
ウクライナ情勢は?(31)__トラジイの錯乱
1日に行われた米国大統領トランプ氏(トラジイ)とウクライナ大統領
ゼレンスキー氏(ゼレ氏)の会談は激しい口論となり、予定していた
鉱物資源の権益をめぐる合意文書への署名も見送られた。
首脳会談でかえって対立が深まる異例の事態となり、ウクライナ
での停戦に向けた交渉への懸念が増した。
ゼレ氏はそれ以前の16日、議会で演説し、ロシアに対する戦勝計画
を明らかにしている。
・ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の
招待
・露西部クルスク州の占領地域の維持
・再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置
・経済力強化
・欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁
などである。
また、米国が関与するなら、ウクライナの鉱物資源の半分に対して
米国との共同開発に応じる用意があるとの見解も明らかにした。
米国の駐留があれば、ロシアも無碍に攻め込むまいという思惑
があったんだろう。
これに対してロシアは、停戦にはウクライナがNATO加盟を断念して
「中立化」すること、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ
東・南部4州の領有権を放棄することが不可欠だとしており、
戦勝計画が実現する前にウクライナを降伏に追い込む積りだという。
これらを受けてのトラジイによる停戦交渉だった訳だが、報道される
範囲においては、トラジイはプー公の肩を持ち、ゼレ氏に対して、
選挙で選ばれてない独裁者だとか、誰のおかげでここまで来れたか
とか、国を無くすぞとの恫喝とも取れる発言を繰り返してきた。
ただ、鉱物資源については今までの支援の見返りとして食指を
伸ばしていた。
欧州の各国もトラジイの考えは危険として反発が強いが、米国抜き
でのロシアとの停戦交渉は出来ない状況だし、様々な意見を述べる
に留まっている状況。
さて、今後の交渉の行方が気になる所であるが、トラジイにとっては
国際法や国家主権や国境と言うのはカネにならないし、自国と
関係の薄い国がどうなろうと知ったこっちゃないという考えのように
見える。
今回の会談に於いても、ゼレ氏に対して、「第3次大戦に対して賭け
に出る気か」と述べたというが、ロシアに譲歩する方がよほど危険な
事であることを理解してるのかと疑うばかり。
一番根本的な事は、「ウクライナを欧州の一部と考えるのか?」と
いう事に尽きる。
ロシアの横暴、力による現状変更、今後も征服するという意図、
自分達の論理による停戦、経済制裁の解除、その後の戦力強化と
意図は明確だが、いずれウクライナはロシアのものと考えれば
辻褄が合う。
トラジイはとにかく自国のカネが、勝てる見込みもない、将来ロシア
の物になる国のために使われるのをただ単に嫌悪しているだけ。
ウクライナを独立国として助け、ロシアの意図をくじく気持ちは微塵も
ないようだ。
これを停戦交渉と言うのなら、ワシにだって出来る。
一方的にウクライナに譲歩させ、将来はロシアのものになることを
認めるだけの事なら。
周りに大戦略を考えるスタッフがおらず、自分達の利益だけで
物事を動かし、周囲との同調は意に介せず、国際法や国家主権
なども蔑ろにし、将来必ず再発するであろう火種をそのままにして、
何が停戦交渉だ。
まだ、トラジイが退いた訳じゃなく、ウクライナがケツを捲った訳でも
なく、欧州が見放したわけでもないから、今後も交渉が続くんだろう。
しかし、トラジイの根元の考えが、「ウクライナはロシアに呉れてやる」
というのでは、ウクライナにとっては気の毒だが、何をかいわんや
という事。
米国抜きでも、欧州がロシアと対峙する気概があるかどうかが今後の
大きな課題だろうけど、腰は引けるだろうから、結局は、数年後に
ロシアによる再侵攻が起こる事が避けられず、今度は戦備を整えた
ロシア軍を迎え撃つことになるんだろう。