悠釣亭のつぶやき -207ページ目

三菱UFJ銀行

ワシのようにタンス預金は無いし、金塊も持ってない人間に
とってみれば、銀行の貸金庫なんて、まったく無縁なんだけど、
信用と信頼の極みのような銀行で、在ってはならぬ不祥事が
発生した。


昨年末、三菱UFJ銀行の支店勤務の女性行員が、支店の貸金庫
から、顧客の金品十数億円を盗み取っていた事実が発覚した。
この事件で、支店長代理を務めていた元行員の女が逮捕された。
4年の長きに渡り盗んだとされる額は、およそ14億円。

容疑者は競馬やギャンブルなどで借金を重ね、2013年には
民事再生法の適用を受け破産寸前だったという。
しかしその後も、FX取引や競馬で借金を重ね、窃盗に手を染めて
いたとのことで、その頃も練馬の街を毎日飲み歩いていたって。


犯行は周到に行われていたので発覚が遅れたようだ。
貸金庫は、顧客と銀行の保有する二つの鍵で開錠するように
なっていたが、紛失を恐れた銀行で、顧客の鍵のスペアを作り、
顧客と銀行で封筒に入れて割り印を施して保管していたと。

容疑者は鍵の管理を任されていたようで、その封筒を何らかの
方法で上手く開き、顧客鍵と銀行鍵を使って金庫を開けていた。
そして金を盗んだ後、顧客が金庫を開けたいと言ってくる都度、
他の金庫からカネを移して、欠損を分からないようにしていたという。

その手口は、スマートフォンで個々の金庫内を撮影し、中身を記録。
盗んだ貸金庫の客がやってくると、他の客の金庫から一時的に
補てんして、スマホ記録通りに戻すという偽装工作をしていた。

だから、20kgもの金塊を盗んで質屋で金に換えたが、顧客が
見に来るというので、他からカネを調達し、慌てて同じ金塊を
引き出して戻していたという。
質屋ルートからも足がついたようだ。


貸金庫の中に何がどのくらい入っているかは顧客にしか知らず、
無くなった事を証明する事も出来ないようで、他の銀行で窃盗に
逢った人によると、訴えても、「そちらの勘違いでは?」と言われ
たという。
犯人が別件で捕まってはじめて、謝罪があり、補償に応じたという。

要するに、貸金庫は顧客と銀行の信頼関係で成り立っている
仕組みのようで、何を収めるかは関知せず、何があっても互いを
疑わないという事のようである。
今の世の中で、俄かには信じがたいけれど、相互信頼とでもいう
ものなのかな。

1億円預けていても、今回のような時、2億円預けてあったと主張
すれば、2億返してくれるのん?
スマホ記録はそういう場面では有効だったということなのかな。


この事件が発覚した後、三菱UFJ銀行のHPを覗いてみたら、
「かけがえのない財産を、安全にお預かりします。
証書や貴金属から、世界にひとつの思い出の品まで。
大切な財産の保管なら、私たちにおまかせください。」
だってさ。
笑うしかないな。

長らく続いてきた日本国の性善説による様々な仕組みが、今や
崩壊の縁にあるという典型的な事件だったと思う。
今後は再発防止策が色々と取られるんだろうけど、人間は
ふとした弾みで悪さをするという事を基本に仕組みを作るのは
情けないけど、現実の問題になって来たって事かな。
最もお堅いはずの銀行においてさえも。