
災害関連死って言葉、国は恥ずかしくないの?(その2)
ということで、もし私が防災担当大臣になったら、こんな
施策を強力に推し進めるだろうなぁというところを書いて
見たいと思う。
「防災」って、読んで字のごとく、災害を防ぐということ。
地割れ、倒壊など直接的な被害はさておき、その後の人災を
徹底的に減らす、無くす事だと思う。
起こってからアタフタと対応するんじゃなく、予防的に、
事前に準備し、災害を防ぐのが防災だと思う。
そのために必要なのが平時からの予算確保。
毎年、数十億程度からでよいから積み上げておくこと。
基金化しても良いし、余剰金組み入れも加え、貯えておく。
その他に、発災時に緊急予算を策定して、当座の必要資金を
用立てるべきだ。
防災担当大臣の最大の仕事であるべき。
次が組織化。
今は、被災県、市町村が中心で、他の県市は必要なら支援
するという消極的参画に過ぎない。
これでは被災県市の負担が重すぎて、負荷過剰になるのは
明らかだ。
対策に当たるべき職員だって被災してるんだからね。
各県ごとに、事前に支援県を指定しておくべきだ。
近隣数県~数10県を各県の人口に応じて設定しておく。
そして、その中に、幹事県も指定しておく。
幹事県の役割は被災県の負荷を減らすことで、被災県との
調整を一手に引き受け、各支援県に対して必要な支援を
割り振る役目を果たす。
47都道府県の各々がそれぞれの幹事県と複数の支援県で
結ばれた体制を作る。
もちろん、もっと大きな災害では幹事県が支援県を拡大し、
小さな災害なら、絞り込む権限を有する。
姉妹都市などの特別支援も幹事県経由で受け入れる。
各県では非常勤で良いから、首長直結の県市町村防災担当
部署を設置し、支援県との連絡が容易に出来る複数の連絡網を
構築しておくことが必須。
また、近隣県での発災と同時にこの部署の増員を図る。
これらの部署には災害備蓄を義務付け、事ある時には素早く
放出できる体制を作らせる。
自県の災害のみならず、支援県の災害に対して即応できる
ようにしておくわけだ。
事前に、災害の規模に応じた支援内容を策定しておくのも
この組織の仕事。
必要な職員数、災害即応住居の数、食糧、水、トイレの量、
医療等のキャパシティ、重症者の県外搬出の方法なども
事前に計画しておくべき。
また、平時における幹事県との業務交流を行ない、仕事の
内容をすり合わせておくことも有用。
防災だけでなく通常業務に関しても交流が役立つ。
陸海空の輸送経路の確保と有事の規制方法を決めておくこと。
能登地震の時は道路が寸断され、陸の孤島化してしまったが、
道路復旧までの、鉄道便、船便、ヘリ便、無人機便など、
事前準備してれば、翌日から稼働できたはずだ。
生きている道路に一般人が殺到して機能不全にならぬ対策も
事前に設定すべき。
丈夫な道路を災害指定道路と指定しておくのも良いかも
知れない。
さて、実際に災害が発生した時にどういう行動が必要か?
被災県は被災者の救出に専念するとともに、幹事県と調整し
あらかじめ策定した支援内容に照らして、当面必要な支援を
請求する。
幹事県は自県だけで賄えるか、支援県の助けが必要かを
判断し、必要に応じて巻き込むべき県を指定し、支援内容を
調整する。
広域災害に対しては防災庁も含めて、どこまで巻き込む
べきかを即断することが肝要。
発災直後は救援・医療チームの派遣を行ない、つづいて、
避難所の整備、支援物資の放出、焚き出し、トイレ、風呂
などの十分な数量の設置を近隣県の支援を得て早々に実施
する。
一方で、被害者救出、インフラ復旧、瓦礫撤去、道路整備、
交通網復旧など、自衛隊 国交省を巻き込んで推進する。
人手不足(救出、被害把握、作業指示、救援対応等々)を
幹事県と連携し、支援県の助けを借りて行う。
近隣支援県からの土木関連業者に対するインセンティブは
必須である。
往復の交通費、器機械の輸送費、人工費など、近隣の業者が
行って作業したいという程度の費用を出すべきだ。
今の臨時避難所の環境は劣悪の極みで、これでは合宿に慣れ
ている運動部員でもなきゃ、生き残れないな。
体育館での雑魚寝なんていう非人道的なやり方を善しと
してはならない。
例えば、平時から、各県で災害住宅を準備しておくべきだ。
20~40ftコンテナを改造し、ソーラー発蓄電、エアコン
完備、1~2LDK程度のものを、人口に応じて100~
数100戸/県を保有しておくべき。
隣県にはトレーラハウスでも良いな。
有事には、それを被災県が指定する場所に、必要な数だけ、
ヘリや車で翌日には設置できるようにすべし。
併せて、給水車、トイレカーなども必要数量配置すべし。
風呂も野戦風呂タイプのものを必要な数だけ設置すべし。
あらかじめ準備しておけば、翌日には設置できるはずだ。
まずは弱者が優先して入居する。
幼老病者の居る家族も優先されるべき。
備蓄食、水、食材なども定期的に配布すべし。
重篤な傷病者は支援県が分担して移送・受入れするべき。
被災地の病院は機能不全に陥りやすいから、ヘリや緊急車両
にて、機能している近隣病院に移送する。
被災地が復旧するまでは、病院及び付帯する公営住宅などで
療養が継続できるようにすべし。
今の緊急避難場所は若者主体の避難所とする。
エアコンの設置率が30%程度というが、真夏や真冬の
過酷な時期に、エアコンの無い避難所なんて避難所とは
言えないだろう。
必要なら、電源車を配置してでもエアコンは完備すべし。
段ボールベッドも良いが、せめて空圧式簡易ベッド程度の
寝具は用意しておくべきだろう。
おカネは少し掛かるだろうけど、寝ないで復旧なんて
できる訳が無いんだから。
発災直後の1週間ほどは混乱の中にあろうけれど、状況が
よく分かった人達がそこそこいれば凌げる。
その後は、如何に早く復興に取り組むかである。
補強された市区町村職員は徹底的に被害状況を調べ、早々に
罹災証明書を発行すべし。
でないと、その後の活動が始まらない。
少々甘くなっても、国費解体するのか、再建補助するのか、
判定すべし。
判断できない、迷ってる人に対する相談も補強職員と共に
早々に行い、次の行動につなげるべし。
補強工事するにしても、再建するにしても、大きな物入りに
なるから、被災者に限っては無利子ローンを提供するべき。
当面おカネの工面が付かない人には、緊急災害住宅を安価に
払下げして、取り敢えずは、元の敷地の一角に移設する
などの方法もある。
建築土木業者の不足が深刻になるから、これも近隣県から
仕事に行きたくなるような条件を作ってインセンティブと
すべし。
あそこで仕事すればアブレないし儲かるとなれば、業者が
群がる。
供給者が増えれば価格は吊り上がらない。
もちろん、行政側の新しい都市計画があるのなら、その際に
それを具現化すべし。
発災してから考えるのでなく、平時に、あるべき街の形を
市民とともに深く考察しておかないと出来ないだろうけどね。
復興とは今まで通りに直すんではなく、より良い姿に作り
代えることだと思う。
少子高齢化時代にあるべき住みやすい街を平時から議論
しておくことが災いを福となす術だろう。
これまでの災害を見ていると、瓦礫撤去や解体が終わるのに
早くて数ヶ月、過疎地などでは1年経っても遅々として進ま
ないことも多い。
んなもん、体制を取ってれば、1ヶ月は掛かるまいに。
新しい街並みを作り、住家を完全に復興するまでには数年を
要するんだろうが、それでも、これまでのように、いつまで
経っても完全復旧しなかったり、人口が激減したりという
不都合は避けられるだろう。
何よりも、「災害関連死」などという恥ずかしい言葉が
無くなることを切に願う所である。
防災庁の今後の施策を見守りたいが、最悪なのは「カネは
出さず、口だけ出す」ことだ。
少なくとも、現場に出張って、あれこれ訳の分からん指示を
出す愚は絶対にやるなよな。
貴方のお仕事は予算を取ること、組織化すること、
インセンティブを与えることであって、仕事は被災地と
幹事県を中心とする支援県に任せ、速さを競わせること。
そのための障碍を排除することだけ。
出来るかな?