前回(↓)の続き。

 

事前に受診して,11月8日に胃カメラ検査を受けたんだけど…感動するほど全く苦しみはなかった。というよりも,入念に麻酔(ゼリーとスプレー)をしてくれて,鎮痛剤を眠るまで入れてくれたので…ほんと看板通りに…

 

「寝ている間に終わった」

 

感動するレベル!!

 

これなら毎年受けられる。

 

で,特に悪いところもなく…念のため出してくれていた生検も今日の受診で問題ないことがわかった。

 

「ほんとにホームページに書いてある通りで,まったく苦痛がなかったです。ありがとうございます。」

 

とお礼を言って帰ってきた。

 

その際,先生は…「そうだよね。検査は楽じゃないとね」と親しみのある笑顔で言葉をくれた。

 

すべてを象徴する説得力のある一言。

 

次回は1年後。クリニックの方から近くなったら案内をしてくれる。次回から消化器内科系はここ一択。

 

 

 

 

 

ところで。

 

この「岩下内科クリニック」の胃カメラ検査やそれを紹介するWebサイトには…現代マーケティングのすべてが詰まっている。

 

今…「選ばれる理由」のすべてが。

 

それゆえ…”俺自身”も 新規顧客?(患者?)の1人となった。

 

顧客が自分で探して,見つけて,顧客になった。そしてこうしてオゥンドメディアで拡散している。

 

今の時代,感動したことは…周囲に話したくなるのは鉄則。長年の悩みが解決したので,同じように苦労している人にも教えたくなるんだよね。

 

AISASの…最後の ”S”

 

 

 

 

 

情報が氾濫しているネットの世界とともに生きている我々は,コトラーのマーケティング3.0や4.0の通り,何かを選択する時…徹底的に比較するのが当たり前になっている。

 

徹底的に比較し,数多ある選択肢の中からひとつを選ぶ。

 

その時の選択基準で必須になるのが「ロジカルであること」だ。論理的な説明ができていること。理に適った納得させられる明確な根拠があること。そして,その根拠が信用に値するレベルであることだ。

 

特に「新規顧客を増やす」には。

新規は,そこを一番頼りにするわけだから。

 

 

 

 

 

例えば今回の「胃カメラ検査」でも…

 

「苦痛がない」,「眠っている間に…」と書いている病院はたくさんあった。

 

しかし,そう書いていても実際は苦痛だった経験をしている人は少なくない(昔よりもましにはなっているけれど)。なので,それだけではあまり信用できなくなっている。

 

そこで必要になってくるのが…「苦痛がない」ことの根拠になる。そこに納得させられる…納得できるだけの理由があるかどうか。

 

今回信じた「岩下内科クリニック」のホームページには,なぜ苦痛があるのか,どうすれば苦痛が無くなるのかという点についてロジカルに(ゆえに納得できる)理由を,こと細かく書いてくれている。

 

信用に値するくらいの客観性のある根拠を。

 

例えばこんな感じだ。

 

「喉の痛みやエズキ(嘔吐感)のない胃カメラ検査、そのふたつの理由。一、咽頭麻酔が丁寧で、麻酔が充分にノドの奥まで達していること。二、医師が2万例を超える豊富な経験を有すること。」(岩下クリニックのHPより一部引用)

 

 

Q&Aにも,納得できる,信用に値する「苦痛の無い検査ができる根拠」がちりばめられている。

 

 

中でも特に…「終わってから1時間くらい眠っていてもいいですからね」と,最初の問診の時に言ってくれたことが大きかった。確信できた最大の理由だ。

 

前の大病院で検査した時は,検査が終わって5分くらいで退出できた(というか…させられる)。回転率の観点から考えると,1日にたくさんの検査をオートメーション的にやるところでは,鎮静剤で眠らせてはいけないわけだ。意識を保っておいて,終わったらすぐに帰ってもらわないといけないから。

 

でもここは1時間眠っていても構わないと言ってくれていた。つまり眠る量(意識をなくす量)の鎮静剤を入れてくれる。先生は麻酔の最適な量について丁寧に教えてくれた(語ってくれた)。豊富な経験に裏付けられた説得力のある表現で。

 

実際,俺も1時間ほど意識が無かったので(鎮静剤の注射中に眠ったので)…検査の時に意識はなかった(ゆえに苦痛も全くなかった)。

 

 

 

 

 

で,マーケティングの観点からすれば…

 

こうした「納得できる明確な理由」,「信用に値する論理的な根拠」があることが選ばれる理由になる。

 

「苦痛がない検査が可能」と書いているだけではなく。

 

特に「新規顧客の獲得」では。

 

 

 

他の仕事も同じ。というか…どの仕事も同じ。

 

・徹底的に品質を高める,磨き上げる

・顧客の課題を解決できる数多くの根拠を示す

(オゥンドメディアではそれを中心にもってくる)

・その根拠は信用に値するほど客観性のあるもの

 

この三つの要素が無ければ,プッシュ型の戦略も難しいし,ましてやインバウンド戦略なんかは不可能。

 

「私を信じて!」や「根拠ない自信」ではなく,「根拠ある自信」が持てるまで自分を磨いたうえで,その根拠を明確に表現できるようにならないといけない。

 

 

 

 

 

その練習となる…ITストラテジストの午後Ⅱ試験の論文でも同じだよね。

 

根拠はむちゃくちゃ重要。

 

その根拠を抽象的に書いたり,程度の表現・主観的表現で書いたりするのは「大丈夫だよ。私を信じて!」と言っているだけ。

 

採点者は,どの論文が,どこの誰が書いたのかは知らないから…そりゃ無理だ。信じたくても。

 

だから客観性のある数値を用いないといけないわけだ。

 

「大丈夫。私を信じて!絶対に業績が上がるから!」だけじゃ…誰も動かないよね。

 

 

 

余談だけれど…

 

だから俺は次のようなことをしている人は信じないし,自分自身も絶対にしない。

 

①友人の作った作品やサービスだから(品質抜きに)絶賛したり宣伝したりする…根っこにある…つまり行動(宣伝)根拠のホントのところは「ただただ友人だから」。品質の高さではなく。

②自分の利益が大きいのに「あなたのため」と勧める…行動(宣伝)根拠は「自分の利益」

 

これらは皆,嘘をついているのと同じ。勧める相手をだましているのと同じ。説得力なんて全くないし,他の言葉の説得力も低下させてしまうこと。

 

特に①は…そういうことを俺がしないから離れていった人も少なくない 笑。まぁ…ほんとに友人だったのか?も疑問だけれど…早くわかってよかった。

 

 

 

もう一つ余談だけど…そういや昔,同じようなことがあってブログに書いたなと思い返してみた。これとこれだった。

 

(↓)一瞬で顧客のハートをつかんだ保険のセールスの人

 

(↓)お客様対応の人の話

 

 

 

 

今回の胃カメラの話も,保険のセールスの人の話も,トラブル対応時の人の話も…

 

「知識はこういう風に使う!」ってことの典型例。

 

資格取得レベルではできない…もっとずっと高度な知識。そこに到達して,そのレベルで説明できれば…一瞬で顧客のハートを掴めるんだよね。