フーテンの横チン -290ページ目

いまさら気づいたプチエコ

2013・10・12~愛媛・松山市~
 ひげを剃っている時「ああ、そうか」と納得した。不惑がもうすぐやってくるという歳になって、簡単にできる「小さなエコ」の方法に気づいた。体が泡まみれ状態の、真っ裸で見つけた新発見だった。
 あと少しで日付が変わろうとしていた。体を洗った後、ひげを剃ろうとシェービングフォームをつけた。いつものローテーションなら、髪を洗った後にひげを剃るのだが、ふと鏡を見ると、頭に泡がついていない。シャンプーを取ろうと思ったが、同時に小さな節約ができることも分かった。
 体を洗う順番は人それぞれだろう。僕の場合、首→右腕→左腕→胸→股下→右足→左足→背中→足裏→尻。いつもなら、ここで一度、シャワーで流した後、髪を洗うのだが、この日は流さないまま、ひげ剃りへ。剃り終わってから、髪を洗い、そしてシャワーした。このローテーションなら、1度で一気に洗い流せるのだ。要するに、プチエコ。水をほぼ半分、節約できる。
 ここ数年は温暖化の影響からか、例年通りの四季が見られず、10月に入っても気温30度を超える異常気象。今年も場所によって雨量が極端に違うという現象も起きた。だからこそ、たった1人の力ではどうにならないけれど、小さなことでもいいからエコになることをしよう。そんな大それたことを歯磨きしながら思った、真夜中の風呂場だった。

松山のだんじり


フーテンの横チン


2013・10・7~愛媛・松山市~

 わがふるさとにも、だんじりに劣らぬ闘いがあった!松山秋祭りの大神輿総練(そうねり)が各地で開催された。各地区ごとに勇姿が集結し、それぞれのみこしを担いで市内各地を練り歩いた。職場近くでは、古町地区の「八角会」のメンバー約200人がお揃いの黒ハッピを着て、金色の八角屋根が特徴のみこし「八角さん」を肩にワッショイワッショイ。観に来た家族連れが手拍子を打って祭りを盛り上げた。


フーテンの横チン
 ご祝儀をもらったり、お神酒をかけてもらった店舗や家の玄関前では「差すぞー」の掛け声とともに、みこしを突っ込ませた。八角会関係者は「お店だったら商売繁盛。民家の方だったら家内安全を願って、みこしを担いでいます。みなさんが喜んでくれているので、僕たちもやりがいがありますよ」と満面の笑みだった。
フーテンの横チン

 やっぱり、クライマックスは「鉢合わせ」だ。萱町や清水町などの勇姿で結成する四角会が担ぐみこし「四角さん」を交差点で見つけると、自然にヒートアップ。さあ「けんか」の始まりだ。「行くぞー!!」の掛け声とともに、互いのみこしをぶつけ合った。数年前、大阪・岸和田市で有名な「だんじり祭り」を観戦したことがある。担ぐみこしの大きさが違うので比較はできないが、その迫力は十分に伝わってきた。実際に、みこしの上に乗ると、興奮度はさらに増すんだろうな。


人生初めての経験

2013・10・4~愛媛某所~

 不惑を目前にして初めての経験をした。とは言っても、最悪な経験のほうだ。このブログを書いているいまでも、はらわたが煮えくり返りそうなくらい。食べものが絡んでいるから、余計にムカムカしている。
 おなかを空かせた会社帰り。「何、食おっかな」と考えながら自転車をこいでいて、ずっと気になっていた看板をふと思い出した。長崎生まれの料理。久しく食べていなかったこともあり、すぐに晩飯は決まった。
 いま思い起こせば、嫌な予感はしていた。出入り口ですれ違った、食事を済ませたばかりの男性2人が不満そうな顔をしていたのだ。その時は何とも思わなかったが、店に入った瞬間、その理由はすぐに分かった。僕以外に、客はゼロ。仏塔面の主人は僕の顔をチラ見。「いらっしゃい」のひと言もなく、黙って水の入ったコップを置いた。
 正直、店内はきれいではない。そんなことはどうでもいい。内装がきれいでも、料理がおいしくない店はどこにでもある。もちろん、反対のパターンだって少なくない。後者であることを期待して料理を待っていたが5分後、見事に裏切られた。
 主人は「はい」と、もう少しで落ちそうなくらい、机の端に料理を置いていった。それも、料理の入った器でコップを前に押しながら、だ。文句を言おうと思ったが、やめた。大人げないと思ったからだ。怒りを収めて料理を口にしたものの、すぐにがっかり。「まずい…」。心の中でつぶやいた。正直言って、食えたもんじゃなかった。
 食べものを残すのは僕の主義じゃない。とりあえず全部、平らげた。勘定を済ませようとレジの前に行くと、イスに腰掛けていた主人がめんどうくさそうに立ち上がった。おつりを渡すと、何か用事があったのか、すぐに店の中に引っ込んだ。「ありがとうございました」も言わずに、だ。客商売で一番大事なことをしない…。怒りを通り越して文句を言うのも嫌になり、20分前に出ていった男性客2人と同じような表情を浮かべて店を出た。
 常連客になりたいと思わせてくれる店の条件は何だろうか。人それぞれだろうが、僕の中では①料理のおいしさ②店の雰囲気③店員の愛想の良さ、の3点。その中で、一番重要視するのは③だ。たとえ、料理のうまさが並以下でも、また店が古くても、店員が気持ちのいいあいさつをしてくれたり、笑顔を見せてくれれば「また来よう」と思う。上記の3点の割合は3:2:5。旅行先の料理店でも、③を重視して通っている店はいくつもある。
 はっきり言って、きょう入った店は3つとも当てはまらない。評価0点の「二度と行きたくない店」だ。スマイル無料のファストフード店のほうが何倍も上だ。会社を出る前は「きょうは家で飯をつくる気分じゃない」と思って外食したのに、店を出た時「自炊すればよかった。無駄遣いをした…」と後悔した。
 バイきんぐが絶叫する気持ちが、よ~く分かった。「なんて日だ!!!」