春の足音
2011・2・4~大阪・大阪市~
耳をすませば、春の足音がかすかに聞こえた気がした。最高気温13度となったポカポカ陽気の立春、大阪城公園内にある梅林に立ち寄った。約900本ある梅は、まだまだつぼみも膨らんでいない木々ばかりだが、ところどころで早咲きの梅が花開いていた。6~7分咲きの八重野梅。なんとなくサクラに似ていて、とてもきれいだ。後方に見える大阪城に負けない存在感を醸し出していた。あと数週間もすれば、満開の梅林になるんだろう。本格的な春の訪れは、これからが本番。例年の約10倍ともいわれるスギ花粉に恐怖心を膨らませつつも、駆け足でやってくる梅、そしてサクラで彩られる景色の登場を楽しみにしている自分がいる。
あこがれの汽笛
2011・1・30~滋賀・米原市~
幼いころ、地元の公園に展示されていた蒸気機関車をよく見にいった。弟といっしょに眺めながら、オカンに聞いた。「この機関車、走らんの?」。「そうなんよ、昔は走っとったけどねえ。いまは走らんのよ」との答え。だから「SL=もう走らない乗り物」という考えがしばらく定着していた。でも、日本各地から「期間限定で復活」というようなニュースを聴くと「いつか、走っている姿を見たいな」という思いを抱くようになった。そして、やっと思いがかなった。雪景色の田園の中を突き抜ける線路の遠く向こうから、汽笛が聴こえる。映像でしか聞いたことのなかった音に、胸がゾクゾクした。数分後。目の前に、黒煙を吐きだしながらゆっくりと走る蒸気機関車が登場した。この日から、JR西日本の北陸本線で、恒例の臨時列車・SLびわこ号が運行を開始した。白銀の世界の中でも、やっぱり黒色の蒸気機関車は存在感抜群。いくら年を重ねても、SLはあこがれの乗り物だ!!実際に自分の目で見て、汽笛を聴いて、あらためて実感した。



