悠釣亭のつぶやき -189ページ目

職業選択肢

世の中、多様性の時代だという。
ホントかな?
少なくとも、職業選択については昔の方がずーっと多様だった
ように見えるんだが。


今は義務教育が中学までになったから、ほぼ全員が中学までは
卒業するな。
どころか、高校への進学を見ると、昭和49年に90%を超えて
以降、さらに伸びて、今や95%の人が高校迄進学する。




確かに、教育は必要だし、専門を極めるにはより高い教育が必須
なんだろう。
しかし、一方で、一番物事を覚え、体感し、自分のものにできる
年齢と言うものがあるのも事実だろう。

多くの世界レベルのスポーツ選手等が3歳5歳の頃から、好きな
スポーツを始め、好きだからこそトコトン追及し、技を極めて頂点に
立っているのをどう見るのか?


実業の世界でも、松下幸之助、本田宗一郎に代表される、
一時代を築いた人達は高等教育を受けていない。
盛田昭夫に至っては大学を出ているが自身では「学歴無用論」を
著すくらいであった。
政治の世界でも田中角栄は小学校しか出ていない。

時代が違うのは分かるし、成年年齢が18歳なのも分かるんだが、
今は成長期が大変遅いうえ、低学歴を善しとしない風潮が強過ぎ
なんじゃないかとは思う。


産業構造も大きく変わったな。
50年頃には、1次産業と2次産業とで65%程度を占めており、
第3次産業は高々35%程度だった。
それが今や、完全に逆転している。




多くの人が農林水産業から、卸売・小売り産業へと移動してきた。
じゃぁ、農林水産業は学歴が無くても良いが、サービス業は学歴が
必要なのか?
そんな訳は無く、学歴は低くとも、その仕事の中で必要な知識や
経験を積み重ねて一人前になって行くもんだろう。


大学進学率を見れば、もっと不思議な事に気付く。
大学・短大への進学率は60%を越え、高専・専門学校含めると
80%を越えている。
これほどまでに専門性が必要な職業が増えたのか?
そんなはずは無いから、大学は出たけれど・・・と言うような現象が
多々ある訳なんだろう。




職業に貴賎は無いんだが、コンビニ店員や派遣の仕事は何も
大卒でなきゃならんわけじゃなかろうと思う。
専門性を生かせる仕事に就けないから止む無くというのでは
勿体なすぎるんじゃないかと思うんだな。

一方で、真逆の人間国宝なんてものがある。
これこそ、小さい頃から何十年もの研鑽を積んで、普通の人とは
画然と違う高みにまで上り詰めた人達は多くが学歴とは無関係の
場所にいる。


何が言いたいのかと言うと、日本国においては職業選択の幅が
狭すぎるんじゃないかという事。
職人志望なら長い時間を勉強に費やすより、早くから仕事を
覚えた方が良いと思うし、農業に従事したいのなら農業高校で
しっかり勉強するほうが早道だという事。

勉強することが嫌いなのに、将来使う事もないだろう数学や英語
と奮闘するのが決して良いとは思えない。
好きな道に入れば、無理無理の勉強ではなく、自主的にもっと
知りたいという気持ちが高まるはず。
それが研究や専門学ならば大学にまで進むのも良いだろう。


どうも、日本国においては皆が皆同じ道を歩まなきゃならんような
風潮が蔓延しているんじゃないか。
多種多様な職業があるように、そこへ至る近くて効率の良い
多様な道筋があるべきじゃないのか。
多くの学校における、落ちこぼれ、イジメ、引きこもりの多さを
見るにつけ、また先生方の労働負荷が高すぎるのを見ても、

もっと多様な生き方が用意されるべきと思うんだが。