フーテンの横チン -336ページ目

逆さ富士


フーテンの横チン

 2010・5・18~山梨・富士河口湖町~

 山の後方から太陽が姿を見せ始めた午前5時13分、もうひとつの富士山が河口湖の水面上に現れた。陽光を浴び、ほんの少しだけ赤くなった富士がふたつの状態になる。いわゆる「逆さ富士」だ。CМでおなじみの皇潤で見られるようなシーンが見たくて、2日連続で名所「産屋ケ崎」に通った。前日17日にも逆さ富士を見ることができたのだが、早朝は水面上に霧があったため、完全に夜が明けた午前7時に青空の中で確認できた。2日目は午前4時からスタンバイ。風も霧もなく、良好の状態かと期待したが、時間が経つにつれて、波が揺れ始めた。まあ、完全な状態ではなかったが、見られたのでよかったかな。ベストコンディションは風も波もなく、空気が澄んだ状況だという。そうなれば、湖面がまさに鏡の状態になり、くっきりとした「逆さ富士」になるという。季節でいえば、寒くなった秋口か冬か。ベストショットを撮ろうと思うなら、何度も何度も通うしかない。海の中でも同様なのだが、富士山に対しての欲望がますます膨らみ始めたのは言うまでもない。


富士と芝桜


フーテンの横チン

 2010・5・17~山梨・富士河口湖~

 思わず息をのんだ。この旅、最大の目的は芝桜を観ることだった。ネットで初めて写真を見て“ひと目ぼれ”したのだ。車を飛ばして本栖湖周辺で開催中の「富士芝桜まつり」へ。実際に目にした途端「すごい!!」と叫んだ。ピンク、紫、白など計5種類の芝桜約70万株が広大な敷地に、コントラスト十分な配置で植えられていた。遠くでは、デッカイ富士山が貫録十分に見下ろしている。通常のさくらとは違って、茎の高さが低く、花壇のように腰を下ろして鑑賞した。寒さのために開花が遅れ、残念ながら7分咲き。一面カラフルとはいかなかったが、十分に楽しめた。
フーテンの横チン

 そして、ミラクルが起きた。逆光で撮影が難しい午前中には富士頂上周辺に多くあった雲が午後1時前に消え、青空が広がったのだ。過去に何度も足を運んでいるというカメラマンは「こんなにきれいな富士山を午後に見られるなんて、めったにないよ」と教えてくれた。なんというめぐりあわせだろうか。来てよかった、よかった。あとは「もうひとつの富士山」を見るだけだ。

FUJIYAMA


フーテンの横チン

 2010・5・16~山梨・富士河口湖町~

 間近で見て、初めて実感できる。「やっぱり日本一だ!!」。やってきました。我らが日本人の誇り・富士山が見渡せる河口湖だ。写真集などで見て、ずっと訪れたかった場所。人生約36年も生きてきて、いままで見たのは新幹線の中からの富士だけで、恥ずかしながら目の前で見たのは初めてだった。トロッコバスに揺られて、まずは大石公園へ。青空が広がり、空気も澄んでいる。だが、風もあって雲も多い。拙者と同じカメラマンがズラッと並んでいたが「なかなか、雲が消えんねえ…」と、隣のおじさんがぼやいていた。まあ、パーフェクトの状況ではなかったものの、残雪の頂ははっきりと確認できた。アルメニアの花とのコントラストもいい。

フーテンの横チン

 湖畔をしばらく散歩していると、遅咲きのさくらも発見。休日とあって観光客も多かったが、デッカイ富士に見守られた河口湖は都会のけん騒と比べれば、静かそのもの。フランスからやってきたカップルは「フジヤマは美しいですねえ」とウットリしていた。うんうん、そうですねえ。日本に生まれてよかった~。