それにしても…信頼関係の構築って重要だよね。この前のPMの論文問題じゃないけど(笑)。

 

今月初めのこの記事「“保険商品”の話ではなく…聞きたいのは”医療”の話!」では…初対面なのに,30分も話を聞かないうちに,むちゃくちゃ信頼して…「この人から絶対に買う」って決めたのに,今回の件では…「いい勉強にもならなかった」ってなっちゃうんだもんな。

 

この前の保険の人…俺のニーズを伝えると,それならこれは外しましょうと言って…不要なものから順番に,なぜ不要かを説明しながら教えてくれたからな。

 

売らない営業

 

トップセールスパーソンの王道だよね。

 

 

//信頼関係が醸成できる説明例//

 

今回の件で言うと…こんな説明が必要なんだよな。実際には…「正常な範囲です」の一言だったけど(笑)。

 

「初期トナーは、密度5%で700枚印字できる分量にしています。具体的には○グラムで、交換トナーの○%です。

 

ただ、今回のように...アラームを出すタイミングが早くなることがあります。物理的にトナーが偏っている場合です。でもその場合は、いったんトナーを外していただき左右に振った上で再度(継続利用)をオンに設定してもらえれば、そこから仕様相当分は利用できます。かすれてきた頃に再度印字枚数をみてください。その上でまた電話いただけますか?

 

なお、弊社の品質管理基準では、プラスマイナス15%までは正常値と判断しています。密度5%相当なので、次の計算式で計算していただき、その範囲内であれば誤差の範囲だとしています。最終的に印字が擦れてきて見えにくくなった時に、改めて計算して見てください。それで誤差の範囲内であれば正常ですのでご理解ください。

 

計算式:省略」

 

この説明,長いようだけど…口頭なら1分あれば十分説明できる。1分で説得できるし,1分で信頼関係も構築できる。1分でお互いがいい気分になれる。1分で「いい勉強になった」って思ってもらえる。

 

信頼関係は壊れるのも一瞬だけど,構築するのも案外”一瞬”ってことが多いからね。特にファーストアプローチの時は。誠意を根拠にしたスキルを示せばね。

 

だから…

 

これを…”販売前”に説明すればベスト,”販売後”でも問い合わせがあった時にこれを説明すればベスト。Webサイトに掲載しておくだけでもいいだろう。

 

この説明があれば…俺なら惚れる(笑)。表現は悪いけど…「あ,この人捕まえておこう」って思うんだよな。ブレーンとして。

 

もちろん…誰に対してもここまで詳しく説明する必要はない。でも,ここまでの詳しさ(基準)を求めている人がいるのも事実である。

 

だから…回答としては準備が必要になると思うんだけど…

 

ここまで説明して「どうします?」って言うのが,本当の「売らない営業」だと思う。

 

ちなみに俺なら…さらに…どんな質問が来ても完全に答えられるようにシミュレーションすると思う。

 

最低でも…

 

①機器代金に消耗品(トナー/ドラム)含めた単位当たりの印刷コスト

②上記①の他社比較資料

 

なんかは用意する。

 

で。こちらからその話題になるように振る(笑)。

 

「年間何枚印刷します?1万枚以内で比較したらそれぞれこうなります。コスト面だけだとこれになりますが…他のデメリットを考えると…」

 

って感じかな。

 

実際,ハードウェア扱っていた頃は,やってたし。

 

他にも理論武装しておくべきことって…山ほどあるもんな。それらを…”重荷”と考えるか,”宝の山”だって考えるか。悪いことは言わない…前者なら…IT関連製品を扱うのは止めて,もっとシンプルなモノに変えた方がいい。絶対に。今は売り手市場だからチャンスはある。

 

 

//システム営業をしている人は…//

 

まぁ…たかが廉価版の家庭用プリンタなので,そこまで必要ないと言えば必要ないかもしれないけれど…

 

これが,数千万円が”小規模”で,普通に億単位になる情報システムだと,こんな程度じゃないのは容易にわかると思う。

 

①顧客に親身になる

②見積根拠の説明をしなければいけない

③それを可能にするスキルアップ

 

このストーリーなしで,信頼してもらおうと思っているのは虫が良すぎる。

 

でも逆に…顧客のあらゆる疑問,あらゆる不満に対して「きちんと説明して,納得してもらって,気持ちよく仕事がしたい」と考えて…

 

例えば…たかが「プリンタの初期トナー」ひとつでも…

 

「初期トナーは、密度5%で700枚印字できる分量にしています。具体的には何グラムで、交換トナーの何%です。

 

ただ、今回のように...アラームを出すタイミングが早くなることがあります。物理的にトナーが偏っている場合です。でもその場合は、いったんトナーを外していただき左右に振った上で再度(継続利用)をオンに設定してもらえれば、そこから仕様相当分は利用できます。かすれてきた頃に再度印字枚数をみてください。その上でまた電話いただけますか?

 

なお、弊社の品質管理基準では、プラスマイナス15%までは正常値と判断しています。密度5%相当なので、次の計算式で計算していただき、その範囲内であれば誤差の範囲だとしています。最終的に印字が擦れてきて見えにくくなった時に、改めて計算して見てください。それで誤差の範囲内であれば正常ですのでご理解ください。

 

計算式:省略」(重要なので再掲 笑)

 

こんな感じで説明できれば…わずか1分で信頼関係が構築できる可能性がある。

 

システム提案時であれば…

 

「プロジェクト管理費用が1人月200万円になっていますが,具体的に何をしているのか,内容別に総定時間とともに教えてください」

「個々の会議の費用対効果を教えてください」

「コミュニケーションコストの最適化に関して説明してください」

 

こんな感じの…日常,顧客が不透明だと感じているところに対して,明確な意思や主張,それに必要なスキルを示すだけでね。

 

ま,詐欺師ってそれで信用させるんで,そこを払拭するためのもう一手が必要なんだけど…それはまた別の機会に。

 

 

で…重要なのはここから。

 

いったん信頼関係が構築できれば…その後のコミュニケーションコストは画期的に削減できるということ。

 

「任せるよ」

 

って言ってもらえるようになる。

 

社内なら裁量権のGET。顧客からこれを言われたら一人前。すべてがいいスパイラルで流れ出す。

 

 

ナナマルサンバツ…今日も面白かった。