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日々新面目あるへし

ブログを続ける指針に、会津八一の書「学規」に学びたい。
 一、この生を深く愛すへし
 一、かえりみて己を知るへし
 一、学藝を以って性を養うへし
 一、日々新面目あるへし

2023/12/30

 今年も自分の自由さで、考えたいことを考えた一年であった。

一つに<人間らしさ&自分らしさ>について考えたことがある。

人間らしく自分らしく生きたい思いがあったのだろうか。

 

 開高健の著書に「人生は眠と食と交わるに尽きる」という寸言がある。交わるを人間関係の意と受けとめたがこの一言に人間らしさと自分らしさを考えさせられた。

 

 自分らしさは遺伝子の働きに依る、そして遺伝子のON/OFFは心の持ち方による行動に関わっていると学んだ。だが自分の行動は無意識で心の持ち方を以て行動したことが無い。

 

 それが自分らしさなのか、自分の無意識の行動は遺伝子の働きそのものか考えさせられる。そんな思いに遺伝子の働きを重んじるには何も考えない行動にあると思えてならない。

 

 心とは意識である、自分はその心を外して生きてきたと思えてならない。人間の基本は他の動物と同様に無意識に動かなくては生きて行けない、そこに無意識の行動を重んじている気がする。

2023/12/29

 いつ頃から人生すべて<必然>と受けとめる観方を覚えたのであろう、この82歳を過ごした年かもしれない。「今自分はこうなるようになっていて、今こうなることを経験することが出来る」頭で分かっていたことを身体が教えてくれた年である。

 

 若い頃に出会った「色即是空 空即是色 受想行識 亦復如是」の

<空>を<必然現象>と単純に受けとめている。理由を思うなら<遺伝子の働き>に強く惹かれた気がする。世界の動きを見渡すとロシアやイスラエルが戦争を始めた原因も然りと。

 

 人間は人類という動物の一環に他ならない、他の動物と同様に遺伝子の働きで必然的に生まれ、必然的に老い、必然的に病み、必然的に死する。故にすべて必然の流れにある現象と受けとめている、今年はそんなことをつよく感じた年であった気がする。

 

 

2023/12/28

 今年は例年になく幾つかの話題があった。2月末に妻が逝き、3月に孫たちの成長、4月に高校時代の級友たちと出合い、そして自身には老年期の自覚が顕著になってきた年である。諸行無常

を実感した年と云える。

 

 妻とは昭和40年に結婚して58年になる90歳で逝った。7年前に大腿骨の骨折で家事が出来なくなり週3回ディサービスに通っていた。そこで脳梗塞で倒れ1週間の昏睡状態で逝った。愉快な話題の多い妻でそんな出来事を小冊子に残そうと綴っている。

 

 3月に娘の長男の大学卒業式に家族で出席、金沢へ出かけた。今年の4月から希望の企業に就職して東京の寮住まいでこの正月に帰省する。娘の次男も希望の企業に就職が決まり来春は家族で九州の大学卒業式に出席するのを楽しみにしている。

 

 4月には縁があって高校3年のクラスメート6人の懇親会に出席した。卒業後63年になると顔も名前も完全に忘れている、もっとも自分は剣道部で黙々と過ごした3年間であった、83歳の同級生の正月の新年会を楽しみにしている。

 

 昨年までは老年をまったく意識していなかった。だが82歳になってようやく身体第一と自覚している身体自体が老年の身体機能の低下を伝えて来る。自然現象の必然性を苦笑いしているが今後の自分を考える気持はまったくない。

 

 

 

 

2023/12/27

 人間は心と体と魂で成り立っている、そんな観方もあるがそれより人間は他の動物と変らず食べたもので成り立っている観方の方が分かり易い。

 

 健康第一という勧め方も、身体第一という勧め方が分り易い。身体のエネルギー源である<食>の健全さが優性遺伝子ONに、悪性遺伝子OFFにつながる気がする。

 

 人間は健全な<食>を以て社会的に精神的にも対応してゆく。重要な事は<食>こそが歩くという運動につながっている。人間は動物と変らず歩かなければ歩けなくなる場合もある。

 

 ところが食生活の誤りやスポーツ障害、疾病関係や運動不足、老化現象、その他諸事情によって歩く事が出来ない人達もいる。歩くことと同様の運動量を工夫出来るだろうか考えさせられる。

  

 

 

2023/12/26 

 「今自分はこうなるようになっていて、こうなる事を経験することが出来る」山本周五郎「ながい坂」で出会いの言葉に宗教観のようだが合理的な必然性を覚える。

 

 これ迄の人生も意識して生きてきたようで実際は無意識の力で過ごしてきた。自論の人生は自分が選んだようで人生の方が必然的に自分を選んでた思いがある。

 

 老いて生老病死という必然性に気付くと偶然と思えた事も必然の範囲内と思える。自分史にその必然の出会いを眺めると、ふとこんな思いを詠みたくなる。

 

 〇 老いてこそ 過ぎ行く日々の 貴さよ

                      切に生きたし 必然の日々 

 

2023/12/25

 七十代の頃は身体の老化を特に感じなかった。八十代に入ってふと気づいた、徐々に身体の機能低下を身体自体が伝えてくる。最初に起床時の腰痛が気になったが身体を動かすと治っている、これが老化の兆候と思った。

 

 ところが毎朝正座で新聞を読む習慣があるがこの12月に入ってから左膝に強い痛みを感じた。整形外科の診断で膝骨が少し神経に触れている、取敢えずヒアルロン酸注射の治療をうけている。

 

 ウォーキングには支障がないので原因を聞くと、よく分からないが老化傾向があると言われた。そうかもしれない多分に老化が病気と関わっている気がする。

 

 老化現象は病気ではないので治療方法は無い、だが身体機能が低下すると病気を誘発しやすい。老化も病気に関わっている面があるように思える。仏法の生老病死や薬師如来の観方をあらためて考えさせられる。

 

 必然的に生まれて生きて行く、必然的に老いて行く、必然的に病んで必然的に死にゆく。病むことも人生の通るべき在り方のように思える。かように来たるべき老化現象を自覚するのも人生の途上であろうか。

 

 

 

 

 

2023/12/24

 高校時代の剣道部の部活をふと思い出す、3年生のK先輩が部室にこんな標語を筆文字で大きく掲げていた。彼は対外試合でいつも上段の構えで奇声を発する個性的な方であった。

     陽気発処 金石亦透 精神一到 何事不成

 

 陽気を以て精神を集中して取組めば何事も出来ない事はない、K先輩らしい標語だがこの<陽気と精神>も遺伝子の働きに関わっている思いを受ける、つまり<元気さと真剣さ>であろう。

 

 元気とは人間誰しも元々持っている明るい気力であり、精神は真剣さのある行動である。思えばこの部活では何も考える事もなく決まった稽古に黙々と取組んでいた。

 

 対外試合で負けても淡々としていた。自分も勝敗を思わず対外試合でよく負けたが、某対外試合で身体が勝手に動いたのか痛快なメンを決めたこともあった。そんな日々を懐かしく思いだす。

 

 

2023/12/23

 「健康第一のすすめ」という観方がある、自分の流儀ではそれを簡明に<身体第一のすすめ>と受けとめたい。それが身体自体の優れた在り方につながっている。

 

 人間は他の動物と変らず遺伝子の働きで必然的に生れて存在している。生涯のすべてを必然的に過ごし、必然的に病み、必然的に生滅してゆく存在である。

 

 ソクラテスは人生で最も大切な事は、それを考えること自体にあると説いたと聞く。それを素直に何よりも<身体第一>にあると考えたい、以下その理由が三つある。

 

 一、身体は食べ物で成立っている、正常な身体は食にある。

 一、正常な身体自体が生存面と生活面を成り立たせている。

 一、どんな遺伝子が働くか、心の持ち方による行動にある。

2023/12/22

 戦争についていつも思う事がある。国内の戦乱はどの国家とも一段落して治安維持に警察組織がある。ところが国家間には国内にあるような国際警察組織が無い。現実にロシアやイスラエルが戦争を起しているが止めさせる組織が無い。

 

 日本国憲法 第九条は国際紛争を解決する目的として陸海空軍その他の戦力はこれを保持しないと制定している。現在ではこの憲法を拡大解釈して自衛隊という軍隊となっている。国家関係の信頼関係が無いからであろう。

 

 人類は他の動物と同様に民族の領土を国家という生存枠を維持しているだけで戦争を起さない真剣な方策を見い出していない。つまりは自論の悪性遺伝子の働きと思えてならない。どうすれば戦争を無くすことが出来るだろう。

 

 戦争を無くす力を有する人類連合を念願する声がある。これを不可能な理想として真剣に取組む組織が働いていない。人類から<戦争を無くすことは理想ではなく必須>としてどの国家が発動できるか、それは被爆国を経験した唯一の国、日本でありたい。

2023/12/21

 女優の岩下志麻さんの講演会をTVで見た。若い俳優の人達が熱心に聴いていた。講演後に個性の取組について質問について「個性は結果論です」の説明が印象に残っている。

 

 個性は誰しも保持している無意識の遺伝子の働きの結果で表われる。<心の持ち方による行動>によって個性の遺伝子がONされるかOFFされるかその結果論にある。

 

 岩下さんは役に成切る為には自分を白紙にして外側から入る。現場を知る事を優先して弁護士役なら裁判所法廷や弁護士事務所の人に、盲目の人の役なら盲目の人に会いに行くと。

 

 現在を顧ると多くの人達の優性良性の遺伝子はOFFされ従順の遺伝子がONされている状態であろう。そんな状態では悪性劣性の遺伝子がONされ犯罪や戦争につながる気がしてならない。