今日、Yahooニュースに出ていた記事です。
記事の内容そのものに異論はないです。
倒産件数の 「18件」 は少ないように見えますが
個人事業の廃業は倒産ではないのでカウントて
いないでしょうし、
税理士法人で言えば、内部崩壊で個人事業に
戻るケースもあります。近年、私の周辺だけで
2件ありました。
倒産ではなくても 「経営維持ができない」 士業は
増えていると思われます。
ただですね。
この記事についているヤフコメで、
・役所や税務署に行って聞けばできる。
・インターネットで調べればできる。
・AI で代替できる。
という内容が多いんですよね。これが一般の人の
感覚なのかもしれませんが
「そういう仕事もあれば、そうもいかない仕事もある」
ということなんですよね。
「そういう仕事」 については、今でもご依頼いただく
ことはありますが、些少な金額しか請求していません。
クライアント様に序列をつけるようなことはありません
が、「経営」 ということで言えば
「自分でやりますので先生にはもうご依頼しません」
と言われても大きな影響はありません。
経営に影響を与えるのは、むしろ
「クライアント自身ではできない高度な内容で、
AI などでも限界がある。むしろAI を使うことが
不安(間違いが許されないから)」
という部分ですね。
「人間(所員)に対する依存度が高い」 ことに
なりますが、その人員がやめてしまうと、途端に
所長が窮することになります。
その結果、
・十分な仕事ができず、クライアントの信用を失う。
・所長自ら、クライアントを手離そうとする。
といったことが起こります。
先述の 「内部崩壊した税理士法人」 はいずれも
このパターンです。
ちなみにこの2社、税理士法人内部での職員管理
などに、IT を積極的に使っていました。会計ソフトも、
freee や マネーフォワードのような 「自動化」 を
謳うものも積極的に使っていました。
IT や AI を意識し、将来の経営には備えていた
ようですが、肝心なところ(採用やモチベーションの
向上)がおろそかになり、経営自体が成り立たなく
なってしまいました。
士業の事務所って、それ自体が中小零細企業です。
中小零細企業は、「小さな独裁国家」 みたいに
なります。
中小零細企業で働くには、「トップとの関係性」が
すべてです。関係性が良くなければ、ブラック企業
になってしまいます。
特に士業事務所は、ブラック企業になりやすいです。
「トップは、過去に資格をとった」 「そのおかげで
みんな仕事ができる」 という、「トップが偉い根拠」
がありますのでね。
税理士業に関して言えば
40年ぐらい前、会計ソフトが普及してきたときにも
25年ぐらい前、税理士法人が法制化されたときも
10年ぐらい前、Freee みたいなソフトが出てきた
ときも、「これでもう将来はない」 みたいに言われて
きました。
現実は、税法が複雑化していることなどもあり、
必ずしもそうはなっていません。今はむしろ、
「人間の力」 が重要性を増しています。
100年ぐらいのトレンドで言えば、税理士業は
「斜陽」 と言えるのかもしれません。その過程での
「揺り戻し」 が今起きているだけかもしれません。
しかしその揺り戻しが、すぐ終わるとは限りません。
20年ぐらい続くかもしれませんよね。
付加価値の高い仕事は残ります。
それに応えられるようにするには何が必要か。
その答えは AI に対抗できるようにする
ではないと思っています。