咲葉良が輝いた日~③卒業コンサート・アイドルとして最後の時間~
2015・12・26~愛媛・砥部町~
花束を全員から受け取る終わると同時に、正規メンバーがいっせいに歌い始めた。「卒業」。愛ちゃんから1人ひとり、咲葉良に声をかけていった。みんな、目に涙を浮かべ、そして自分の立ち位置に戻る。咲葉良はうなずきながら、もらった言葉を噛みしめていた。
最後はリーダー・きよら。それまでずっと、こらえていたけど、やっぱり我慢できなかったみたい。大粒の涙を流し、咲葉良の左肩で泣き崩れた。誰よりも愛の葉ガールズを愛する2人。いっしょにメンバーを引っ張ってきた咲葉良の卒業を一番悲しんでいるのは、きよらだろうな…。
研修生の愛美ちゃんや萌景も入り、アンコール前最後は「アグリズム」。農業アイドルを前面に出した歌。あんなに強いSACKYが下を向いて、涙を隠している。咲葉良と一番、ケンカをしたらしい。よきライバルであり、よき仲間。きよらに負けないくらい、つらいのかもな…。
いつもなら、この曲のセンター・美紀ちゃんが「お野菜ビーム」をする場面だが、この日は特別バージョン。咲葉良の大好きな動物・うさぎにちなんだ「うさビーム」だ。しっかり、ここまで届いたよ。
ひと通り、全曲が終わり、幕が下りる。間を置くことなく、アンコールが会場に響き渡った。その声援に応えるように、咲葉良が登場。イメージカラーの黄色を全面にちりばめた、きらびやかな衣装を身にまとっていた。
まだ、曲名はないけど、咲葉良自身が作詞。過去の自分に問いかける思いと、ファンへのメッセージを詰め込んだそうだ。「ずっとずっと君に伝えたかったこと やっと素直になれたよ きっときっと 待っていて 輝いてるわたし さあGo! 今すぐ大地を駆けるよ」。ストレートで、咲葉良らしさが表現された、いい曲だった。
感動していると、全メンバーが再び登場。「君☆好き」だ。みんなが黄色の衣装を身に着けていた。つなぎを着た美紀ちゃん、黄色のパニエをつけたSACKY、うさぎの耳のような黄色い飾りをつけた理梨花…。まさに、咲葉良一色だった。
最後の、ファンのほうに両の手のひらで指差す振りつけ。咲葉良は笑顔全開だった。やりきった…。そんな思いがこもった咲葉良スマイルだった。
約90分間にわたる全行程が終了した。咲葉良を真ん中に、メンバーはファンに一礼。そして、ファンは温かい拍手を送った。いつまでもやむことのない咲葉良コール。うれしそうに手を振りかえす咲葉良。まさに、会場が一体感に包まれていた。
コンサート後の物販。咲葉良とツーショットを撮った。この日は自分のカメラやスマホで咲葉良とツーショットを撮れた。自分は萌景推し。推しメン以外のメンバーとはツーショットを撮らないというポリシーがあるけど、この日だけは特別だ。
以前、萌景を入れてのスリーショットは撮ったことはあるけど、咲葉良と2人だけでは初めてだった。アイドル・田中咲葉良とは最初で最後のツーショット。無難にVサインだったけど、撮らかったら、絶対に後悔していた。なんか、ぎこちない表情になったけど、とてうれしかった。
咲葉良が輝いた日~②卒業コンサート・仲間との固いきずな~
2015・12・26~愛媛・砥部町~
「中島ストーリー」が終わると、両肩がフワフワの衣装を身にまとった未唯と愛ちゃんが登場した。そのステージの奥で、美紀ちゃんと理梨花に手伝われながら、咲葉良がつなぎを脱いでいた。そして、未唯、愛ちゃんと並ぶ。流れるメロディは「オレンジモンスター」。元祖・愛の葉eggすの登場だ。
すると、きよらや美紀ちゃんたち正規メンバー5人も新しい愛の葉eggすの衣装を着て登場。おお、すごい!初めて見る光景に興奮した。個人的に大好きな曲のひとつ。咲葉良が愛の葉eggすに「復活」。会場が一気にわき上がったのは言うまでもない。
そう言えば、この衣装を着た愛の葉eggすを生で見るのは初めてだ。新生・愛の葉eggすも好きだけど、このオリジナルの3人は特別だよね。2人の間で笑顔の咲葉良を見ているだけで、うれしくなった。
「Self Talk」。アイドル的ソングの多い愛の葉の曲のなかで、カッコよさが際立つ1曲だ。ステージ中央で、きよらと2人でする振りつけ。もう、この姿を見るのも最後か…。そう思うと、なんだかさみしさがこみ上げてきた。
スクリーンが下りてきて、なつかしい写真が映し出された。メンバーとのツーショット写真や、ファンとみんなでつくりあげた「えのはうす」での一場面も。楽しそうな光景が盛りだくさん。メンバーの仲のよさが伝わってきた。
中島みゆきの「時代」に乗ってのダンスの後、制服の衣装の咲葉良がメンバーみんなでつくったトンネルをぐぐって登場。1人ひとりに1輪の花を渡しながら通過すると、ソロで歌い始めた。
カバー曲の「木綿のハンカチーフ」だった。かわいくて、やさしい咲葉良の歌声が会場に響きわたる。時おり浮かぶ笑顔。とっても楽しそうだった。
スポットライトで浮かび上がる咲葉良。そして、咲葉良のイメージカラーの黄色のサイリウムが揺れた。ステージから見えるのは、どんな景色だろう?客席後方から写真を撮りながら、そんなことを考えていた。
しっとりとした余韻のなか、咲葉良からの手紙。メンバー、ファンのみんなに感謝の気持ちを口にした後、メンバー1人ひとりにメッセージを贈り始めた。時おり、ジョークを交え、笑わせながら言葉をつむいだ。
その一つひとつに、咲葉良のメンバーに対する愛がたくさん詰まっていた。笑顔、そして涙。メッセージをもらったメンバーの表情はいろいろ。聞いているだけで、目がしらが熱くなった。
そして、ステージ上での花束贈呈の時間がもうけられた。咲葉良推しのファンはもちろん、小さな子どもまで。彼女がどれだけ、みんなに愛され、応援されていたかが分かる時間だった。笑顔で花束を受け取る咲葉良は、とても幸せそうだった。
咲葉良が輝いた日~①卒業コンサート・なつかしの顔~
2015・12・26~愛媛・砥部町~
いい時間だった。愛の葉ガールズのサブリーダー・田中咲葉良の卒業コンサートが砥部町文化会館であった。愛の葉の立ち上げ当時から所属し、象徴的メンバーの旅立ちの日。3年間の集大成を見届けようと、多くのファンが駆けつけた。たくさんの元気をくれた咲葉良の晴れ舞台を、しっかりと写真に収めたい。そう意気込んで会場に入った。
午後6時半。オレンジ色の愛の葉ハッピをつけたメンバーが次々と登場すると、みかんカゴ?を持った咲葉良がきよらともに姿を見せた。いつも以上にはじける咲葉良スマイル。「いつか、大きな会場でライブをしたい」。そんな彼女の夢がかなったんだから、当然だよね。
愛の葉の代表曲「虹色マジック」からスタート。やっぱり、この曲はイントロを聴いただけで盛り上がる。メンバーはもちろん、ファンのボルテージを一気に上げるにはうってつけの曲だ。シャッターを切る指にも力が入った。
咲葉良ときよらが3年前の新聞を見ながらデビュー当時のことを振り返っていると、荷台に乗った大きな箱を押しながら登場するピンク色のつなぎの女性が…。なんと、同じ1期生のあやのんだった。その箱には「あいパック」の文字が書かれてあった。
会場がわき上がる。「咲葉良、開けてみて」。あやのんに促された咲葉良は、ゆっくりと箱の近くへ。ワクワクドキドキしながら開け始めた。すると…。
ジャジャーン!箱から飛び出したのは、同じく1期生のさおりんだった。もちろん、何も聞かされていなかった咲葉良はびっくり。そして、感激。目には、大粒の涙が浮かんでいた。
いきなりのサプライズ。そして、久しぶりの再会。咲葉良はめちゃくちゃ喜んでいた。みんなでTRFの「BOY MEETS GIRL」。2人の肩を抱き、そして見つめ合い、楽しそうに歌っていた。
デビュー当時から愛の葉を見てきたファンにとっても、喜びは大きかったに違いない。自分は2人を初めて見たけど、うれしそうに踊り、歌っている4人を見ているだけで、なんだかほっこりした気分になった。
そして「中島ストーリー」が流れ始める。イントロに乗って、定期的に活動している「なかじま元気村」で親交を深めた子どもたちがSACKYたちといっしょに登場し、いっしょに歌った。青い海と他島美の美しい景色が、自然と目の前に広がった。





























