エッセイふんわり (21) 02Feb:Cさんと映画/里緒ちゃん | 容子のふんわり行きましょ

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もとトークばらの山下容子です。2000年から2015年まで『ふんわり行きましょ』というホームページを持っていました。

ふんわり行きましょ第21回

(ひまわり55号@2002年2月)

 

*** Cさんと映画 ***

 

近頃、連載じゃなくて隔号掲載になってて、ごめんなさい(*1)。更年期のせいで時々体調が悪くなってエッセイや女性モードの外出をお休みすることもあるけど(うつ病です)、でも、やめちゃったわけではありません。

女は灰まで、って言いますよね。灰までは無理にしても、足腰が立たなくなるまで女性モードはあきらめたくない、というのがホントの気持ちです。その頃には目も悪くなって、自分のアラも見えなくなっているはず (笑)

1月9日に映画を見に行きました。Cさんはトークのお店の10年来の男性のお客さま。どういう風の吹き回しか知りませんけど、去年から年に1度この時期に、映画と晩ご飯のデートに誘ってくださるようになりました。
 

1月9日はトークのお店のすぐそばにある堀川戎さんの残り福の日。西宮や今宮の戎さんほどではありませんが、すごくにぎやかで、7日の宵戎から9日の残り福まで3日間、トークのお店の前の通りは天神橋筋商店街から梅田のほうへ西に300mくらい縁日のお店が立ち並びます。

天三(*2)の珈琲館という喫茶店で待ち合わせして、まずは堀川戎さんにお参り。1月4日には天二の大阪天満宮さん(*2)にも女性モードでお参りしたけど、よくお願いすることはふたつです。

 

(*1)天二=天神橋筋2丁目、天三=天神橋筋3丁目。天神橋筋商店街はもともとは大阪天満宮の表参道です。

 

ひとつは『あす朝目が覚めたらホントの女性になってますように』、もうひとつは『宝くじが当たりますように』というお願いなんだけど、神様の耳はいつも日曜みたい(^^)。500円のお賽銭ではムシが良すぎると思っておられるのかもしれませんね。


お参りしたあと、縁日をあちこちひやかして、太融寺さんから扇町通りを抜けて新御堂筋沿いの梅田ピカデリーまで(*3)なかなか素敵なデートコースです。

 

(*2)映画館。その後映画館はなくなり、今は『クラブピカデリー梅田大阪』になっています。


私のスタイルは近頃お気に入りの冬モードで、黒のフリル襟のセーターブラウス(セシール)に淡いグレーの斜めチェックのロングスカート(ムトウ)(*4)、黒地に赤の模様の入ったシルクのスカーフ(*5)、黒地にコゲ茶のステッチの入ったコート(*6)、黒のローヒールのアンクルブーツ(ムトウ)というところ。このスタイル、ナチュラルで(*7)すごく気に入ってるんだけど、残念ながら写真がありません(*8)

 

(*43)ムトウは会社の名前が『スクロール』に変わりました。

(*5)神戸の元町商店街で見つけたもので、一応イタリア製です。

(*6)おととしの1月に天三のブティック(エルディ・オモヤ)のバーゲンで1万円にまけてもらってゲット。
(*7)40代の本人おしゃれなつもりのオバさんふう、ってこと。

(*8) *4~*7は『ひまわり』では本文中のカッコ書きにしています。今回読み返していて、カッコ書きが多いのをわずらわしく感じたので、ここでは『注』に変えました。


Cさんは180cmを超えてて、164cmの私よりずっと大きいから安心、というのもヘンだけど、私より背の低いひとだとやっぱりいろいろ気を遣うものね。今思い出したけど、ユーミンにもそんな場面を歌っている曲があります(松任谷由実/5cmの向う岸)

映画は『スパイ・キッズ』っていうスパイの家族のお話。ホームアローンみたいな感じで、子供たちが大活躍する楽しいストーリー。いつも思うけど、ハリウッドの映画ってホント日本のマンガ映画みたいな感じですよね。

Cさんは恋愛モノは苦手なんだそうで、去年は『シックスデイ』というアクションもの(*9)遺伝子工学の悪者たちをシュワちゃんが退治する映画でした。

 

(*9)去年(01年)も1月9日でした(映画館は梅田ではなく難波)。じつは03年も1月9日に映画と晩ごはんに誘っていただいたので、Cさんのエスコートで映画を観たのは全部で3回です(04年以降は行ってません)。シュワちゃん=アーノルド・シュワルツェネッガー。

男性モードだったら全然なんてことなくても、女性モードだとひとりで映画館や暗い夜道というのは(カマトトぶってるワケではなくて)本当に怖く感じます。Cさんに誘っていただかなかったら『女性モードで映画』っていうのは経験できなかったでしょうね(*10)

(*10)09年に(厚かましく)レディースデーに映画館に行くことを覚え(女性1,000円@水曜日)、15年までに7~8回観ています(浮いた分⇒ランチのビール/ワイン)。レディースデーは21年にTOHOシネマズが廃止し、各社があとを追いました。

 

映画いくつか

 

晩ご飯はトークのお店への帰り道で、少し前まで関西テレビがあったあたりの裏通りにある洋食屋さん。Cさんはカキフライが大好きみたいだけど、カキフライだとか、エビフライとか、ビーフシチューとか、どんどん注文してもりもり食べちゃいます。生活習慣病、大丈夫

私はというと、Cさんの半分くらいでもうおなかいっぱい。女性モードだと(またまたカマトトぶってるわけではなくて)たぶんボディースーツなんかで締めつけてるせいでしょうけど、あまり食べられません。ダイエットしたかったら女性モードが絶対おすすめ(笑)

7時半過ぎにトークのお店にご帰還。でもねCさん、絶対バレないならともかく、時たまバレる、もう若くない私をエスコートしてくださるやさしさ。気分はオードリー・ヘップバーンの大阪の休日、心から感謝しています。

 

*** 里緒ちゃん ***


トークのお店の里緒ちゃんがフォトアルバムを作りました。このうち何枚かをキャンディーさんに送った、って言ってたから、たぶんこの号に写真が載ってるはずです(送るのが遅れかったそうで、56号に載りました)。彼女は7号サイズのスレンダーな体形でめちゃカッコいいのよ。

「すごーいこんなアートみたいな写真、誰に撮ってもらったの」って聞いたら、トークのお店の中でイチキュッパ(19,800円)のデジカメを1600モードにして、コピー紙をつないだシェードをライトにかけてセルフで撮りました、っていうお返事。

「最近のいい写真がなくて・・・」なんてグチをこぼすのはやめます。お気に入りの冬モードを今度里緒ちゃんのテクで撮ってみよう、っと。でも、いい写真が撮れないのはホントは被写体の質の問題、っていうことがわかっちゃったら、どうしましょう(笑)

 

*** 万里さん ***

 

万里さんから突然のメールをいただきました。彼女は神山町時代のトークのお店のスターで、里緒ちゃんのような超スレンダーな体形をすごくうらやましく思ったことをよく覚えています。

 

そのあと事情があって女性モードをやめ、東京に行かれたみたいで、音信が途絶えてたのだけど、最近女性モードのムシがまた復活して、ひまわりの『ふんわり』を見てメールをくださったらしいのね。

 

女は足腰が立たなくなるまでだから、それまではいつも旬(笑)。機会があったら、ぜひ大阪にもおいでくださいね。お目にかかれるのを楽しみにしています。

 

*** 今回の写真 ***

 

今回の写真は、このあいだトークのお店の引き出しを開けたら出てきた、中くらい昔のものです。1990年頃の写真かな。あの頃は中途半端な気持ちの女性モードで、お昼に外出することもありませんでした。

 

失われた10年と言ってもいいけれど、でも、今になってみれば、それはそれでよかったのかもしれない、懐かしく思い出される時代です。

 

(2002年1月20日)




1990年頃@トークのお店

INDEX

 

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