エッセイふんわり (16) 00Aug:舞妓さん体験@清水坂 | 容子のふんわり行きましょ

容子のふんわり行きましょ

もとトークばらの山下容子です。2000年から2015年まで『ふんわり行きましょ』というホームページを持っていました。

ふんわり行きましょ第16回(ひまわり46号、2000年8月)

舞妓さん体験のお話をするというお約束でした。

トークのお店の15年来のお客さま、Sさんはまもなく80歳になる男性で(でも10歳くらいは若く見えます)、歌舞伎の女形の大ファン。着物(和服)をたくさん集めておられますけど、ご自分が女性モードになる気は全然ないみたいで、トークのお店の女の子たちに着物を着せるのが楽しみという方です。

私もそのおこぼれにあずかっていて、15年くらい前に1度、そして去年の秋と今年の春先に着物を着せていただきました(*1)。そのあと、浴衣も着せていただきました(*2)

着物って思ったよりずっと肌触りがいいし、色や模様はきれいだし、着るのに時間はかかるけど、シャキっとした気持ちになります。振袖を着たこともあって、その時なんか、ほとんど時代劇のお姫さま気分(笑)

私は1955年生まれですけど、小さい頃にはもう着物の人はほとんど見かけませんでした。私のおかあさんも着物は持ってるけど、ほとんど着たのを見たことがなくて・・・、だから、ずっと女性になりたかったけれど、着物を着てみたい、っていう気持ちは正直ありませんでした。Sさんがおられなかったら、一生着る機会はなかったでしょうね。ラッキーだし、本当にありがたいと思っています。

 

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00年4月@舞妓さん変身のお店@清水坂

00年4月@京都清水寺

 

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さて、本題の舞妓さんのお話にもどらなくっちゃ・・・。今年の3月にSさんからお話がありました。桜の頃に舞妓さんになってみませんか、っていうお誘いです。トシもトシだし(笑)(*3)、今さら舞妓さんでもないし・・・、と尻込みしたんですけど、オバさんも多いよ、って言われてつい好奇心に負けちゃった、というのが真相。

想いでの古都きよみずというお店は京都清水寺の茶碗坂のつきあたりのすぐ手前右手にあります。おもて向きは喫茶店で、その奥の部屋で変身できる、というしかけ。奥の部屋に案内してもらったら、そこではもう4人の女性が順番待ち。私より少し年配の人たちばかりで、あっ、ホントだ(笑)

女性モードだったせいか、メークさんは彼女たちにとくになにもことわることなく、「服脱いでこれに着替えて!」。ポンと白の肌襦袢をわたされて、着替えて時間待ち。男性モードだったらもう少し気をつかって、違った展開になるんでしょうね。

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舞妓さんメークの時に鬢付け油と水おしろいと絵の具のような口紅と眉紅(眉墨ではありません)を使うことはわかったけど、テクニックの詳しいところまでは自分でもよくわかっていないので、説明できなくてごめんなさい。

4人の彼女たちのしたくが終わった頃にSさんが許可をもらって入ってきて、メークさんとテクニックの話をしてたけど、やっぱり一度、歌舞伎のメークの本かなにかをきちんと読まないと、ちょっとついていけません。

着物の色は鮮やかな青紫、帯は赤で、だらりの帯は緑です。着付けをしている写真の右手後ろの人は4人の女性のひとりです(1枚目)。舞妓さんメークをすると本人かどうかわからなくなっちゃうので、目線を入れなくてもいいかなと思って、そのままにしときますね。

メークと着付けは待ち時間も入れて1時間あまり。そんなに時間はかかりません。そして、ウソーっ・・・(笑)。こっぽりをはいて、舞妓さんハンドバッグ(お道具巾着)を持って、清水寺までお散歩。

今年は桜の頃の天候が不順で、舞妓さん体験の13日はふだんより遅れて、ちょうど桜が満開でした。平日だけど、季節もお天気もよくて、清水さんはたくさんの人。でも、4人の彼女たちも出かけて行ったことだし・・・

この旅の恥のかき捨ては、思ってもみなかったことですけど、国際親善にすごーく役立ってるみたいです(笑)。外国からの観光客は、にわか舞妓さんであろうと、オバさんであろうと、おかまいなしに大喜び、・・・なのです。

にこにこしてカメラを向けてくる人、写してもいいですか(英語でした)とたずねて横に並んでかわりばんこに撮る人・・・。だんだんと私の気持ちもほぐれてきて、あとのほうではにっこりと微笑む余裕もでてきました。映画のロケの時なんかのスターってこんな気分なの?

国に帰って(二重の意味で)(笑)ニセものの舞妓さんの写真を見ながら、どんな話がはずんでるんでしょうね。

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「想いでの古都きよみず」の舞妓さん体験は男性もOKです(トラブルがあるといけないので、Sさんが事前に確認されました)。お店のひとのお話だと、秋田県から毎年2回来られる男性の方もいらっしゃるそうです。

お値段に男女差別はなく(笑)、写真込み1万円で、思ったほど高くありません。住所は××××、電話は075-***-****(*4)。ひまわりに紹介します、とことわってはいませんけど、あとで怒られることもないでしょう(笑)

お店の人のお話をもうひとつ。京都には舞妓さんに変身できるお店がなんと43軒もあるんだそうです。あとから旅行社で偶然みつけたパンフレットに、京都河原町の石長旅館(電話075-222-1101、男性OK、人力車OK)というのもありました(*5)

まもなく秋。素敵な季節の京都で旅の恥のかき捨て・・・。悪くないかも・・・

(2000年7月20日)

 

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(*1) 21年8月と22年4月に記事にしました(↓)

(*2) まだ記事にしていません。

(*3) この舞妓さん体験は00年4月です。私は1955年7月生まれで、この時44歳の(ぎりぎり)アラフォー、3か月経てばアラフィフという立派なオバさんでした。じつはこの舞妓さん体験のことは、21年4月に手持ちの写真を全部(6枚)使って記事にしています(↓)

(*4) お店を止めたみたいです。

(*5) 石長さんの今の舞妓変身プランは当時のものと違うかもしれません(↓)

 

***** 21年8月 & 22年4月の記事 *****

 

 

 

***** 舞妓体験(21年4月の記事) *****

 

 

***** 舞妓変身@石長旅館 *****

 

 

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