少ない。
- 26インチMTB系をいじる事が多いので必然的にワイドプロファイルとは縁が薄い。
- 台座間距離とリムの組み合わせによってはマファックでも上向きアームになる。
上記の理由であまり下向きアームのデータを持っていないですし、測定機の改善や別の下向きアームのカンチブレーキ使って試験をする必要もあるかとは思いますので結論はもう少し先送りしたいと思います。