あこがれの汽笛 | フーテンの横チン

あこがれの汽笛


フーテンの横チン

 2011・1・30~滋賀・米原市~

 幼いころ、地元の公園に展示されていた蒸気機関車をよく見にいった。弟といっしょに眺めながら、オカンに聞いた。「この機関車、走らんの?」。「そうなんよ、昔は走っとったけどねえ。いまは走らんのよ」との答え。だから「SL=もう走らない乗り物」という考えがしばらく定着していた。でも、日本各地から「期間限定で復活」というようなニュースを聴くと「いつか、走っている姿を見たいな」という思いを抱くようになった。そして、やっと思いがかなった。雪景色の田園の中を突き抜ける線路の遠く向こうから、汽笛が聴こえる。映像でしか聞いたことのなかった音に、胸がゾクゾクした。数分後。目の前に、黒煙を吐きだしながらゆっくりと走る蒸気機関車が登場した。この日から、JR西日本の北陸本線で、恒例の臨時列車・SLびわこ号が運行を開始した。白銀の世界の中でも、やっぱり黒色の蒸気機関車は存在感抜群。いくら年を重ねても、SLはあこがれの乗り物だ!!実際に自分の目で見て、汽笛を聴いて、あらためて実感した。


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