
ウクライナ情勢は?(39)__ウクライナの思惑は?
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、間もなく
4年半になろうとしている。
消耗戦の様相を呈しているが、この春以降はロシアの
攻勢が緩み、一方で、ウクライナによる反撃が少しずつ
勢いを増し始めている。
ウクライナは明らかに作戦を変更し、クリミア半島の
孤立化とロシアの燃料供給インフラの破壊に注力し
はじめている。
そして、それが少しずつ効果を出し始めている。
結果として、クリミアは北部の橋が破壊されウクライナ
南部との交通が途絶えているし、クリミア東部の、
ロシアと直接つながる橋も攻撃に晒されており、
ロシアのクリミアへの補給、クリミアから戦場への
補給が大きく滞っている状態。
また、ロシア内部の製油所や備蓄基地、輸送網への
攻撃はロシア国内の石油流通を大きく妨げており、
産油国なのに石油を輸入せねば国内需要を賄えない
状況に陥っている。
最近になって、ウクライナはロシア国内の一般貨物の
流通を妨げるための攻撃も追加し始め、ロシア国内の
インフレがますます昂進し始めている。
要するに、今まではウクライナとの戦争は一般市民に
とって遠い出来事だったのが、身近な不都合になりつつ
あって、厭戦気分が高まってき始めた。
一説には、ロシア人の死傷者が累計で140万人を超え、
国内に戦争の影が見えるようになってきている。
ウクライナは今後も長距離ドローンを主体とした、
ロシア国内の多くのインフラへの攻撃を継続するんだ
ろうが、これでもって何を求めようとしているのか?
有利な形での停戦へ持ち込みたいんだろうけど、
南東部4州のロシア占領地域をロシアが手放す可能性
は無いだろう。
それを求めれば、ロシアは否応なく核を用いざるを
得なくなるんだろう。
中立化さえも困難だと思える。
事ここに至っての和平案をどう形にしてゆくのか。
ロシアの顔も立て、ウクライナが納得ゆく答をどう
模索するのかが問われる段階に差し掛かっていると
思えるんだが。
これは両国間だけでは決して成立しないだろう。
米国をはじめ、NATOもコミットし、周辺諸国の
合意も得てはじめて何とか形にしてゆくしかあるまいが、
取り敢えずは、ウクライナが更なる優勢な立場を得る
ことが、その近道ということなのかな?
まだまだ予断を許さないウクライナ情勢だが、誰が
どのようにタオルを投げ込むのかが問われている。
一筋縄では行かぬ、非常に困難な和平への道筋と
言わざるを得ない。