第二弾 工事五日日。
今日は朝から北風が強くてめっちゃ寒い!
何でわざわざクールの肌着なんかを買ったのか意味不明ですね。
高台から見える日本海もかなり荒れているし、ウグイスも鳴いてないよ。
こんな寒い日は、より一層景色が悲惨に思えてくるもので、
思考もマイナス方向に引き寄せられる気がします。
ここでの活動というか復興作業は、実は普段の仕事よりも時間も短くメンバーも多く
制約が少ないうえ、大体の事は自分たちの判断で進行出来ると言う
滅多に無い様な良い条件で工事を進めております。
施工写真も検測も要らない。
転圧も締まれば大雑把で良い。
掘った土を道路に置ける。
配管も規定が無い。
山留も規定が無い。
作業帯も規定が無い。
アスファルト復旧が無い。
道路の掃除も無い。
くわえタバコ。※ダメです
たまにノーヘル。※絶対ダメです
等々、ゆる~い条件下での作業。
しかし帰った後の疲労感が東京に比べて半端じゃない。
とりあえず宿に着いたら先ずビール!
ホント身体の芯から疲れた感じになるのです。
※アップライズの原社長、差入れありがとうございました。生きる糧になっています。
確かに毎日の長距離運転もあるのですが、
そんなのは都内の現場から帰りの渋滞に比べれば、時間も苦労も全然少ないと思われる。
これはですね、崩れた建物、めちゃめちゃになった街並み、困っている大勢の人々。
非日常の光景を見るだけで、物凄いストレスを感じているからなのですね。多分。
工事が優先なのと、まあ二回目と言う事もあり
見慣れた光景だとは思っていたのですが、それでも実はとんでもない状況なのですよここ。
復興は何も始まっていなくて、今はまだ復旧中だとロンブーの淳さんも言っていましたが、そのとおり。
東京都水道局の支援も、5月でいったん終了し
後は名古屋市の水道局に引き継ぐと言う噂を聞きました。
色々な大人の事情があるのでしょうね。
でも何とかならないものですかね~。
そもそも下水道施設がめちゃめちゃで水が流れない場所が多すぎて、まだまだ全然水道は使えていないんですよね。
水が使えない生活、まる4カ月ですよ。
皆さんもちょっとご自分の生活に置き換えて想像してみて下さい。
毎日の水くみや配給、トイレはわざわざ使える場所まで行って用を足す、風呂も遠慮しながら自衛隊のお風呂に通う、食器も洗えないのでまともな食事は無し。
あの真冬から真夏日になった今までずっとその生活ですよ。
ここ同じ日本国内なのにです。
僕は特に政治に不満があるわけでは無いのですが、それでも裏金問題とか博打で何十億円溶かしたとか何とかのニュースを見ていると、こっちを優先してよって心の底から思いますよ。
ってか、何とかしろよマジで。
※道の駅もやってる
それでも前回来た時よりは、皆さん明るさを取り戻しつつあるのかなって感じました。
子供たちは楽しそうに学校に通っているし、老人はゲートボールをやっている。
色々な復興イベントみたいのもあちこちでやっているし、
『税金さげてよ~』のお宅には新しいギミックが増えていたし。
※1 前回の写メ、よく見たらシートがかけてあるのが
※2 本当はこのお宅のおじさんと仲良くなって色々聞きたかったのですが、忙しくて時間が取れず隠し撮りみたいなのしか出来ませんでした。
とても残念。
※3 この人形は水力で動いていて、永遠に麺を啜るのがめっちゃ不気味。
『くよくよしていても前には進まないから』と、現地の方が仰っていましたが、本当にそのとおりだなって思いました。
そして人間ってやっぱ強いのだなって。
ただそれは当事者の方々だから言える事であり、帰る場所がある我々はせいぜい自分が出来る事やるしかないのです。
さて、仕事の話。
そもそも今回は、
『割と高台にある市営住宅に仮設の水道を繋いだけど水圧が弱くて3階の部屋は水が出ないから、もう一系統復旧させて水圧を上げちゃおう』
という作戦に従事しています。
※昨日は全体的な方針が決まらず、『取敢えず隣の民家の給水管を直しておこう。空き家だけどな。』と言う、とっても不毛な作戦をやっていましたが、今日そのお宅に大量のボランティアが押しかけ粗大ごみ等の荷物を運び出していました。解体するそうです。
まあ細かい内容は専門的な話になるので書きませんが、大体そんな感じ。
来てからずっと同じ場所だし、最初の2日間は宝探しだし。
で、昨日まで居た水道局の人たちが入れ替わり、今日から新しく来た人たちが監督員になり、方針も決定したようです。
『古い配管をイチイチ直すのもキリがないから、新しいのを浅い場所に配管し直しちゃおうぜ!』
と言う作戦に切り替わりました。
オレ初日に提案したのにそれ・・・
我々は明日で帰るので、絶対に完成を見れないヤツだこれ。
しかし、やるべき事を黙々とやるのが真の漢。
黙って従います。
お昼も寒すぎて豚汁の美味しい事この上なし。
そしてお握りよりも炊飯ジャーのご飯をよそって食べる方が100倍位美味しい事を我々は証明しました。
※新宿とかの公園でこーゆー人たち見掛ける図
夕方まで配管していつも通り撤収。
まじ寒くて疲れた。
夜は近所の居酒屋へ。
歓楽街の中にあるお店で、厨房の奥に独房みたいな個室がありました。
絶対に元々はチョンの間。
※チョンの間あるあるな落書きがまじでツボった
めちゃんこ豊富なメニューが嬉しい。
美味しい能登牛をいただきました。
復興屋台村もそうだけど、帰って来てから美味しい晩餐を頂戴出来るのが本当に楽しい。
温かい温泉と晩餐で疲れも憂鬱も吹っ飛ぶよね。
※翌日にまた思い知る
これってもう、仕事がある社員旅行じゃない?