悠釣亭のつぶやき -208ページ目

イチロー氏、殿堂入り

21日、米野球殿堂が2025年の殿堂入りメンバーを発表。
シアトル・マリナーズの球団会長付特別補佐兼インストラクターを
務めるイチロー氏(51)が日本人史上初の選出を果たした。

殿堂入りの資格は、MLBで10年以上、野球に携わったこと、
引退後5年以上が経過している事、大リーグで大きな功績を
残した選手などだそうだが、イチロー氏はMLBで19年間プレーし、
引退後ちょうど5年になる訳だ。

彼は今月16日に、日本でも殿堂入りを果たしている。
二重の栄誉であるが、それだけの事をした選手であることは確かだ。
MLBの殿堂入りメンバーの選定は候補者に対する野球関係記者
394人の投票によるとの事だが、彼に投票しなかった記者は、
394人中わずか1人で得票率は99.746%だったという。


彼の戦績は確かに目を瞠るものだった。
生涯打率3割1分1厘はメジャー歴代13位というが、3割を打つ
のは驚異的。
3089安打は歴代22位との事だが、その中での打率は1位だって。
日米通算では4367安打を記録している。

まずはMLB初年での華々しいデビューが衝撃的だった。
ア・リーグ最多安打(242本)、新人王、そし年間MVPを獲得、
MLB史上、現在に至るまで最初のシーズンでこの3タイトルを獲得
したのはイチロー唯一人である。
その上に、盗塁56回も記録している。

その後の活躍も目を瞠るもので、デビュー以来、10年連続で200本
安打を達成した。
これは他に例を見ないし、その中で、2度、年間最多安打数のトップ
2を達成した(2004年の262本と2002年の242本)。

メジャーデビューが遅かった(27歳)にもかかわらず、上記のような
快挙を成し遂げた点でも驚異的で、この年齢から3000本安打を
記録した人は居ない。


野手としての活躍も目を瞠る。
メジャー最初の10年連続でゴールデングラブ賞を受賞している。
これはメジャー史上に二人しかいない。

彼の守備範囲は一段と広く、イチローの方に飛ばすとアウトになる
確率が高いと恐れられ、背番号にちなんでエリア51という名前
まで出来たほど。

例のレーザービームと言われる外野からの返球に刺されたランナー
のいかに多かった事か。
普通なら悠々と走塁できるはずが、外野からの返球がランナーの
足元に正確に帰ってくるものだから、タッチアウトになってしまう。

足の速さも一流だった。
通算509盗塁の記録がそれを物語る。
成功率の高さも歴代高位で、81.3%という記録だった。
盗塁を敢行すれば8割以上が成功だったという事だ。
ランニングホーマーも何度かあったな。


上記のように、史上希に見る記録保持者ではあったが、しかし、
米国人のすべてが彼の野球を善しとしていた訳じゃなかったのも
確かだ。

ポテンヒットやバントで出塁し、盗塁し、次のヒットでホームを突く
野球は本来の野球じゃないと感じた米国人は少なからずいたと思う。
それが満票にならなかった理由かもしれないが、ルール内で、その
すべてを活用したってだけの事で責められるべきものじゃなかろう。


あえて、記録以外の事を上げるとすれば、彼のストイックなまでの
野球への取り組みが上げられる。
誰よりも早く球場に現れ、入念なストレッチを行なう。
結果として、怪我による欠場は一度も無かった。

練習は誰よりも長時間、他の人が居なくなるまでやってる。
道具を大切にするのも伝説的で、打った後バットをそっと置いて
走るなんて事が出来る選手はいない。


ご自身は記録に対する執着はあまり無かったようで、「自分は
一生懸命野球をやるだけ、記録は後からついてくるもので、他の
人が作ってくれる」と。

実に長い間の高齢になるまでの選手生活だったし、その間の
体調管理など、想像を絶する戦いだったろう。
いまや、ほとんど白髪とも言えそうな風貌だが、後進の指導に
邁進しているという。
殿堂入りは彼のこれまでの活動に対する感謝の印そのものと言える。
歴史に残る日本人の1人であることは確かである。