光る君へ 1~10話 2024年 NHK大河ドラマ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

日々接した情報の保管場所として・・・・基本ネタバレです(陳謝)

「源氏物語」の作者・紫式部の波乱の一代記。

脚本 大石静
演出 中島由貴、佐々木善春他
音楽 冬野ユミ

キャスト
まひろ     吉高由里子(紫式部)
藤原為時      岸谷五朗 まひろの父
ちやは     国仲涼子 まひろの母
太郎      高杉真宙 まひろの弟 後の惟規
いと      信川清順 乳母
藤原宣孝    佐々木蔵之介 まひろの親戚
まひろ(子役) 落井実結子

藤原三郎     柄本佑 後の藤原道長
藤原兼家           段田安則 右大臣
藤原道隆           井浦新
藤原詮子(あきこ) 吉田羊 円融天皇の女御
藤原道兼            玉置玲央
藤原三郎(子役)   木村皐誠

円融天皇     坂東巳之助
師貞親王     本多奏多 円融天皇の甥(後の花山天皇)
藤原忯子(よしこ) 井上咲良 花山天皇の女御

源雅信      益岡徹 左大臣 倫子の父
藤原穆子(むつこ) 石野 真子 倫子の母
源倫子      黒木華

藤原実資(さねすけ) 秋山竜次 天皇の側近
安倍晴明       ユースケ・サンタマリア
絵師         三遊亭小遊三
ききょう     ファーストサマーウイカ 清少納言
清原元輔              大森博史 歌人 ききょうの父
赤染衛門(あかぞめえもん)凰稀 かなめ 倫子の学問指南役

藤原公任(きんとう)町田啓太 道長の同僚
藤原斉信(ただのぶ)金田哲  道長の同僚
藤原行成(ゆきなり)渡辺大知 道長の同僚

なつめ                    藤倉みのり 為時の愛人

オープニング

 


感想
ドラマ脚本では定評のある「大石静」が手掛けるとあって、放送前から注目していた。彼女の脚本でまず注目したのが「ふたりっ子」マナ・カナ双子姉妹がこれで全国区になった。
次いで2000年の朝ドラ「オードリー」、大河の「功名が辻」も彼女の脚本。何といってもNHKの夜10ドラマ一発目の「セカンドバージン」にはやられた・・・

 

その後はちょっと御無沙汰していたが「和田家の男たち」はそこそこ楽しめた(視聴率的には苦戦)
そんな名脚本家の作品。期待は高まる。
主役は「紫式部」ハッキリ言って中学の教科書でチラ見程度。
何も知らぬまま、まひろの幼少期。道兼に母を殺される場面。
ワタシ的には興味深い展開だと思っているが、視聴率的にはやや苦戦している様だ。初回は歴代最低。その後も芳しくなく10回目では10.3%。だけど私は最終回まで付き合いまっせ!

おいおい、感想がないで。
先にも書いたように、道兼に母を殺される場面(第1回)が衝撃的。この事が、のちのまひろに暗い影を投じる。
必ずしも裕福でない環境に育ったまひろだが、様々な方面に興味を抱く環境があった。三郎との出会いはもちろんフィクションだろうが、のちの彼女の行動とマッチして心地よい。
散楽師の直秀が、けっこうな狂言回しとしていい位置に居たので、9話で殺されてしまったのにはちょっとショック。「直秀」推しのオバさまたちも多かっただろうに・・・
そして話は花山天皇譲位へ。真実はどうであれ興味深かった。
オマケ
しかし柄本佑がイケメンってどうよ?と思ったが、意外に健闘。

 

ダイジェスト(各話2分)

1話  2話  3話  4話  5話 

6話  7話  8話  9話  10話


あらすじ
第1話「約束の月」
貞元二(977)年。陰陽師 安倍晴明が大雨を予言。
下級貴族 藤原為時の家では雨漏り対策。まひろ8歳。為時は世渡り下手で官職を得ていない。書物が好きなまひろ。
藤原兼家の家では、娘 詮子の円融天皇への入内準備。
事あるごとに弟 三郎を蹴る次兄の道兼。兼家は右大臣に昇格。
親戚である、藤原宣孝の助言で宮中に請願書を託す為時だが、帝の不興を買い職は与えられなかった。

それを知り、兼家が為時に東宮 師貞親王の漢文の指南役を勧める(兼家が雇用) そして親王の様子を時々知らせろと指示。
小鳥が逃げて街に出たまひろは、三郎に出会い親しくなる。


父の就職のお礼まいりに行った帰り、まひろのせいで道兼が落馬。その時の対応に激昂して母 ちやはを刺し殺す道兼。

父は「病気で亡くなったことにする・・・」号泣するまひろ。

第2話「めぐりあい」
永観二(984)年。まひろ十五歳。父は東宮の指南役の職で生活は安定。まひろは成人式の「裳着の儀」を迎える。祝いに来た親戚筋の藤原宣孝に「右大臣の息子は道兼と言いますか?」と聞く。
まひろは、絵師の家で男になりすまして恋文の代筆をしていた。
一方奔放な師貞親王の教育に苦労する為時。

詮子は王子 懐仁親王を産んだものの帝の心が離れた事に悩む。
帝の寵愛は関白 藤原頼忠の娘 遵子に向いており中宮にした。
代筆の帰り、街の散楽見物で偶然三郎と再会したまひろ。あの日は夜まで待ったと言う三郎だが、それは母が殺された日だった。
久しぶりに詮子の所へ渡って来た帝だが、渡していた文を「見苦しい」と投げ返し「子を作ったのはただの務め」と言い放つ。
それを知った兼家は道兼に、帝の食事へ死なない程度の薬を入れよと命令。躊躇する道兼に六年前の事を揉み消した事を伝える。
宮中で具合が悪くなる円融天皇を見てほくそ笑む兼家。

第3話「謎の男」
追われる男がとっさにまひろへ巻物を預けて逃げて行った。追う者に聞かれ逆の方向を指すと、そこに居たのは道長。まひろが違うと言っても無視される。大丈夫、と言い連行される道長。
疑いが晴れて屋敷に戻った道長は父 兼家に説教される。
一方道長を心配するまひろだが、あの時の男が塀まで来て「あいつは無事だ」と言って去って行った。

弟 太郎に似顔絵を描いて道長を探させるまひろ。(ヘタ過ぎ)


内裏の仕事をさぼって藤原公任、藤原斉信らと話す道長。
円融天皇の具合が悪い事を怪しむ実資。薬で弱らせる作業は中断せよと道兼に指示する兼家。やや回復したものの弱気になった円融天皇に、やんわりと譲位を匂わせる兼家。


左大臣 源雅信の娘 倫子の動向が気になる兼家の希望を受けた為時が、まひろに土御門(つちみかど)家の姫の集いに参加するよう頼む。強い逆風を感じる中、集いに参加したまひろはそこでの遊び「偏つぎ」で空気も読まず圧勝。
帰宅して父から詳しい様子を訊かれ、間者に使われたと知るが、それを続けると決めたまひろ。
そんな集いの帰り、散楽を見ている時に道長と再会するまひろ。
そして散楽を舞っていた者こそ、あの逃げた男だった。

第4話「五節の舞姫」
絵師のところまで訪ねたと言う道長に、自分は官位もない藤原為時の娘だと答えるまひろ。道長も自分の事を話そうとするが、宣孝が通りかかり「家に送る」と言われやむなく従うまひろ。
「散楽をまた観たい」と道長に伝えたまひろだが、あの男が道長に声をかけ「娘の心を弄ぶな」と警告。
あの男には近づくなと言う宣孝。自分が間者をさせられていると宣孝に訴えるまひろだが、結局続ける気持ち。
安倍晴明の占いにより、天皇の譲位と新たな帝の即位が決まる。
次の天皇 師貞親王が実資に、蔵人頭になるよう頼むが固辞。
土御門家では雅信が娘 倫子に入内せぬかと持ち出すが、詮子様のようにはなりたくないと断られる。
散楽の日に出掛けたまひろだが、道長は来ない。その時藤原の家では、三兄弟揃って父 兼家と天皇の譲位を祝っていた。
あとは東宮となった懐仁親王を継がせるための画策を練る。
一方そんな事は知らない詮子は、円融天皇から「毒を盛った鬼めが!」と罵られ、初めてその事を知る。
師貞親王は即位し花山天皇となる。そこに入内した藤原忯子。
忯子を縛り上げて楽しむ花山天皇。


花山天皇は関白を無視して勝手な詔を出し、周囲を困惑させた。
そんな折りに「五節の舞」の舞姫への指名が倫子に降りかかる。
女狂いの天皇に注目されたくない倫子は、それをまひろに頼む。
厳しい稽古が繰り返された。
そして当日。舞いの最中、客の中に道長を見つけるまひろ。

その隣には母を殺した道兼の姿があった。


第5話「告白」2/4
舞いの後、倒れてしまったまひろ。
集いで五節の舞いの話をする姫たち。舞った者のところへ容姿の冴えない者の渡りがあったとの話で、右大臣家の三兄弟の方が良いのにと話す。倒れたまひろをくさす声に、我が家の代表で出たのだとピシリと言う倫子。
三日も何も食べていないまひろに祈祷師が呼ばれた。効果なかったが、自ら起き出したまひろ(気を失ってはいなかった)
為時が、まひろが道兼の顔を忘れていることに賭けたと話す。
分かった上で、この事は胸にしまってくれと頼んだ。弟のため。
道長は同僚から、倒れた舞姫がまひろだった事を知る。
兼家は、花山天皇を早く退位させ次の帝となる東宮の祖父として君臨するのが目標。そのため道隆に詮子との和解を頼むが、円融天皇に毒を盛らせた父を断固許さない詮子。
一方道兼は妾 寧子からその息子 道綱の出世を頼まれていた。
妊娠した花山天皇の女御 忯子を呪詛せよと晴明に命じる兼家。
難色を示す晴明に、御簾の奥に控えていた関白 頼忠が現れる。
散楽の男が塀の上からまひろに「道長のことは諦めろ」と言うが、逆に「会わせてほしい」と頼まれる。


その仲立ちのおかげて逢った道長とまひろ。
まひろは、母が亡くなった経緯を全て道長に話した。そしてあの日、三郎に会いたくて先を急いだ結果だと自分を責める。


男に名を訊いた道長。直秀と名乗った。
彼にまひろを託して馬を走らせる道長。
晴明に命じた時の事を語り合う兼家と道兼のところに駆け込んだ道長は、六年前の事を質す。虫けらの一人や二人と居直る道兼。
殴りつける道長。何もかも父上が揉み消してくれたと聞き、愕然とする道長。お前が俺をイラ立たせなかったら、あんな事はしなかったと言う道兼。道長の発した怒りを却って喜ぶ兼家。

第6話「二人の才女」2/11
一人で帰ったまひろを心配する父は、左大臣家への集いはもう行かなくて良いと言うが、右大臣家(兼家)ばかりに頼らず、他の繋がりを維持するためにも通いたいと返すまひろ。
父 兼家から倫子との縁談を勧められる道長は、道兼の所業は忘れよ、道兼は一族のために泥をかぶる者だと言われる。
集いの帰り、散楽の直秀に会うまひろ。貧しい庶民の思い「おかしきことこそめでたけれ」を聞き、感じ入るまひろ。
宮中では花山天皇の女御 忯子が病で臥せっている。道長は行成から、帝と懇意の藤原義懐が斉信や公任を取り込み、右大臣家を排除しようとしている事を知り、兄道隆に伝える。
道隆は若者らの声を聞くとの名目で、漢詩の会を開く事にする。
詮子は源雅信を東宮 懐仁親王に面会させた上、父 道兼が前帝に毒を盛ったと伝え、父とは違う力になって欲しいと懇願。逃げられず承諾する雅信。また詮子は道長に倫子への婿入りを勧める。
道隆の屋敷で漢詩の会が行われ、参加者に道長の名がない事からまひろも参加。会には歌人の清原元輔と娘 ききょう(後の清少納言)も参加。初めて会うまひろとききょう。


そこに道長も参加したのを見て動揺するまひろ。

第7話「おかしきことこそ」2/18
藤原忯子が子を宿したまま亡くなり、涙にくれる花山天皇。
宮中に入った盗賊の一人を矢で撃った道長は動揺する。
奪ったものを民に配った直秀たち。傷の手当てをする直秀。
呪詛を命じた道兼は、晴明にやりすぎだと言うが逆に、自分を侮れば右大臣家も危うくなると警告される。
道長に賊を討った事を褒める父だが、命は奪うなと釘を刺す。
散楽の者に、右大臣家を模した猿が神に扮した狐に翻弄される話を持ち込むまひろ。演じる様子で皆が笑うのを喜んだ。
傷心の花山天皇は、叔父の藤原義懐の言いなりになり、亡き忯子を皇后にしたいと言い出して混乱を招く。
ある日、例の散楽を知った右大臣家の者が押し込んで乱闘になる。道長がその混乱からまひろを救い出す。自分が話を書いたと話すまひろに「俺も見たかったな・・・」
為時が兼家に、苦しむ帝の間者を続けるのは苦しいと告白。
もうこれまでといたそう、と肩に手をやる兼家。
それを聞いた宣孝は、次は帝の祖父となる方なのにと苦言。
若者らの打毬に呼ばれる女性たち。まひろは断ったが結局参加。
競技に一人欠け、道長が直秀を弟と称して参加させる。


それなりに活躍した秀直が体を拭く時、その左腕の傷を見た道長は、盗賊が彼だった事を知る。猫を追ってその場に行ったまひろは若者らの、姫に対する品定めの話を聞き動揺する。
道長から受け取った”ちはやふる 神のいがきも越ゆるべし
恋しき人のみまく欲しさに”の句を燃やすまひろ。

第8話「招かれざる者」2/25
土御門家の姫の会。打毬に出た男たちの噂をする姫たち。

倫子は道長の事を憎からず思っている様子。

指南役の赤染衛門までが直秀に注目。
打毬仲間の公任、斉信、行成に直秀も加えて道長の家で宴が開かれた。屋敷を見せて欲しいと言う直秀。腕の傷の事を訊く道長に、散楽の稽古でしくじったと返す直秀。
散楽仲間の所へ直秀と話をしに行ったまひろ。

打毬に参加した理由を聞かれ、散楽の参考だと答えた直秀は、もうすぐ都を離れると言った。外の世界に憧れるまひろは海が見たいと言った。「一緒に行くか?」と訊くが冗談にした直秀。
土御門邸で談合する左大臣 雅信、右大臣 兼家と関白 頼忠。義懐が権中納言に抜擢されると聞き腹を立てていた。兼家から頼まれた道長の婿入り話に、妻の穆子は乗り気。倫子も満更ではない。
翌年、内裏では権中納言となった義懐が花山天皇の指示を下達。抗議に出向こうとした兼家だが、倒れて意識を失う。


家は道隆が代理を務めるが、晴明の祈祷の最中、霊媒師に忯子が降りて来て「子を返せ!」と呻いた。
為時が書庫整理をしていると、道兼が訪れて仕事を手伝おうとした。また父が時折り目覚めて腕を掴まれたと痣を見せる。
その晩、道兼が酒を持って為時を訪れる。驚愕で挨拶も出来ないまひろ。だが意を決して母の形見の琵琶を持ち、道兼に演奏を披露する。誰に習ったかと聞かれ七年前に病死した母からと答えるまひろ。道兼が帰った後、まひろに謝る為時。


後日その話を為時がして、花山天皇から信頼を得る道兼。
ある夜、兼家の家に盗賊が侵入した。

捕まえた男が直秀と知って驚愕する道長。

第9話「遠くの国」3/3
道長は、賊が誰も殺めていないため、警備の者に検非違使へ引き渡すよう命じた。そして自ら検非違使のところへ出向き、手荒な事はせず早めに解き放ってくれと賄賂を渡した。
土御門家の集まりでは、東三条殿に賊が入り、道長の活躍で捕まったと噂されている。
その帰りにまひろは散楽一座の根城に出向くが誰もいない。

そこにやって来た放免に仲間と誤解され捕まる、まひろと乙丸。
連れて来られたまひろを見つけた道長が二人を解放する。
直秀らは都を出るつもりだったから捕えなくても良かったと言うまひろに、武者たちの手前出来なかったと返す道長は、いずれ遠くに流されると続けた。
別れた道長が、貧民らの祈りの場に出くわす。それは自分らに施しをくれた「義賊」の無事を願うもの。直秀らのことだった。
御所では花山天皇が、未だに忯子を思って涙している。
蔵人所では義懐が、帝の問題を実資のせいだと難詰。
東三条殿では詮子が父 兼家の手を取って引導を渡すが、突然目を開いたので悲鳴を上げる。忯子の霊が乗り移った話は、晴明が報酬と引き換えに行った謀略。道兼もそれに一枚噛んでいる。
賊の身柄が出されると聞いた道長が、まひろと共に獄へ行くが「鳥辺野へ行った」と告げられる。それはいわゆる葬送の地。
そこで二人が見つけたのは直秀を含む賊七人の死体。
直秀に扇を握らせ、土を掘って皆を葬った二人。


「すまない。皆を殺したのは俺。余計なことをした」と道長。
宮中では忯子の霊が成仏出来ずにいるとの噂が立つ。

花山天皇からの相談を受け、帝が出家するしかないと言う晴明。

第10話「月夜の陰謀」3/10
寛和二(986)年六月。安倍晴明は兼家に謀略の日を告げる。
六月二十三日の丑の刻から寅の刻の間。それを外せば家も危い。
道兼は息子三人と道綱も集めて打ち合わせを行った。
道兼には事前に花山天皇に出家を決意させ、当夜は帝に女の羽織を掛けて連れ出す(御車の手配も)
道隆と道綱は当夜に帝の神器「剣璽」の運び出し。
道長は帝の出家を関白に知らせる役。
帝が言う出家の希望を義懐が猛反対するが、その裏で道兼が「私も一緒に出家します」と六月二十三日の実行を決心させる。
実行が近づいた時兼家は、万一失敗の時は父の謀り事だと関白に告げ、自分は無関係だと言い張れ、と道長に指示。
為時は高倉の妾宅に行ったきり。様子を見に行くまひろ。そこでなつめの看病をする父の姿を見る。捨て置けぬと謝る父。
道長が従者を通じてまひろに恋文(古今和歌集)を送る。まひろの返信は漢文。同僚の行成に道長が相談すると、相手は何らかの志を漢詩に託しているのでは?と返す。
道長からの言葉を受けて出掛けたまひろ。逢った二人は口づけを交わす。藤原を捨てて都を出るから一緒に来てくれと頼む道長。
道長様にはこの国を良くする使命があり、自分は都であなたを見つめ続けますと言うまひろ。気持ちがズレたまま抱き合う二人。

事が終わった時、涙を流すまひろ。

「人は、幸せでも泣くし、悲しくても泣くのよ」
当日の夜、羽織を纏った帝を先導する道兼。御車に滑り込む。
「剣璽」が届いたことを確認した兼家が道長に指示。
道長は関白の元に走り、帝の退位と東宮の即位を伝える。
元慶寺で花山天皇の剃髪が行われ、出家が成った。だが道兼は剃髪は行わず。「おそばにお仕え出来て楽しゅうございました」
「裏切り者!」の声を背に去る道兼。(これが寛和の変


翌朝、兼家は道兼を伴い蔵人らを前に、帝の退位と東宮の践祚 (せんそ)を告げ、習いにより現蔵人は全て解任すると言った。
そして今後は道兼が蔵人頭になる、と宣言。
反発する実資だが、時すでに遅し。